今週はバーナンキ議長が議会で証言し「景気は好転する前に、さらに悪化する可能性がある」と語った。
一方、前議長のグリーンスパンは「リセッションにはいる確率は50%」と講演会で表明した。
バーナンキ議長が考えていることを代弁した感じで、グリーンスパン前議長の内心は「すでにリセッションいりしている」という判断にあると思う。
景気についての判断は連銀議長のときにはきわめて的確で、19年間の在任中、米国経済の景気の変動を実にうまく舵とりをし、米国経済の拡大に貢献した。長い間、在野にあってコンサルタント会社を経営し、独自の景気判断のモデルを構築、政府の景気指標の情報の遅行性を補う武器を持っていた。それだけに民間との密接な情報網を持ち、どのエコノミストよりも正確な景気の判断ができるという自信をもった。
グリーンスパン議長の在任中、その下で理事をつとめスポークスマン的な存在であったバーナンキ議長だけに、グリーンスパンの影響を受けていることは確かだ。
次の利下げは3月18日の定例のFOMCまでに、0.5%利下げの可能性が高くなってきた。
発表される景気指標にはグリーンスパン前議長の判断を裏付ける数値が増えてきているからである。
それでも連銀の流動性の供給が相場の下支えになってきている。
NY株の先行き目先は戻り相場に入るとみる。
ただことし前半は方向感が固まらず波乱商状が続くとみる。
短期投資は銘柄の数を絞る方針でのぞみたい。