海外では、中国軍が電撃的に尖閣諸島占領に動き出すのではないか、と分析しているという。侵略行為をすることと、今までのように恐喝を続けていることと、どちらを選択をするか。侵略行為をすれば世界から非難を浴びることは覚悟の上であるが、それは時間が経てば済んでしまうと見るかどうか。国連の安全保障理事会で、当然取り上げられるが、中国には拒否権という武器を持っており、すべての協議に拒否権を行使すればいいわけだ。だんまり戦術で、占領を続け、尖閣諸島に砦を気づいてしまえば中国の勝ち、と見る。
小生も、中国の戦略を見ていると、海軍が直接動くかどうかは別として、民兵などが先行して尖閣諸島の占領を行う可能性が高いのではないか、と見ている。中国は、尖閣諸島の占領を侵略ではない、と海外に宣伝をするに決まっている。常任理事国の権利を使って、ロシアを巻き込んで国連の協議にはすべて拒否権を使う。審議が出来なければ、占領したもの勝ち、という理論が成り立つ。ロシア以外のイギリス、フランスは例えアメリカに同調しても何も手は出さないであろう。問題はアメリカの出方だ。日米協定では、日本の領土が侵略された場合に、日本がアメリカに対して行動を要請するかどうか、またアメリカが日本の要請を受け入れるかどうか。アメリカは日本と中国の戦いにはできるだけ手を
出したくない。中国と戦うことをできるだけ避けたいのである。
それでは、日本政府はどのような態度で臨むのか。尖閣諸島を侵略された場合、果たして自衛隊の出動をするのか。軍事出動となれば、完全に中国軍と戦うことになる。幾ら直接の戦いはやりたくなくても、尖閣諸島を占領されたら何もしない、という事は国民感情から許されることではない。特に安倍政権は、自衛隊出動を止めさせることはしないだろう。局部戦で収まるのか、全面戦争に発展するかは解らない。中国軍が、どれほどの計算をしてリスクを覚悟で尖閣諸島の占領をするのか。今の中国政府は、尖閣諸島でどのような損失が発生しようとも占領する、という考えを通すのであれば、実行するであろう。
海外では、中国の出方は、日本が考えているほどやさしいとは思っていないようだ。日本の体制が整わないうちに尖閣諸島の電撃作戦での占領、という考え方が浮上した背景には、中国の強硬路線が勝っていると見たのかもしれない。東アジアでの戦争が始まれば、世界は日本と中国の動きに釘付けになる。行方がどちらに傾くかは別にして、第3次世界大戦に繋がらなければいい、とでも思っているのかもしれない。中国が強硬路線を突っ走れば、世界を混乱に陥れることは間違いない。中近東の紛争とは違ったものに発展するであろう。
海外から尖閣諸島の電撃侵略、という言葉が出てきたことに、アメリカがどのように受け止めているのだろうか。中国が本気で日本と戦うだろうか、という事くらいしか思っていないかもしれない。沖縄のアメリカ軍基地の目の前で戦争が勃発したら、アメリカは一体どのような手を考えているのか。まさか何もしないで見ているだけ、という事はないだろう。もしアメリカ軍が何もしないのなら、日本にはアメリカ軍基地は不要となる。アメリカは中国の言いなりになるのか、日本に味方をするのか、の選択を迫られる。