こちらはアルバム「今天情人節」のメイン・ソース(?)となるCD。DVDの方が「LiveDVD」だから、こちらはそれにひっかけてか、ディスク名が「LoveCD」とネーミングされている。内容は新曲5曲に、DVDと同じステージのライブ音源からベスト盤風な選曲で7曲、そしてジョナサン・リーの「理性與感性」というライブステージから師匠が作った名曲2曲という幕の内弁当的な構成になっている。まず新曲5曲だが、そのうちの4曲がトップからずらりと並べられている。
最初はタイトル・チューンの「今天情人節」だが、ミディアム・テンポでゆったり歌われるラブリーなウォームな作品、サビの部分でターシー・スーの昔の曲に酷似した展開になるのだけれど同じ作曲者なのだろうか(こういう「コレって、ひょっとするとあの曲と同じ人が作った?」的パターンって、台湾ポップの場合、実はいろいろなところであったりするのだが、クレジットを確認するのが煩瑣でついつい放置してしまう)。2曲目「如果能在一起」はちょっとテンポが上がって、日本でいったら昔のZARDみたいな生活応援歌風な雰囲気。
3曲目「我們就到這」はしっとりしたピアノに導かれて始まる典型的な台湾バラード。人恋しく、どこか懐かしくなるような作品だ、さすがにこういう曲では梁静茹は巧い。曲目の「我決定」も多少ギター・サウンドを取り入れたアレンジだが、基本は台湾風のバラードだ、サビがいかにも台湾的な展開。5曲目「滿滿的都是愛」は彼女にしては珍しいレゲエのリズムを取り込んでつくられた、ちとアイドル歌謡風なハッピーな感じの曲となっている(まぁ、こういう曲調なだけに、彼女の歌もいささか捨て曲的ななげやり感がないでもないのが微笑ましい)。
以上、5曲コンサート・タイトルにちなんだ曲まで含んでいるのにもかかわらず、ライブDVDには1曲も収録されていないのは何故だろう。演奏したのだけれど、収録されなかったのか、そもそも取り上げられなかったのだろうか不明である(おそらく後者)。ちなみに一応新曲ということだが、この5曲、おそらくこのステージのバック・バンドとリハーサルなど一連のセッションと併せて録音されたものだろう。一応、完成品の体裁は整っているのが、ディテールに拘らないアレンジ、放送録音的なリマスタリングなど、今一歩詰めが甘いところが散見している。
一方、ライブ音源だが、おそらくDVDと同じマスターを使っていると思われ、映像付きで観ると全く感じないのだが、やや細部の解像度があまいナローな音質なのが気になる。こういうおおらかなところがいかにも台湾という感じだが(笑)、日本ならこのマルチマスターから、誰からも文句つけられないように、ボーカルやドラムスなどを中心にあちこち整音して、おそらくDVDとはまったく違うCD用のマスターつくるところだ。映像付きだと気にならない、ボーカルの音程の揺れだとか、大所帯のバックバンドの混濁気味のサウンドなど、もう少しすっきりとしてもらっても良かったかなとは思う。ともあれ、CDでこのコンサートのハイライトをもう一度楽しめるのはありがたい。あ、あと「理性與感性」からの2曲では、確かサラ・チェンの持ち歌として有名な「誘惑的街」を非常に巧みに歌っているのが良かった。ある意味このアルバムの一番の聴きどころといえるかもしれない出来だ。
最初はタイトル・チューンの「今天情人節」だが、ミディアム・テンポでゆったり歌われるラブリーなウォームな作品、サビの部分でターシー・スーの昔の曲に酷似した展開になるのだけれど同じ作曲者なのだろうか(こういう「コレって、ひょっとするとあの曲と同じ人が作った?」的パターンって、台湾ポップの場合、実はいろいろなところであったりするのだが、クレジットを確認するのが煩瑣でついつい放置してしまう)。2曲目「如果能在一起」はちょっとテンポが上がって、日本でいったら昔のZARDみたいな生活応援歌風な雰囲気。
3曲目「我們就到這」はしっとりしたピアノに導かれて始まる典型的な台湾バラード。人恋しく、どこか懐かしくなるような作品だ、さすがにこういう曲では梁静茹は巧い。曲目の「我決定」も多少ギター・サウンドを取り入れたアレンジだが、基本は台湾風のバラードだ、サビがいかにも台湾的な展開。5曲目「滿滿的都是愛」は彼女にしては珍しいレゲエのリズムを取り込んでつくられた、ちとアイドル歌謡風なハッピーな感じの曲となっている(まぁ、こういう曲調なだけに、彼女の歌もいささか捨て曲的ななげやり感がないでもないのが微笑ましい)。
以上、5曲コンサート・タイトルにちなんだ曲まで含んでいるのにもかかわらず、ライブDVDには1曲も収録されていないのは何故だろう。演奏したのだけれど、収録されなかったのか、そもそも取り上げられなかったのだろうか不明である(おそらく後者)。ちなみに一応新曲ということだが、この5曲、おそらくこのステージのバック・バンドとリハーサルなど一連のセッションと併せて録音されたものだろう。一応、完成品の体裁は整っているのが、ディテールに拘らないアレンジ、放送録音的なリマスタリングなど、今一歩詰めが甘いところが散見している。
一方、ライブ音源だが、おそらくDVDと同じマスターを使っていると思われ、映像付きで観ると全く感じないのだが、やや細部の解像度があまいナローな音質なのが気になる。こういうおおらかなところがいかにも台湾という感じだが(笑)、日本ならこのマルチマスターから、誰からも文句つけられないように、ボーカルやドラムスなどを中心にあちこち整音して、おそらくDVDとはまったく違うCD用のマスターつくるところだ。映像付きだと気にならない、ボーカルの音程の揺れだとか、大所帯のバックバンドの混濁気味のサウンドなど、もう少しすっきりとしてもらっても良かったかなとは思う。ともあれ、CDでこのコンサートのハイライトをもう一度楽しめるのはありがたい。あ、あと「理性與感性」からの2曲では、確かサラ・チェンの持ち歌として有名な「誘惑的街」を非常に巧みに歌っているのが良かった。ある意味このアルバムの一番の聴きどころといえるかもしれない出来だ。