一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

付加断熱します。

2013年02月28日 | 豊栄の住宅


豊栄の住宅では、基礎工事が完了しました。

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当社では珍しく、基礎外側に断熱材が張ってあります。(もちろん白アリ対策もバッチリ行います。) 

上棟後にいつもの内側スカート断熱を行いますので、基礎は内外に断熱材を張るダブル断熱となります。

そして・・・ 上部の木構造には、通常の充填断熱の外側に 断熱材を付加する付加断熱となります。

壁には、高性能グラスウールの充填断熱+付加断熱で合計210㍉もの断熱材が入ります。 そして、屋根断熱にも高性能グラスウールを350㍉分たっぷり充填。

これで北海道グレードの断熱工法となるわけなのですが、こちらの物件ではどうしても採用したい大開口のサッシが2面もありますので、Q値的にはその一歩手前といった所。

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実は、単純にQ値だけをよくするには、サッシ開口部をなるべく小さくし、掃き出しをあまり使わずに すべり出し窓やFIXを多用してしまえば良いのです。簡単です。 それでとりあえず「安くて性能の良い家」ができます。

しかし・・・ 住まいの快適性をこのQ値だけで語ってしまうのは、ナンセンス。

快適な住まいに高い断熱性能は欠かせませんが、それだけにとらわれてはいけません。他にも様々な要因が快適性に影響してきます。 


例えば とても極端な比較ですが・・・

超高断熱だが開口部が少なく外部と断絶されたシェルターの様な家と、断熱性能はそこそこでも開放的で豊かな外部空間と一体となる様な家となら、どちらが快適か?またはどちらに住みたいか?(人により見解が異なる?

私がお伝えしたいのは、「あまりに数値にとらわれ過ぎると、数値では表せない大切な部分を見失ってしまう可能性がある。」と、いう事。

建築会社は、見える部分と見えない部分、数値で表せる性能と数値では表せない感覚、などなど とても広く深い範囲の事柄を検討し、これらを一定コストの中で高次元かつバランスよい住まいを提案し作らなければなりません。 

やっぱり、建築士ってすごく大変な仕事なんですよね・・・


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