足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

季節感は強気の味方

2015-10-05 06:53:03 | 投資戦略
なにか明るい話を渇望する毎日である。ウォール街では春になると“Sell in May and Go away”(5月に売って退散)という格言が語られる。歴史的にみてこの機械的な手法の成功確率は高い。この間、株価は平均10%下落してきた。今年もNYダウは8.1%下落した。 

ことしは単に季節的な要因だけでなく石油暴落、ギリシア問題、ヨーロッパ景気の減速、地政学リスク、中国の景気の鈍化、米国の利上げ懸念と悪材料が山積した。これだけ懸念材料がそろうと季節感のジンクスなど吹き飛んでしまい、相場の下落は当然というのが投資家心理に定着してきた。

今月末は欧米ではハロウィーン祭り。収穫祭で昔から10月には、かぼちゃやそれを模した飾りが並び、クリスマスのような雰囲気を演出する。最近は日本でもショッピングモールに足を入れるとハロウィーン一色という感じになってきた。古代ケルト民族のお祭りを伝えた古い伝統の催しである。

ウォール街にはハロウィーンから翌年5月までの相場の習性を分析してデータがある。
ハロウィーンに買って5月に「Go away」する戦略である。経験則では上昇率+8.8%と、年間、持ち続けた場合より1.6%も成績がよい。
単なる機械的な売買だが、投資のタイミングをみて売買する向きには明るい材料である。
ことしはこの季節感の味方はカムバックするか?