ＮＹ株は9連続安・・・経験則から今後は？

“巨象が部屋に居座り身動きがとれない”というのがウォール街の実感である。
S&P500は9日間の続落。1980年以来長期にわたる弱気相場の展開である。
10月の雇用統計は16万1000人と好調であった。失業率は4.9％。
世論調査（Real Clear Politics）ではクリントン候補とトランプ候補の差は1.7ポイントと10月中旬の7ポイントに比べて縮小し、市場には気迷気分が一段と高まった。
11月の8日の投票日まであと2日間に迫ったが、結果が混沌としており投票者の良識がどう出るか？

選挙の結果は不明だが、ひとつ明快なデータがある。
今回のS&P500の9日間の続落記録をカギにして、選挙後の相場展開を経験則で判断すると、8～9日間の続落のあとは先行き上昇が継続する可能性が極めて高い。
1931年以来、8日以上の続落22回の場合、その後1年間の上昇ケースは76％上昇というデータがある。
不透明な材料には相場はまず弱気の反応をするが、今回も過去の通例が繰り返された。
確かにテクニカル面ではきわどいところへ来ている。昨日のS&P500は2085.18で引けたが、現在の200日移動平均線は2083ポイントである。
このような状況のときには投資家が動かないのは当然である。