北朝鮮が韓国を抱き込んで何を企んでいるのだろうか。北朝鮮は国連の制裁を受け極めて苦しい台所事情だ。取引をするにも表立って行う事は敵わない。裏で取引をしなければならないから大きなリスクも伴う。何処の国をどのように利用したらいいのか、という事を常に考えているのが金正恩である。最も手っ取り早く、直ぐに抱き着いてきたのが韓国だったというのが真実ではないだろうか。
朝鮮半島が分断されて最早６０年を過ぎている。北朝鮮にとっては何とかして韓国を自分の味方に取り入れたい。しかし、最も手ごわいのはアメリカである。アメリカと韓国との間には軍事同盟が存在する。韓国とアメリカの関係を悪化させて北朝鮮に目を向け、そして最後は北朝鮮と一緒にさせよう、というのが北朝鮮の狙いである。今、韓国は北朝鮮の呼びかけに答え、目を向けている。
北朝鮮は、この時とばかりにあらゆる手を使って韓国を虜にするべく、色々な手を使ってきている。冬季オリンピックを上手く利用して友好関係という隠れ蓑を使ってここまで進んできた。もう一息でアメリカとの直接交渉に持って行けるかもしれない。北朝鮮は核を廃棄することなど全く考えていないだろう。それを蔑ろにしてアメリカとの直接交渉に漕ぎ付ければ北朝鮮にとっては成功だ。
北朝鮮はアメリカを引っ張り出すことが第一であり、どのような交渉が有ろうとも核を放棄することなど毛頭持っていないだろう。しかし、アメリカは北朝鮮の手に乗って直接会談をするために表に出てくるだろうか。過去に北朝鮮に飴を与えて何も得られなかった経験を持つアメリカは、今回例えアメリカと北朝鮮が歓談したとしても進展はないだろう。駆け引きそのものがないままで会談は終わることになるはずだ。
北朝鮮はアメリカと会談することが世界に宣伝できる、と見ている。北朝鮮で云う成果はアメリカとの会談をすることであって、成功するとは考えていないだろう。金正恩は自分たちの立場を世界に発信すればいい、という考えではないだろうか。核放棄なんて最初から考えていない。アメリカの大統領と正々堂々と会談をしたということをアピールすることが目的の様な気がする。
