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ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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痛みに耐える

2011-10-18 21:39:27 | 日記

 食欲の秋、読書の秋、芸術の秋・・・紅葉が鮮やかなこの季節、皆さんなんらかの秋を満喫していることでしょう。昼寝の秋もいいですね。ここまでくると「~の秋」と言ってしまえばなんでもありな気がします。

 

 16日(日)、私は北海道大沼グレートラン・ウォークに出場しスポーツの秋を満喫しました。この大会は北海道南西部、函館から約20㎞北に位置する七飯町、鹿部町、森町の3町にまたがる自然公園、大沼国定公園内をランニング又はウォーキングで一周(14.4㎞)又は約半周(6.3㎞)するというものです。競技会ではないので順位を競うものではありませんが、出場者全員が彩り溢れる沼の畔を全力で駆け抜けていました。私は14.4㎞ランニングの部に出場し、1時間9分56秒でなんとか完走する事が出来ました。

 

 ランニング中、9㎞付近を過ぎたところでしょうか。左膝に痛みを感じるようになり、徐々に減速し、後続を走るランナーに次々と追い越されてしまいました。「もうだめだ。歩いちゃえよ。」と頭によぎる甘い誘いと「まだまだ。あきらめるな。」と自らを労う激励が頭の中で交互にリフレインしていく中、ふと、ある顔が頭に浮かびました。それは鬼の形相をした貴乃花関(現貴乃花親方)の顔です。今から10年前の平成13年夏場所、13年連勝で迎えた14日目の取組の最中、貴乃花関は右膝を負傷しました。千秋楽は出場すら危ぶまれましたが、優勝のかかる大一番ということで強行出場しました。結果は武蔵丸関に惨敗し、まったく相撲を取る事が出来ませんでした。そして相星となった武蔵丸関との優勝決定戦では、誰もが数分前と同じ光景を想像していたことでしょう。ところが、勝ったのは貴乃花関でした。豪快な上手投げで武蔵丸関を破り、勝利した貴乃花関は右膝の激痛に耐え苦悶で顔を歪めていましたが、その表情がまさに鬼の形相そのものでした。貴乃花関の事を思うとなんとなくここで走るのをやめてしまうと自分が精神的に弱くなってしまうような気がして、結局「俺は貴乃花だ!絶対負けない!!」と訳の分からない気合いを入れつつ、走りきりました。

 

 さて、我々国家公務員は戦後から今日に至るまで労働基本権の制限という痛みを抱えてきました。しかし、その権利がもうすぐ回復されようとしています。20日(木)から当該権利の回復に係る特例法案について議論されるであろう臨時国会が開会します。法案が可決された暁には「痛みに耐えてよくがんばった!感動した!ありがとう!」とその喜びを噛み締めたいと思います。(大将)