風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

安曇野行(その5)

2016年07月28日 | 出版
旧制松本高校の現在残されている校舎は二つあり、一つは講堂で許可がないと立ち入ることができないようだ。もう一つは一般の教室で、昔の姿が復元されているところもある、校長室も復元されていて、そこにも入ることができる。妻と校長室に入ってみて、まずは校長先生のイスに腰掛けてみた。偉そうな気分を味わえるというわけだ。書棚には北杜夫と辻邦生の本が並んでいる。そうか、辻邦生も卒業生なのだ。しかし、辻邦生の作品って . . . 本文を読む

安曇野行(その4)

2016年07月26日 | 出版
松本市立美術館から、あがたの森へと妻と二人で歩いていく。雨の降りそうな天候ではないけれど、空はうす曇りで蒸し暑い。時おり陽が差し込むと、蒸し暑さが暑さへと変わる。それでも日陰に入るといささか涼しげな心持になるのは、さすがは高地だということだろう。前に来たときはカンカン照りで、日陰の涼しさに博多もんの妻は驚いていたものだ。 前方からは、見慣れぬ制服を着た中学生か高校生が駅に向かって歩いていく。東京の . . . 本文を読む

安曇野行(その3)

2016年07月22日 | 出版
松本市立美術館に入り常設展のチケットだけ購入し、まずは草間彌生コーナーへ。最初期に松本で描かれた油絵から始まり、最近のインスタレーションまで幅広く収集された作品が年代ごとに展示されている。最近の作品は、ご本人が松本市に寄贈したものなのだろうか。NY時代の作品があまりなかったのは残念だが、小さな市の限られた予算ではいたしかたのないことだろう。 妻が喜んだのは、カラフルな電球がつるされている鏡の小部屋 . . . 本文を読む

安曇野行(その2)

2016年07月20日 | 出版
丸善を通り越してそのまま真っ直ぐ歩いていく。2車線くらいの通りを渡ると左手に奥へと続く狭い路地がある。その路地に入ってみたら、深志神社への参道のようだ。鳥居が遠くに見える。何年か前に松本を舞台にしたドラマがあったらしい。小生は見ていないから知らないけれど、この深志神社はそのロケ地になったそうである。といっても、そんなに立派な神社であるわけがない。街中の鎮守さまに毛の生えた程度のものである。 高校生 . . . 本文を読む

安曇野行(その1)

2016年07月19日 | 出版
これまで旅行計画を何回か考えてみたものの、どれも相手とうまく合わせることができなかったので、結局は、妻と二人で信州安曇野に1泊で行くことにした。小生の郷里である。安曇野の真ん中を流れる川を犀川と呼ぶが、もちろん、金沢市内を流れるものとは別ものだ。松本から長野に向かって、その犀川の右側のJR篠ノ井線が走る方が小生の郷里にあたるのだけれど、そちらは亡父のおかげで敷居が高いため今回はパス。左手の大糸線が . . . 本文を読む

民間裁判外紛争解決制度(ADR)の実証的考察

2016年07月15日 | 出版
4月末に刊行した『コンテンツ製造論』に次ぐ新刊『民間裁判外紛争解決制度(ADR)の実証的考察』の見本がN製本から届いたので、取次に見本回りに出かけないといけない。 この本を編集する過程でようやく小生も勉強させていただいたのであるけれど、2007年に裁判外紛争解決制度(略称ADR)という制度が始まった。要するに、裁判所を通さず、裁判官とは別の仲裁者を立て、紛争当事者同士で話し合って問題解決を図りまし . . . 本文を読む

塀のなかの焦り

2016年07月13日 | 出版
例によって極北の地にいる友人からの手紙を転載(腹巻)。 ==================================== 7/5  猛暑日とやらが続いておりますが、お元気ですか。  この国の内も外も、塀の内も外も「たまらんなあ」と思うことばかりが多い日々ですが、友人たちはみんな「なんとかすべき」と走りまわり苦闘しているのではないかと思います。  「転換のチャンス」と思える参議院選挙も、こ . . . 本文を読む

日本鬼子

2016年07月05日 | 出版
チーとばかし気の重い問題を抱えている。その選択権はこちらにはなく、相手さん任せということになるわけであるから、こちらが気鬱になってもしょうがないのだけれど、気が重いものは気が重い。そういうときに、「悩んでも悩まなくても結果は一緒」なんてしたり顔にぬかす奴がよくいるものであって、こちらが悩んでいるときにそういう言われ方をすると殴りたくなる。かといって、そういう暴力衝動が強いわけではないのである。ただ . . . 本文を読む

三崎町へ

2016年07月01日 | 出版
ここのところご無沙汰だなあ、たまには三崎町で酒を飲もうかと、ある日思い立った。そこで、KYさん、KMさんにお誘いのメールを送っておくと、早速KYさんからメールがあり、「いいですよ」とのこと。KMさんからもOKのメールがある。それじゃあ、明日はKYさんの研究室に行こうと考えているところに、旧友のN氏から電話。 「急なんだけど、明日さあ、調査があって東京近郊に行くんだよ。夜にでも会えない?」 「実は、 . . . 本文を読む