風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

腹巻がない!

2011年03月09日 | 出版
先日、旧友のSが遊びに来た。ありがたいことに、いただき物だというショートホープを、お土産に大量に持参してくれる(画像)。ということで、バカバカタバコを吸いながら酒を飲むことになった。Sにタバコをあげたという人には、多大なる感謝の意を表しておこう(Sにも)。おかげさまで、この数日、充実した喫煙ライフをおくっています。オイオイ、昨年10月の禁煙の決意はどうしたんだというツッコミは、一切無視することにしよう。なかなかタバコをやめられないというのは、それはそれでいいことなのだ。
ついでにSに、「風塵社の社長になってくれとは言わないが、株主になってくれ」と頼んだら、「株券というものを持ってみたいので、株券を発行しているなら買ってもいいけど、名義だけで株券がないならいやだ。どうせ、配当なんか出ないだろ」と理解不能な駄々をこねやがる。こらこら、配当はともかく、全国の零細中小企業は、株券なんてものをほとんどが発行してないぞ。当然、弊社もそんなものを作ってない。このパソコンで、こども銀行券みたいな株券を作ったら、有印私文書行使になるのかな。最近は、株式も電子化されているので、上場企業も株券という形で発行していないと聞いたけれど、詳しいことはよく知らない。
そのうち、算数の話になった。Sが、岩波新書の『零の発見』(吉田洋一著)を最近読んで、面白かったという。この本は、古典的名著として有名であるが、確か、長らく品切れ状態になっていたのじゃないかと思う。以前、小生も読んでみようと思って探してみたら、その時は、入手できない状態であった。以来、そのままになっている。
そこで、小生が長らく(10年以上?)考えてみたけれど、まったく説明のつかないある問題をSにたずねてみたところ、なんと、すぐさま明快に解答してしまった。これにはびっくり仰天。しかも、その明快さには非の打ちどころもない。そこで、「その答えを知ってたの?」と聞くと、「いやあ、家庭教師をやっていたとき、バカなガキにどう説明しようかと考えていたら出てきた」と答える。フーン。「どんな奴からも、一つくらいは学ぶべきことがある」という意のことをだれかが言っていたような気がするけれど、Sの算数の思考能力の高さにはびっくりした。長い付き合いだけど、これまで気がつかなかった小生の不明を恥じ入ることにしよう。ところで、これがどういう問題なのかというのは、伏せておこう。将来的に、弊社の入社試験として使用するつもりなのである。オイオイ、いつそんなことをするつもりなんだよ、というツッコミも一切無視することにしよう。
ちなみに、小生もない知恵振り絞ってこの問題をいろいろと考えてみたのだけれど、どうしても、これだ!という結論をひねり出すことができなかった。そこで、ことあるたびに、出会った人にたずねてみたけれど、みなさん、ウーンとフリーズしてしまい、その場の雰囲気が悪くなってしまうばかりだったのだ。弊社の株式は下落の一途をたどっている(はず)が、小生の中でSの株はうなぎ上りになってしまった。
それはともかく、花粉アレルギーがますますつらくなってきている。しかし、ここまでまだアレルギーの薬を飲んでいない。毎日毎日、目のかゆさと、鼻水とくしゃみに悩まされているけれど、それでもまだまだ薬を飲まずとも耐えられる。というか、薬を飲んでも、同じような症状のレベルにある。これはヨーグルトの威力なのだろうか。よくわからない。
しかし、段々に注意力が低下しつつあるようだ。本日も、ジョギングで出勤し、9:10ころ会社に着いた。そこでリュックを開けたら、命の素である腹巻が入っていない。日ごろあるべきものがないというのは、それだけで不安な心理に陥る。ところがそんな悠長なことを言ってられるような状況にはない。「金がねえなあ」と世の中を呪詛しつつ、トボトボと自転車で銀行へと向かう。窓口に用紙を出そうとした時、印鑑を捺していないことに気がついた。クソッと思いつつ、会社にもどることになる。
ようやく銀行の用事が終わったところで、書店営業に出ることにした。本日は、池袋を回るつもりだ。どうして池袋なのか。書店に行く前に自宅に立ち寄り、そこで昼飯を食べようという算段だ。家の近くのスーパーで、おかずに80円の野菜天ぷらを買い、それをぶらさげて家に着いたら、鍵を会社に置き忘れてきたことに気が付いた。なんともいえぬ失望感が我が身を貫く。しょうがないから、その天ぷらを我が家の郵便受けに突っ込み、またもやトボトボと池袋に向かうことにする。途中の定食屋で昼飯をとることにするが、そのむなしさはいかんともしがたい。
ようやく書店さんで来月刊行予定の新刊『力道山の歴史社会学』(仮題)(Dr.M著)の案内をさせてもらう。なかなか好評なのでいささか安堵した。書名は明日の編集会議にでも決定したいが、現状では堅すぎるだろう。ようやく気持ちが乗ってきたところで次の書店さんに行こうとしたら、名刺を切らしてしまったことに気が付いた。再び、なんともいえぬ失望が。生きていることのすべてがいやになり、しょんぼりと会社にもどることにした。
すると、会社のドアに張り紙がある。なんだろうと見たら、隣りのお惣菜屋さんからの伝言だ。「自転車のカゴの中に入っていた巾着袋を店内に保管しています」げな。この袋の中には、銀行の預金通帳のすべてが入っている。ギョエッと血が引いていくような思いだ。午前に銀行に行ったとき、そのまま忘れてしまったのだろう。ご親切なお隣りさんの好意には深く感謝したい。しかし、本日の小生はどうにかしている。やることなすことミスばかりだ。とっとと家に帰って、野菜天ぷらを食べることにしよう。

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2 コメント

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珍しく (しげ)
2011-03-14 21:01:05
誉めてもらってありがとう。タバコをくれた友人からはまた追加をもらったのでまた持参する。今はこんな状況なので無理だが落ち着いたらまた。
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それよりも (腹巻)
2011-03-15 10:19:41
だれか、株主になって!
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