風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

難波大助

2008年07月30日 | 出版
実は小生、難波大助の大ファンである。 難波大助(1899-1924)を知らない人のために簡単に説明しておくと、1923年12月27日、時の摂政であった皇太子(のちの昭和天皇ヒロヒト)を虎ノ門外で狙撃するも失敗(虎の門事件)、その場で取り押さえられた難波は大逆罪で死刑判決を受け、翌年刑場の露と消えることになった。 先日、井上章一氏の『狂気と王権』(講談社学術文庫、本体価格壱千壱百円也)を読んでいたら . . . 本文を読む

眠い

2008年07月29日 | 出版
連日、遅くまでの作業とクソ暑いのとで、なかなか眠れない。そのうえ、最近わが茅屋のエアコンの室外機の調子が悪い。しばらくエアコンを回していると、ブーンブーンと低周波音が鳴り響くようになった。留め具でもゆるんでいるのか、とにかくうるさい。そこでエアコンを止めて窓を開けると、今度は隣家のエアコンの音でうるさい。まったく眠れたものではない、困ったものだ。 最近の生活ではエアコンのない夏はちょっと想像できな . . . 本文を読む

お見舞い

2008年07月28日 | 出版
昨日はクソ暑いなか、脳梗塞に倒れた友人のところに、妻とお見舞いに行くことにした。途中、池袋東武のおもちゃ売場で、「∞(無限)エダマメ」を購入。右手のリハビリにいいのではないかと、一応考えたわけだ。 前回この人が倒れて見舞いに行った時は、三軒茶屋から入院先の三宿病院まで歩いていき、炎天下の中ひどい目にあったものだ。しかも帰りは夕立のドシャ降りに遭遇してしまい、タクシーを捕まえてワンメータだけお願いし . . . 本文を読む

わたしの講談社物語

2008年07月27日 | 出版
ここのところ、おのれが賢しこそうなことを書いていたので、少し反省。読書面においては早熟な方であったとは思うが、別に天才的であったり、ましてや秀才的であったわけではない。新潮社とか筑摩書房という出版社よりも、講談社、小学館、集英社、少年画報社、秋田書店といったところがなじみ深い出版社であったのは、もちろんのことである。というか出版社名など知らず、そこで出しているコミック誌になじみが深かったわけだ。 . . . 本文を読む

わたしの筑摩書房物語

2008年07月26日 | 出版
小生が中学生の時に、筑摩書房が会社更生法の適用を受けたことがあった。平たくいえば倒産である。筑摩書房の創業者である古田晁氏が信州の出身であり、そこから社名も取っているわけであるから(まるでA書店みたいだ)、地元である信州・安曇野ではそれなりに話題にもなったはずだ。それで小生もガキながら筑摩書房という出版社がつぶれちゃったんだと知ったわけであるが、不思議なことに、つぶれたはずの会社がなぜかその後も活 . . . 本文を読む

わたしの新潮社物語 その2

2008年07月25日 | 出版
思えば、『週刊新潮』を不定期に読み始めたのは、中学生くらいだったと思う。当時は、父親が買ってきたのを盗み読んでいた。それ以来現在に至るまで、つまらねえ週刊誌という評価は微塵も揺るいだことはない。 どこかで女子高生が殺されるというような事件があると、「彼女の通っていた学校の裏には、よく使用済みのコンドームが落ちていましたよ」と、ガキでもホンマかいなと思うような目撃談が書かれていて、全編、「最近の若い . . . 本文を読む

ゴキブリ

2008年07月24日 | 出版
昨夜は、S社F氏が遅くにご来社。F氏が見えられるまでに、M印刷さんの仕事がひとつ終わる。彼が持参された発泡酒を飲みながら世間話。すると、壁にゴキブリが止まっている。小生、決してゴキブリを憎く思っているわけではないが、落ち着かないので雪駄で叩きのめす。そのままP舎の書類の間に落ちていった。その後、終電近くに帰宅することになり、地震にも気づかなかった。 本日、9:15出社。鍵を開けて社内に入ろうとする . . . 本文を読む

