『中国、南沙諸島に兵器持ち込み 米当局者「軍事化反対」』と言う記事が出ていた。嘗て、キューバでソ連製のミサイルを持ち込もうとしてあわや第3次世界大戦が起きるのではないか、と言う危惧さえあった。そのキューバは、アメリカとも国交正常化に踏み切ることが決まった。時代は変わり、場所も変わって、今回は南アジアでの出来事だ。中国が強硬に埋め立てを進め最終段階に入って、この埋め立てた場所に兵器が持ち込まれていることが判明した。
不法に占拠したうえ、埋め立ても行い、そこに兵器が持ち込まれ、行く行くはミサイル基地が出来るのではないかと考えられる。現段階では「火砲」と見られているが、中国のことだから、これで済むわけがない。その内に、段々エスカレートして最後は長距離ミサイルが設置されるのではないだろうか。そうなる前に、アメリカはどのような手を打つのだろう。大体、今までに少なくとも手を打てたはずなのだが、オバマ政権は中国を甘く見過ぎていた。あれよあれよと言う間に埋め立てが完成間近になると最後は必ず武器が現れる。
アメリカの政策のミスは対中国を極めて甘く見ていることだ。中国との貿易を絶やさないために強く出なかったことが今回のことに結びついているはずだ。犠牲を少なくするために取った措置が悪すぎた。中国に対する甘やかしがあったために起きたのだ。問題は解決する手段が段々かぎられていることだ。ここまで埋立てが済んでしまうと最後に残った方法は一体何なのか。今更埋め立てを中止の要請をしたところで遅すぎる。周辺国の共同保有地、という事も考えられるが、中国は絶対に手放さないだろう。
周囲を閉鎖するにも範囲が広すぎる。周辺国に大国がない。今のままでは中国の一人勝ちである。アメリカが、といってもアメリカからは遠すぎる。アメリカがどのように仲裁をしようと考えているのか。軍事衝突は避けたいのは中国も同じだろう。しかし、何もなくスムーズに進むことは考えられない。何処に解決点を見出すかである。少なくとも、中国の軍事拠点にさせない方法を見出さなければならないのが第一だ。アメリカが飴と鞭をどのように出すか。今のままだと、中国のやり放題になってしまうだろう。