風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

三分咲

2010年03月31日 | 出版
画像はR書房Iさんから送られてきた前島密のお墓。葉山に墓所があるそうです。

昨日は、日比谷公園かもめの噴水前に20数名が、亡きオッサンを偲ぶ集いに参加した。例年、こんなに多くは集まらないのであるが、今年はOさんがあちこちに声をかけたせいなのか、予想以上の賑わいとなった。毎年、この日の桜は満開であるのだが、今年は先週の寒さの影響か、まだ三分咲程度だ。
その後、新橋に移動し、さくら水産で酒を飲む。ところがビールを注文しすぎてしまい、こっちは、のどまでビールでいっぱいになってしまった。気持ち悪くなって帰宅することになる。しかし、1年にこの日だけしかお会いしないかたも多数いれば、最近お会いしていないかたの消息を聞くこともできるし、なにか、同窓会的な雰囲気になってきたようだ。
その場にはいないのではあるが、その日の主役であるところのオッサンの思い出話を一つ書いておくと、10数年ほど前、都内某所で待ち合わせることになっていた。小生が何かを読みながら(だったと思う)待ち合わせ場所で待っていると、時間通りにおっさんがやって来た。そこで開口一番、「腹巻君、君はこういうものは読まないと思うから読んでみなさい」と、『軍事研究』という月刊誌を渡された。
その言い方にいささかムッとして、「確かに読んだことはないんですが、どう読めばいいんですか?」とたずねてみた。その名のとおりいかにも軍事オタク向けの雑誌であり、確かに、小生はそういう趣味もないので、読んでも楽しめないだろうなあと想像したということもある。
すると、「資本主義がいかに軋んでいるかが、よくわかるんだよ」と真顔で言うので、笑い出しそうになるところをこらえて、ありがたく拝読することにした。用件が済んでから帰宅し、その『軍事研究』を開いてみたのではあるが、どこに「資本主義の軋み」が現れているのかはさっぱりわからない。多分、自衛隊への納入について触れていたところに、旧財閥系軍需産業の動きが述べられていたので、そのへんが軋みなのかなあと思いつつ、今度会ったら聞いてみようと思いながら、そのままで終わってしまった。
リーマンショックなどいろいろあったけれど、資本主義はまだまだ健在だし、多分、軋み云々は、オッサンの願望のこもった誇大妄想だったのだと思うけれど、ああいう専門的な軍事雑誌にも目を通していたのは、どういう考えがあったのだろうか。
そういえば、1999年のシアトルでの反WTO行動で、「反資本主義」というスローガンが登場したときに、オッサンが興奮していたのを思い出した。「いやあ、腹巻君、今度の反対行動はすごいねえ。反資本主義なんて言葉は、ぼくたちからはこれまでまったく出てこなかった。時代も変わったねえ」と、うれしそうに話しかけてきた。その流れはその後、反米・反グローバリゼーションとして世界的な潮流になっていくのであるから、このときのオッサンの感覚は鋭かった。国内よりも、国際的な流れの話の方が、オッサンには向いていたのだろうか。しかし、生き急ぎすぎてもういないから、今ごろオッサンの内面をあれこれ想像してみても詮なきことか。
それよりも、この現実を生きないことにはどうしようもない。ところが、おかげで今朝もひどい二日酔いだ。ビールの飲みすぎはよくないねえ。そんなに若くもないから、ガキの頃のようにガバガバ入るわけでもないし。ようやく、10:30ころに出社。取次納品の伝票用紙が尽きそうなので、わずかばかりの出荷ならしない方がましだ。まずは、あちこちにメールの返信を打つ。
ついで、決算に向けてパソコンに入出金などを入力しないといけないのだけれど、この作業がなかなかはかどらない。技術的な問題ではなく、ひたすらメンタルな問題だ。つまり、あまりの売上の悪さを直視するのが、いやで、いやでどうしようもない。そのうえ、税務署にいじめられるかと思うと、さらにさらに、気が重くなってくる。
少し入力しては囲碁に逃避し、また少し入力しては囲碁に逃避。ああ、そのうち税理士さんに怒られちゃうなあと思いつつも、囲碁に逃避していたら、日が暮れかけてきた。少しは生産的な仕事をしないことにはどうしようもない。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2010-03-31 22:40:28
そんなもんですよ
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Unknown (腹巻オヤジ)
2010-04-01 09:24:22
そんなもんですか。
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