無口な人

2008年07月23日 | 出版
昨夜、帰宅途中、後楽園駅の前で初老のオジサンが倒れていて、警備員の方に介抱されていた。暑さでダウンされたのだろうか。 実は先週、小生の友人のオジサンが脳梗塞で入院した。その人は、2回目の脳梗塞である。1回目のあと、医者に予防のため水を飲むように言われ、毎日水をガブガブ飲んでいたら、今度は飲みすぎが原因で心筋梗塞になってしまったというオチがついたことが以前あった。まだ借金を返済途中なので、早く完済し . . . 本文を読む

富士行 2

2008年07月22日 | 出版
しかし山頂は寒く、どこも人で埋まっている。我々もとりあえずはやることもないので、閉まっている山小屋の窓の出っ張りに腰掛け、しばしボーッとすることに。以前高尾山の山頂で、元旦にご来光を待っていたときの寒さを思い出す。動かないと寒さが襲ってくるので暖かいものがほしくなり、自動販売機でDyDoコーンスープ(四百円也)を一缶買う。しかし、あっという間に飲み干す。仕方なく、吉田口の山頂付近をブラブラしてみる . . . 本文を読む

富士行 1

2008年07月21日 | 出版
7月19日(土)、P舎I氏と腹巻夫婦の3人で富士山を目指すことにする。といって足がないので、札幌通運の旅行会社クラブゲッツなるところの富士山ツアー(お1人様壱萬参千八百円也)に参加することにした。吉田口から登る、もっとも一般的なルートを予定している。 5:00に起床し、6:20には家を出る。前日、だいたいパッキングしておいたので、特にあわてて準備する必要はなし。7:10、新宿の中央郵便局前でI氏と . . . 本文を読む

翻訳文化

2008年07月18日 | 出版
学生のころ、小林秀雄の『ドストエフスキイの生活』(新潮社?)を読んだことがあった。『カラマーゾフ』(原卓也訳、新潮文庫)を読んで、ドストエフスキーにはまっていたからだと記憶している。ところがそれからしばらくして、E.H.カーの『ドストエフスキー』(松村達雄訳、筑摩叢書)を読んでいたら、大笑いしてしまった。小林の『ドストエフスキイの生活』が、カーの翻訳にすぎなかったからだ。 『ドストエフスキイの生活 . . . 本文を読む

わたしの新潮社物語 その1

2008年07月17日 | 出版
ソルジェニーツィンが旧ソ連の弾圧体制を告発した書『収容所群島』(木村浩訳、新潮社、全6巻)に、高校生の時はまったことがあった。『収容所群島』は文庫化されたのち、長らく絶版扱いになっていたが、最近、復刻版が刊行されている模様だ。さすがに、もう読み直そうとは思わない。 高校の図書館の蔵書にその上製本があり、各巻のカバーの折り返しに収められているソルジェニーツィンの肖像写真に魅入られた。3枚飾られていて . . . 本文を読む

ふうじんしゃ

2008年07月16日 | 出版
「ふうじんしゃ」と称する出版社が、実は3社ある。1社はもちろん弊社で、「株式会社風塵社」(文京区本郷)である。残りの2社は「風人社」で、世田谷区にある「株式会社風人社」と、こちらも本郷にある「有限会社風人社」とで、お互いに罪はないと思うが紛らわしいことは確かだ。 小生はほかの2社とお付き合いがないので、風人社さんたちがどういう出版活動をなされているのか存じ上げないのであるが、先日こんな電話が書店さ . . . 本文を読む

続・金時山

2008年07月14日 | 出版
桃太郎伝説ほど有名ではないが、金太郎伝説もわりとポピュラーな民話である。どちらも異形のものが異形のものを退治するという展開であるが、突撃隊の隊長である桃太郎に比し、兵隊の一人にすぎない金太郎の方がいささか地味になってしまうのは、仕方がない。それだけに、金太郎伝説の方がなんとなくやるせない感じが付きまとってしまう。 つまり、山姥に育てられ熊と遊びながら成長した金太郎が、支配層に連なる人間の家来となっ . . . 本文を読む

箱根金時山

2008年07月14日 | 出版
昨日は箱根の金時山に登ることにした。ここは数年前に一度登ったことがある。 今回は、4:30に起床し、6:30には妻と家を出る。新宿から小田急の急行でまずは小田原まで。そこから箱根湯本に向かう。「特急は贅沢」、「贅沢は敵である」という三段論法によると、「特急は敵である」という結論が成り立つから、ロマンスカーには乗らない。一方で小田急もケチなことをするものだ。箱根湯本までを小田急線とすれば利用者が安上 . . . 本文を読む