地球が生んだ20世紀の最高の投資家はウォーレン・バフェットである。1930年生まれで90歳になる。資産家の歴史をたどっても、高年齢を全く問題にせず相場の最前線に立って、自ら運用の指揮を振る。90歳という長年にわたって相場と対峙してきた。写真をみても現在の高い年齢は感じさせない。
そのバフェットの投資姿勢に、ここ2~3年に大きな変化が感じとれた。
これまでの投資人生では選択に当たってハイテクには一切、手をださなかったバフェットだが、その掟を破り、ハイテクへの大量投資を実践しはじめた。
別に「銘柄選択の基準を変更した」とは口にしないが、昨年に米国のハイテク株の王者アップルの大株主に踊り出て(発行株式の40%以上を買い付け)、発行株式数の大株主になったのには驚いた。
驚くととともに、「時代が大きく転換した」という強い印象をうけた。NY市場ではことしはハイテクが、人気銘柄の主軸になったが、バフェットは時価総額で世界最大のアップル(AAPL)の40%台の大株主になった。
長年、バフェットの大フアンとして通してきたひとりとして「時代が大きく転換した」と、このところ大声をあげてきた。
さすがはバフェットで「ハイテクには一切、手を出さない」という自ら設定した掟を音も立てずに破った。
80年間も通してきた哲学をさらりと西の空に放り投げたのには驚いた。
バフェットの運用成果には磨きがかかり、投資家にはおおきな朗報である。
「ここへきて何故?」とは問わない。
バフェットのアップルの次のハイテク投資の手に関心がある。