中国は市場経済が存在しない。すべてが国家の管理のもとに運営されている。特に為替管理は中国銀行と云う共産党が管理している銀行である。中国では、経済、社会、政治、法律、全てが共産党の管理により動かされている。国会なるものがあるが、そこにいる議員たちはすべて共産党員であり、共産党が指名した人しか存在しない。社会システムも同じ。共産党の管理のもとに運営されている。
それでは経済はどうか。鉄道、飛行機、自動車などすべてが共産党の管理のもとに動かされている。共産党が「あれを作れ」と云えばそのものを作り、「飛行機の運航スケジュールはこのようにしろ」と云われればその通りにしなければならない。全てにおいて共産党がすべてなのである。そんな国で、不動産の価格が上がった、下った、と云ってもそれは市場価格でもなんでもない。単なる取引上の価格が上がったか、下ったかの問題である。
市場経済と云うのは、国がすべてをコントロールしている環境では生まれない。もし生まれたとしてもそれは偽善であろう。本当の意味での市場経済が存在しない中国で、不動産バブルが発生するかどうか、と云う議論はおかしい。また、そこに関与している「裏金融」と云うシステムも果たしてどこまでが真実なのか解らないはずだ。それを恰も真実の如く論じ、そしてバブルが崩壊する、などと云う言葉を使っているが、どうしても信じることは出来ない。
資本佐不義の世界で、完全に市場が価格を決めるシステムが出来上がっていれば所謂「バブル崩壊」はあり得る。もし中国の経済化に於いて「バブル崩壊」があるというなら、バブル崩壊の提議は一体何なのか。社会主義、共産主義の世界ではバブル崩壊はあり得ないのである。経済学者たちは、何故社会主義経済、共産主義経済下でもバブル崩壊があると論じているのだろうか。そもそも、共産主義社会で不動産価格を決めるのは国家なのである。市場ではない。その事から考えて、中国の社会主義経済下ではバブル崩壊など絶対にないはずだ。