そういえば、これも持ってなかったな....とベンチャーズのアルバムと一緒にポチっとしたのがこのアルバム。昔から有名なクリスマス・アルバムだったが、なぜだかこれまで断片的にしか聴いてこなかったのが不思議だ。カーペンターズというと、オリジナル作品のソフト・ロック的なポップ・サウンドはいいけれど、こういうクリスマス物だと、どうもバンド自体の中庸さが、例えばジャズのそれと比べると、まっとう過ぎて食い足りないかも?みたいな危惧を感じさせていたのだろう。ともあれ、聴く前からあれこれ予測しても仕方ない....とりあえず、ここ2,3日聴いているところだ。カーペンターズのクリスマス・アルバムは都合2枚(「クリスマス・ポートレイト」と「オールド・ファッションド・クリスマス」)あり、これはその中からリチャード・カーペンター自身によって、主要曲が抜粋された「決定盤」である。もっとも、2枚目の「オールド・ファッションド・クリスマス」自体、1枚目の「クリスマス・ポートレイト」の未発表テイクなどを使ったアルバムなのだったので、ひょっとするとリチャード・カーペンターにとっては、これが「正しい形」なのかもしれない。
さて、アルバムはリチャード・カーペンターのボーカルを多重して、マントラも真っ青なアカペラ・ボーカルによる「天なる神には」をイントロに、様々なクリスマス音楽がメドレーとなった「序曲」にメドレーで繋がる。オーケストラをフィーチャーしたシンフォニックな作品だが、編曲はピーター・ナイト(英国系ロック・バンドのオーケストラ・アレンジで有名になり、リチャードは「緑の地平線」で始めて起用した)が担当している。英国のプロムーナード・ミュージック風な堅実なドラマチックさ、いくらかハリウッド風な甘さが加味されたアレンジだ。またまたメドレーで続く「オールド・ファッションド・クリスマス」はリチャードのオリジナル。さて、この3曲はカレン・カーペンターの死後に録音されたものだから、リチャードやコーラスは入っても、当然彼女の声は聴こえない。まさしく序曲扱いなのであろう、ちと長いが....。
この後ようやくカレンがボーカルで歌われる「クリスマス・ワルツ」が登場して、いよいよここからが実質的な本編である。計18曲、どれも超有名曲ばかりで、それが比較的短めのサイズで(みじかいもので1分、長いものでも5分程度)、しかも多彩なアレンジを施されて、あたかも巨大なクリスマス・メドレーのように歌われていく。印象に残った曲をピックアップしてみよう。
私の大好きな「ハブ・ユアセルフ・メリー・リトル・クリスマス」と「クリスマス・ソング」は幸いにも3分半程度のフルサイズで歌われている。カレン・カーペンターのボーカルでこの曲が聴けるのは幸せだが、当時、彼女はまだ28歳、ジャズ、ポピュラーともにお歴々のボーカルが居並ぶ曲だけに、誠実に歌ってはいるが、やはり一杯一杯な感じはある。「クリスマス・タイム/夢の中に」は個人的には馴染みがない曲だが、そういう曲だとカレン・カーペンターをウォームなボーカルを十分に堪能できる。アレンジも典型的なカーペンターズ調でいい。「ホーム・フォー・ザ・ホリデイズ」は「トップ・オブ・ザ・ワールド」風なカントリー・スタイルで屈託なく楽しめる。「ウィンター・ワンダーランド / シルヴァー・ベルズ / ホワイト・クリスマス」はハリウッド・ミュージカル風なメドレーだ。「リトル・オルター・ボーイ」も知らない曲だが、実にしっとりとしたバラード風な歌唱がいい。「クリスマスはわが家で」はビリー・メイのオーケストラ・アレンジに乗ったスタンダード・ナンバー風。こういうアレンジ、曲だと、やはり彼女の若さが気にならないでもない。彼女がもっと長生きして20年後に歌ったら、きっともっと素晴らしいものになっただろうと惜しまれる。ラストの「きよしこの夜」はコーラス、オーケストラも交えてドラマチックな編曲だ。
さて、アルバムはリチャード・カーペンターのボーカルを多重して、マントラも真っ青なアカペラ・ボーカルによる「天なる神には」をイントロに、様々なクリスマス音楽がメドレーとなった「序曲」にメドレーで繋がる。オーケストラをフィーチャーしたシンフォニックな作品だが、編曲はピーター・ナイト(英国系ロック・バンドのオーケストラ・アレンジで有名になり、リチャードは「緑の地平線」で始めて起用した)が担当している。英国のプロムーナード・ミュージック風な堅実なドラマチックさ、いくらかハリウッド風な甘さが加味されたアレンジだ。またまたメドレーで続く「オールド・ファッションド・クリスマス」はリチャードのオリジナル。さて、この3曲はカレン・カーペンターの死後に録音されたものだから、リチャードやコーラスは入っても、当然彼女の声は聴こえない。まさしく序曲扱いなのであろう、ちと長いが....。
この後ようやくカレンがボーカルで歌われる「クリスマス・ワルツ」が登場して、いよいよここからが実質的な本編である。計18曲、どれも超有名曲ばかりで、それが比較的短めのサイズで(みじかいもので1分、長いものでも5分程度)、しかも多彩なアレンジを施されて、あたかも巨大なクリスマス・メドレーのように歌われていく。印象に残った曲をピックアップしてみよう。
私の大好きな「ハブ・ユアセルフ・メリー・リトル・クリスマス」と「クリスマス・ソング」は幸いにも3分半程度のフルサイズで歌われている。カレン・カーペンターのボーカルでこの曲が聴けるのは幸せだが、当時、彼女はまだ28歳、ジャズ、ポピュラーともにお歴々のボーカルが居並ぶ曲だけに、誠実に歌ってはいるが、やはり一杯一杯な感じはある。「クリスマス・タイム/夢の中に」は個人的には馴染みがない曲だが、そういう曲だとカレン・カーペンターをウォームなボーカルを十分に堪能できる。アレンジも典型的なカーペンターズ調でいい。「ホーム・フォー・ザ・ホリデイズ」は「トップ・オブ・ザ・ワールド」風なカントリー・スタイルで屈託なく楽しめる。「ウィンター・ワンダーランド / シルヴァー・ベルズ / ホワイト・クリスマス」はハリウッド・ミュージカル風なメドレーだ。「リトル・オルター・ボーイ」も知らない曲だが、実にしっとりとしたバラード風な歌唱がいい。「クリスマスはわが家で」はビリー・メイのオーケストラ・アレンジに乗ったスタンダード・ナンバー風。こういうアレンジ、曲だと、やはり彼女の若さが気にならないでもない。彼女がもっと長生きして20年後に歌ったら、きっともっと素晴らしいものになっただろうと惜しまれる。ラストの「きよしこの夜」はコーラス、オーケストラも交えてドラマチックな編曲だ。