ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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タイタニックと組織

2011-08-31 12:56:38 | 日記

先日久しぶりに、DVDで1997年に放映された米国映画「タイタニック」を観ました。1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事件をもとに作られた貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いた映画です。セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「My Heart Will Go On」も大ヒットし記憶に残る方も多いと思います。

タイタニック号は北大西洋上を約22ノットで航行中、氷山に激突し沈没しましたが、新月近い暗い夜で見張りによる氷山発見が遅れ、高速航行のため回避行動も間に合わなかったと言われています。小さな漁船とは異なり、タンカーや豪華客船など大型船であればあるほど、舵を切ったとしても、すぐに舵は反応せず惰性で暫く直進するようです。

組織も同じように、大きな組織になればなれるほど、トップの考えや方針など価値観の共有化やそれ向かった全体の方向転換がすぐには進まない気がします。反対に小さな組織ほど、構成員の価値観の共有化やコミュニケーションが円滑に進むように思います。

昨日のブログで「こくざわ」さんが指摘されているとおり、小さな支部ほど職場集会の参加者も多く組合が身近に感じられること、それぞれの顔が見えることもあり、コミュニケーションも円滑に進みやすい環境にあるのではないかと思います。

一方で、局支部などの大きな組織では、なかなか役員間はもとより組合員間のコミニュケーションもとりにくいと思いますし、運動の在り方として、価値観の共有を図り、スピーディな意思決定のためにも、組織のスリム化も重要なテーマであり、分会制など組織の細分化をも含め検討することも必要なのかもしれません。

さて、第95代の首相に野田前財務大臣が指名されました。民主党も野党時代とは異なり与党となって組織も拡大し、組織内でのコミニュケーションが円滑に機能していないのではないでしょうか。是非、新たな代表、首相のもとで、東日本大震災からの復旧復興や経済財政問題、社会保障と税の一体改革など価値観を同じくして、しっかりしたビジョンの下、この日本丸の舵取りを的確に遂行いただきたいと思います(労働協約締結権付与を盛り込んだ国家公務員制度改革関連法案の成立もお忘れなく)。

日本は経済大国の一員とも言われますが、面積では世界的に見れば小さな国(船)であり、小回りのきいた機敏な対応で課題を克服し、安心・安全・安定の社会と暮らしを実現してほしいものです。【谷】