風塵社的業務日誌

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旅行計画

2016年05月27日 | 出版
信州にいるいとこには妻のことでいろいろ相談に乗ってもらい世話になったので、5月の連休中に妻と一緒にいとこの住む信州飯田までお礼参りに行ってこようかと考えていた。そこで行き方を調べてみたら、新宿からバスで4時間とある。これには仰天した。ずいぶんと遠いものだ。飯田から名古屋はバスで2時間ほどのようだ。それならば、飯田に行っていとこに会い、それから名古屋に住む兄のところに顔を出し、新幹線で帰るという手も考えられる。
しかし、連休中はなんやかんやと忙しく、結局、その計画はオジャンとなった。その連休のある日、ニュースを見ていたら、中央道は大渋滞とある。もしもそんなとき、飯田にバスで向かっていたら、何時間かかったことだろうか。行かなくてよかったなあとつくづく思ったわけである。
信州も広いので、飯田などのある南信と呼ばれる地域に、小生はほとんど行ったことがない。ガキのころ、親父の車で通ったことがあるのかもしれないけれど、記憶にはまったく残っていない。そのため、南信のことはまったく知らない。天竜川沿いを走る飯田線なる鉄路はあるものの、鉄道オタクではないので乗ったこともない。一部には強烈な飯田線のファンがいるらしいけれど、小生には関心外である。
南信も住めばいいところだろうけれど、そんなわけで何も知らないから、どんなところなのか興味はあった。空気の乾燥度はどのくらいか、山の風景はどんなものか、どういうそばを食しているのか、どういう温泉があるのだろうかと、ネットで検索すればわかるような数値の問題ではなく、体感として経験してみたいということである。しかも、お礼参りの件もある。そんなわけで、6月にでも行ってみようかと、ある日いとこに電話してみた。
「かみさんのことではいろいろ世話になって……、おかげさまで云々かんぬん……、それでお礼参りにそちらにちょこっと顔を出そうかと思ったんだけど」
「まあ、奥さんの方はよかったね。だけどそれが、いま飯田じゃないんだよ」
へっ、どういうこと?意味がわからない。
「それってまた異動になったわけ?」
「そうそう」
「なんだよ。どこに」
「今度は上田。ここにはしばらくいることになりそう」
「なんだ、上田か。ずいぶん近くになったなあ」
「そうだねえ。東京から新幹線で1時間半ぐらいだもんね」
「しかし、飯田から上田まで引っ越すだけでずいぶん時間がかかったやろ」
「うん。4時間くらい」
「なんやそりゃ」
「飯田のほうは高速もないしさあ、ほんと大変だったよ」
「いつ異動になったの」
「この4月から」
「あぁ、そぅ」
「つぶれそうな病院だけどね」
「でも上田なら行きやすくていいなあ」
「いやあ、いまは観光客でごった返しているから、やめた方がいいよ」
「ああ、大河かあ。何年前だったかなあ、かみさんと上田に行って、上田城址をブラブラして、刀屋のそば食ったよ」
「あんまりうまくないじゃん」
「でも、ミソだれなんていう食い方初めてだったから珍しかった」
「大河の影響って放映している年だけらしいね」
「それでも、真田は全国区だから大河が終わっても観光客は来るでしょ。前に行ったときも『戦国BASARA』と『サマー・ウォーズ』のポスター貼っていたしなあ。しかしわしらにしてみれば、真田のクソ侍なんて、どうせご先祖様の敵だからなあ」
「ハハハハ。そうだね。それに住んでいる方にしてみれば、人があふれかえっているよりも、静かな方がいいんだけどね」
「それでも飯田よりは大きいんだろ」
「飯田はねえ。飯田線なんて本数は少ないし、駅間は短いし、線路がくねくね迂回しているところが多いから、ある駅で下車した人が次ぎの駅に向かって走っていって一度降りた列車に間に合うかどうかという遊びをやっているくらいだからね」
「それ『鉄腕ダッシュ』かなんかで見たような気がする。ありゃ飯田線か。安曇野の人間には縁遠いところだからなあ」
「そうだよねえ」
「それで、一度飯田に行ってみたかったんだ。こういう機会でもないと行くこともないからなあ」
「東京からだと飛行機で行くような場所じゃないから、九州に行くよりも時間がかかるんだよね」
「そっか、そっか。あんまりバスに揺られていたら、うちのかみさん死んじまうからなあ」
「だから上田でよかったでしょ」
「そう言われればそうだけど。ところで仕事は土日はいちおう休日なの?」
「だいたいそんな感じかな」
「上田もなあ、あんまり人が多いと行く気がしないから、またそのうち電話するわ」
「わかった。じゃあ、また」
ということで電話を切る。上田に転勤になっていたとは拍子抜けだ。どうしようかなあ。上田から松本に直行のバスとかあるのかな?あったら、上田でいとこにあいさつしたあと、久しぶりに松本にでも行ってみようかな。上田では水の味わいに感動がなかったけれど、松本は水がうまい。夏の暑い盛りに、故郷の美味しい水でのどを潤おしたいとも思う。

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