風塵社的夏休み

某月某日、朝からクソ暑い。寝起きからすでに汗みどろだ。やってられない。労働意欲のわき出るわけがない。しかし、銀行は開いている。忌々しい気持ちをおさえつつ、しょうがないから出勤することにした。世間は夏休みモードになりつつあるようだ。キャリーバッグを引きずって歩いている人の姿が目立つ。これから帰省するところなのだろうか。 そういえば数日前、出勤途中に池袋のレンタカー屋の前を通りかかったら、十人ほどの若 . . . 本文を読む

アロンアルファ

今月も、国内極北の地にいる友人から手紙が届く。それで、例によって勝手に掲載してしまう。文章表現がそれほど得意な友人ではないので、オチが少しわかりにくいかもしれないが、「アロンアルファ」なるものを知らなかったという話である。 　お元気ですか。台風６号以来ちょっと息をついていますが、これからまた暑くなる予測。闘病中の同志・友人たち、被災地の方々、ますます生きづらいこの国で仕事と生活と活動に追われてい . . . 本文を読む

パンク

某月某日日曜日。タバコを吸うために、池袋のある公園に行くことにした。公園の脇のコンビニでタバコを買い、公園の灰皿のあるところに向かうと、人相の悪いおじさんたちが40人ほどたむろしている。何があるのだろうと、公園の向かいにある豊島公会堂を見たら、「革共同政治集会」と墨書された大きな立て看板が出され、白いヘルメットをかぶったおじさんが二人でヒマそうに入口のところに立っている。 それと対峙するかのように . . . 本文を読む

暗証番号を忘れる

某月某日月曜日、朝、出勤しようとする妻からお金を渡される。「これでしっかり、今月分の家賃を払っておいてちょうだい」。寝惚け眼の小生は、いまいち状況を認識できなかったのであるが、要するに、月末が休みで振り込みできなかったので、本日中に茅屋の家賃を払っておけというご命令のようだ。 「だいたい、あんたはねえ、もう何年お金を持ってきてないの。しかも持ち出しばっかりで」と、至極まともな正論をのたまい始めたの . . . 本文を読む