風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

戸山へ(3)

2018年03月31日 | 出版
それにしても、歩きなれないところを歩いているとけっこう疲れるのである。若いころは初めて行く地方への出張のときなど、地図を片手にようやく目的地の書店にたどり着いただけで目標達成という気分になったものだが、実は、勝負はそれからなのであった。しかし、それも2、3回もすると街の様子がなんとなく頭に入り、その都市に行くのが楽しみになるから不思議なものである。 ずいぶんと昔のことだけれど、生まれて初めて高知に . . . 本文を読む

戸山へ(2)

2018年03月29日 | 出版
前回、『同期の桜』が一番人気の軍歌であるようなことを述べてしまったけれど、よくよく考えてみれば、あれは海軍兵学校の歌である。したがって、特に陸軍系の戦友会で懐かしがって歌われたのかどうかは、知らないということになる。そのため、ついつい知ったような物言いをしている点は訂正しておきたい。 それはともかく、公園でビールを飲みながら満開のソメイヨシノを仰ぎつつ、『同期の桜』を連想してみた結論として、伝統な . . . 本文を読む

戸山へ(1)

2018年03月28日 | 出版
某土曜日、某局の朝の情報番組を見ていたら、テレビ初公開なる桜の絶景ポイントの紹介なんてのをやっていた。ヘー、どこだろうと思いながら妻と見ていると、そこは戸山公園げな。なんだかなあ、近いような遠いような微妙な距離である。しかも、テレビで紹介されたとなると、花見客がわんさか押しかけてくることだろう。その人ごみにもまれるのも気が進まない。そのため、わざわざそこまで出かける意欲は生じなかった。 翌日の日曜 . . . 本文を読む

箱根へ(7)

2018年03月26日 | 出版
もと来た道を下りながら、「なんだかこのへんって、浅間温泉みたいな雰囲気だよねえ」と妻が言う。それで、小生もM旅館のことを思い出したのかもしれない。アルプスにもどりたいハイジのように、山猿ちゃんも東京の生活に疲れ、里心が芽生えちゃったのだろうか。来る日も来る日もお金のことでオツムがいっぱいなのだから、疲れちゃうのもしょうがないだろう。それにしても、たまには北アルプスの雄大さを眺めつつ、ゆったりと温泉 . . . 本文を読む

箱根へ(6)

2018年03月22日 | 出版
風呂から上がったところで、ちょうど夕食タイム。妻に頼んで、ビールを1本つけてもらう。こちらはお湯から出たところである。ビールくらい飲まないと干上がってしまう。そこで、夕飯にはなにが出たのだったけな。忘れてしまった。美味しかったということしか覚えていない。あえて一点だけ苦情を述べておくと、おひつに入っているご飯の量が少なかった。こういう旅行先では、バカみたいに飯を食らう人種というのがいる。小生はまさ . . . 本文を読む

箱根へ(5)

2018年03月17日 | 出版
柵に軽く囲われた一角に進んでみたら、掲示板があり、ここが大逆事件で処刑された愚童和尚のお墓で元々和尚はここ林泉寺の住職であった旨が記されている。ホヘー知らなかった。そのお墓は高さ1メートル弱というところだろうか。いびつな三角形状の決して値段の高くはない石材に(昔は墓マイラーをしていたくせに石の材質がわからないとは情けない)、「内山愚童の墓」と彫られている。ああ、本当にここが愚童和尚の墓なんだと、奇 . . . 本文を読む

箱根へ(4)

2018年03月15日 | 出版
こちらが喚こうが騒ごうが宿の人は出てきてくれない。「アレ~、間違えたかなあ」と一度宿の外に出てみると、別館とある。なんだ間違えたかとようやく気が付き、しばらく進むとY旅館の表示があった。それでようやく目的地に到着。そこは築何十年かなあという鄙びた風情の温泉宿で、その雰囲気が好ましい。宿の若主人に部屋に通されるとき、「夕食は6時からになります」と説明された。そこで「いまから大涌谷に行きたいのですが、 . . . 本文を読む

箱根へ(3)

2018年03月14日 | 出版
前に述べたように、箱根の強羅では囲碁の合宿があり、これまで二度ほど参加させていただいた。そのたびに箱根湯本で小田急から登山鉄道に乗り換えたわけである。ところが、ただの偶然だけれども、その2回ともレーニン関係の本を読んでいたような気がしてきた。確かそのうちの1回は『国家と革命』を再読していたはずで、もう1回は『帝国主義論』を再読していたのかトロツキーの『レーニン』だったのかは定かではない。しかしそん . . . 本文を読む

箱根へ(2)

2018年03月13日 | 出版
ようや小田急くロマンスカーに乗り込める時間となったので、新宿小田急駅のホームへと向かう。すると、社内清掃のおばちゃんたち、なにやら楽しそうだ。時おり声を掛け合いながら、笑顔で仕事をしている。電車の社内清掃といえば東京駅の新幹線のホームが有名だが、そっちはどこか制度と化しているようにも見えなくはない。自然な感じではなく、軍隊的なキビキビとした印象で、笑顔なんて垣間見れないからだ。こちらはロマンスカー . . . 本文を読む

箱根へ(1)

2018年03月12日 | 出版
春springである。春とは、人間の作りだした人為的な枠組みにおいて、始まりであり終わりでもあるということがこの日本においては多い。要するに、年度の始まりを暦どおり1月にすればこんな面倒は生じなかったはずなのに、なぜ4月が新学期になるのだろうか。どこかで制度設計のミスがあったにちがいない。 閑話休題。妻の入っている福利厚生のポイントがまた年度末で無効になってしまう。そのため、今年もどこかに行きたい . . . 本文を読む

『棋士とAI』

2018年03月08日 | 出版
何週間ほど前のことか忘れてしまったけれど、ある日朝刊に、都立高校の入試問題が掲載されていた。どんな問題が出ているのか興味がわいてきたので、いまでも90点くらいは取れるのかなあとナメた気分でトライしてみることにした。まずは国語の漢字の読み方の問題。「舞踊」をブトウと読み間違えたことに気が付き、早々にいやになってあとは放棄。 次いで算数の問題。しょっぱなに出ている連立方程式の解き方を忘れてしまっている . . . 本文を読む

索引作り

2018年03月06日 | 出版
多忙さと金欠の気鬱さとがあいまって、だれとも話したくないような日々がずっと続いていた。それでも、某雑誌は終わらせるし、某ミニコミ紙は終わらせるし、弊社の某新刊も入稿までもう一歩というところにこぎつけているのだから、一生懸命に仕事をしていたわけである。けなげなものだ。 そのわりには、昼間のほとんどをヤフー囲碁に費やしていたような気もするのだけれど、おそらくは気のせいなのだろう。しかし、精神状態の悪い . . . 本文を読む