日本でも被害が出た毒入り餃子事件、中国の司法当局がようやく裁判を開かれ、即刻求刑が行われ、近々判決が言い渡されるという。あの事件、2008年に起きたものだ。既に5年が過ぎている。当時の中国政府は、毒は日本で入ったものだ、と発表していた。しかし、その後の調査で、中国の工場で中国人労働者が入れられたものと判明した。同じ餃子を中国国内で販売し、中国人自身中毒に罹っている。事件発覚後に発表しなかったのは、政府がウソの発表をしたことがばれてしまうからだ。中国人は自国がウソをついたことに関しては、絶対に認めない。惨めな民族である。本当のこともウソのことも正直に発表すれば、こんなことにならなかったはず。中国の学校教育の出鱈目さが伺える。
いつも思うことだが、中国の司法制度、国家上層部の都合のいい解釈で運用している。従って、法治国家とは、とてもいえない状態だ。近代国家になりきれない、なれない中国の一面である。古代ローマや古代ギリシアでさえ、法律は整備されていた。それから1000年以上経っても中国は近代法を完全にマスターしていない。法律は作っただけでは何にもならない。政府がしっかりとした運用をしなければ、ただの法律の文章だけになってしまう。絵に描いた餅である。生きた法律にするためには、運用するための組織が必要ある。そして、政府が法律を遵守するという姿勢が無ければ人民は誰も法律を信用しなくなる。今の中国は法律が死んでいる。要は、政府要人が法律を守らないから人民も法律を守らない。こんな国がどうして近代国家といえるだろうか。国は大きいだけでは、人口が多いだけでは、経済でお金を稼いでも、国としては失格である。13億人も人口があるのに、法治国家になれないい中国は、単なる烏合の衆でしかない。
共産革命が成功したといって喜んでいたが、その間に近代国家としての体裁を整えないまま過ごして来た付けが回ったのだ。経済は発展したが、経済にも法律が必要である。発展した経済を守るための法整備が旨く働いていないから、共産党幹部や政府要人は旨い汁を吸えたのである。それに恩恵を受けない人民の多くは昔ながらの貧しい生活を強いられている。これが今の中国の三重構造を生み出しているのである。法律は諸外国の真似をすれば幾らでも作ることが出来るが、それを運用するには相当の知識と経験が必要である。嘗て、日本は徳川幕府から明治政府に移行するときに、欧米の近代的な考え方を取り入れるために多くの外国人を雇い入れた。高い人件費を払って実行した政府は、後の近代日本を築き上げる基礎を作ってくれた。
中国には高い授業料を支払わなかったから、結局、近代国家になれないまま今に至っている。1953年の共産革命から既に60年が経過しているが、未だに近代国家を脱出できないでいる。表面的には近代ビルが立ち並び、ビジネスマンが立派なスーツを着て一所懸命働いているが、中身はちぐはぐなものばかり。政府のやっていることは、全て汚職まみれになっている。トップが口先だけで汚職廃絶を叫んでいるが、烏合の衆たちには無関係と捉えている。こんな国家、世界を制覇したら、どうなってしまうのだろう。しっかりとした司法制度は、小さな国家でも成し遂げている。この国が出来ないとしたら、一体何が原因なのだろうか。