風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

関が原へ(05)

2019年10月31日 | 出版
酔っ払って例のごとくドタバタがあったものの、その夜は兄の家に泊めてもらう。酔っ払った小生が高いびきで寝入ったあともゴタゴタが続いたらしいが、それはよく知らない。翌朝、兄の三女(高校生)と近所を散歩。これまで知らなかったが、その子は自然に関心があるようだ。くもの巣をジーッと眺めてから「きれい」とポツリ。小さなカタツムリを手にとっては興味深げに眺めている。兄の一家では珍しいタイプだ。ほかの子らは、朝か . . . 本文を読む

関が原へ(04)

2019年10月30日 | 出版
名古屋の精神病院に母を見舞い、兄の家族とともに話をしているうちに、母が小生のことを認識し始めたようだ。それはそれで面白くもない。そうこうするうちに停電が終わり電灯はついたものの、まだエアコンが効いていないのか病室内はいまだ暑苦しく、さらに尿漏れの匂いなのか異臭がかすかにただよっている。その場にいつまでもいることがきつくなってきた。義姉のいうに、その病院が経営している特養が近くにあるから、そこに小生 . . . 本文を読む

関が原へ(03)

2019年10月24日 | 出版
兄の家に荷物を置いてから、そこの次女の運転する車に一家で乗り込み、母の入っている精神病院へ向かう。そういえば、これまで精神病院というところには行ったことがないのかもしれない。さてさて、どんなところだろうかと興味津々だ。「悲の器」に出てくる、主人公の学生時代の親友が精神病者に擬態しているようなところだったら面白いなあなんて考えてしまう。そういえば、その、検挙されたけれどおのれのウンコを食って精神病の . . . 本文を読む

関が原へ(02)

2019年10月23日 | 出版
地上に出るとカフェ・ド・クリエが目に留まったので、そこで態勢を立て直すことにしようと向かいだした。すると、駅を出たところに立派なカメラをかまえた30代くらいの男が前方に向けてシャッターをパシャパシャ切っている。なにを撮影しているのかなとそちらに視線を移動したら、いかにもその筋の人たちという方々5、6人が小雨のなかを駅に向かって急いで歩いている。すると、カメラを持っていた男はと思い当たり、よせばいい . . . 本文を読む

関が原へ(01)

2019年10月21日 | 出版
名古屋にいる小生の母の認知症がかなりひどくなったことは、前にも記したことがあるかもしれない。その件を兄と電話で話していると、徘徊に始まり、暴言、暴力、妄想、認知低下など、ありとあらゆる認知症の症状を呈しているそうだ。それで、「おまえ、一度こっちに来い」とは言われていたものの、名古屋は暑いからいやだなあなどと思い始めてしまうと、重い腰がさらに重くなってしまう。 そうこうするうちに、母を精神病院に入院 . . . 本文を読む

台風の夜に(続)

2019年10月18日 | 出版
ドシャ降りのなか、タバコを吸いに外に出たところで前回の話は終わってしまった。建て前としては、もしも数日自宅避難態勢となったとき、最低限の物資だけは事前に確保しておこうということで外出したわけである。ところが、近くのスーパーなどは軒並みお休み。セブンイレブンだけが開いていたので、そこで水やらタマゴやらを購入し、家にもどることになる。 もどってTVを点ければ、三重から静岡、箱根にかけては大雨ということ . . . 本文を読む

台風の夜に

2019年10月15日 | 出版
最近の台風被害に遭われたかたがたには、お悔やみ申し上げます。不便な生活を強いられる人々も多いでしょうが、早期の復旧を期待しております。 さて、台風15号が通り過ぎてしばらくしてから、房総にお住まいのSさんと久しぶりにお会いすることがあった。「台風の被害どうでした?」と小生がたずねると、「その前に香港に行っていたの」「ヘー、それじゃあ、デモにも参加して?」と聞くと、Sさんはニヤリと笑みを浮かべ、それ . . . 本文を読む

アナルコ保守主義(16)

2019年10月09日 | 出版
前回で終りにしようとしたのに尻切れトンボとなってしまった。本当にこれで中締めにしよう。 前回では、要するに、人間は自分自身のことすら理解しきることができないし、その不十分な自画像で社会全般について構想してもどこかで破綻するだろうということを述べたかった。そして、その内省的な発想は保守主義に通じるものがあると思う。自分自身ですら信用できないのだから、他者の掲げるスローガンになどホイホイついていけるわ . . . 本文を読む

アナルコ保守主義(15)

2019年10月07日 | 出版
この項を記しているのにも段々と飽きてきたので、この回で一度中締めにすることにしよう。 前回、サンディカリズムの目指すところは、結局、民主制国家の目指すところと本質的に変わらないのではないかと考え、それならばサンディカリズムはアナキズムではないと考えている旨を述べた。一方、健全な民主制国家に小生が反対しているわけでもないので、サンディカリズムもまたよしとも記したところである。 レーニンは『国家と革命 . . . 本文を読む

アナルコ保守主義(14)

2019年10月03日 | 出版
いつまでたっても、アナルコ・キャピタリズムから話が抜け出せない。つまらない迷路にはまってしまったようだ。そこで強引に、サンディカリズムに話を変えることにする。前にも述べたけれど、米民主党を規定する思想のうちの一つがサンディカリズムである。米共和党が、『ドラえもん』に出てくるジャイアンのようなものだとすれば、民主党はスネおのような性格なのだろうか。つまり、共和党は素朴な分、粗野で腕力任せの傾向があり . . . 本文を読む

アナルコ保守主義(13)

2019年10月01日 | 出版
最近いろいろとゴタゴタしており、更新に間が空いてしまい、これまでなにを考えていたのかを忘れてしまった。アナルコ・キャピタリズムと米共和党の精神についてしつこく書いていたような気もする。ああ、思い出した。共和党の建党の精神に質素さが含まれていた旨を記した。ところが、アナルコ・キャピタリズムの段階に至れば、そんなものは関係ない。トリクルダウンこそがマネーを回す要件だとされてしまう。その変化の機制を考え . . . 本文を読む