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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

The CARPENTERS / Christmas Portrait

2009年12月17日 23時07分01秒 | ROCK-POP
 そういえば、これも持ってなかったな....とベンチャーズのアルバムと一緒にポチっとしたのがこのアルバム。昔から有名なクリスマス・アルバムだったが、なぜだかこれまで断片的にしか聴いてこなかったのが不思議だ。カーペンターズというと、オリジナル作品のソフト・ロック的なポップ・サウンドはいいけれど、こういうクリスマス物だと、どうもバンド自体の中庸さが、例えばジャズのそれと比べると、まっとう過ぎて食い足りないかも?みたいな危惧を感じさせていたのだろう。ともあれ、聴く前からあれこれ予測しても仕方ない....とりあえず、ここ2,3日聴いているところだ。カーペンターズのクリスマス・アルバムは都合2枚(「クリスマス・ポートレイト」と「オールド・ファッションド・クリスマス」)あり、これはその中からリチャード・カーペンター自身によって、主要曲が抜粋された「決定盤」である。もっとも、2枚目の「オールド・ファッションド・クリスマス」自体、1枚目の「クリスマス・ポートレイト」の未発表テイクなどを使ったアルバムなのだったので、ひょっとするとリチャード・カーペンターにとっては、これが「正しい形」なのかもしれない。

 さて、アルバムはリチャード・カーペンターのボーカルを多重して、マントラも真っ青なアカペラ・ボーカルによる「天なる神には」をイントロに、様々なクリスマス音楽がメドレーとなった「序曲」にメドレーで繋がる。オーケストラをフィーチャーしたシンフォニックな作品だが、編曲はピーター・ナイト(英国系ロック・バンドのオーケストラ・アレンジで有名になり、リチャードは「緑の地平線」で始めて起用した)が担当している。英国のプロムーナード・ミュージック風な堅実なドラマチックさ、いくらかハリウッド風な甘さが加味されたアレンジだ。またまたメドレーで続く「オールド・ファッションド・クリスマス」はリチャードのオリジナル。さて、この3曲はカレン・カーペンターの死後に録音されたものだから、リチャードやコーラスは入っても、当然彼女の声は聴こえない。まさしく序曲扱いなのであろう、ちと長いが....。
 この後ようやくカレンがボーカルで歌われる「クリスマス・ワルツ」が登場して、いよいよここからが実質的な本編である。計18曲、どれも超有名曲ばかりで、それが比較的短めのサイズで(みじかいもので1分、長いものでも5分程度)、しかも多彩なアレンジを施されて、あたかも巨大なクリスマス・メドレーのように歌われていく。印象に残った曲をピックアップしてみよう。

 私の大好きな「ハブ・ユアセルフ・メリー・リトル・クリスマス」と「クリスマス・ソング」は幸いにも3分半程度のフルサイズで歌われている。カレン・カーペンターのボーカルでこの曲が聴けるのは幸せだが、当時、彼女はまだ28歳、ジャズ、ポピュラーともにお歴々のボーカルが居並ぶ曲だけに、誠実に歌ってはいるが、やはり一杯一杯な感じはある。「クリスマス・タイム/夢の中に」は個人的には馴染みがない曲だが、そういう曲だとカレン・カーペンターをウォームなボーカルを十分に堪能できる。アレンジも典型的なカーペンターズ調でいい。「ホーム・フォー・ザ・ホリデイズ」は「トップ・オブ・ザ・ワールド」風なカントリー・スタイルで屈託なく楽しめる。「ウィンター・ワンダーランド / シルヴァー・ベルズ / ホワイト・クリスマス」はハリウッド・ミュージカル風なメドレーだ。「リトル・オルター・ボーイ」も知らない曲だが、実にしっとりとしたバラード風な歌唱がいい。「クリスマスはわが家で」はビリー・メイのオーケストラ・アレンジに乗ったスタンダード・ナンバー風。こういうアレンジ、曲だと、やはり彼女の若さが気にならないでもない。彼女がもっと長生きして20年後に歌ったら、きっともっと素晴らしいものになっただろうと惜しまれる。ラストの「きよしこの夜」はコーラス、オーケストラも交えてドラマチックな編曲だ。
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EXEMODE MS-400 (ミニコンポ)

2009年12月17日 00時43分50秒 | PC+AUDIO
 年末恒例「安物買い銭失いシリーズ」第2弾。なんと6,800円の中国製ミニコンポである。前回取り上げた2,800円のスピーカー付きのMP3プレイヤーTD-01は、潔い割り切り方で作られたMP3再生環境として、そのアイデアとしては悪くなかったのだが、いかんせん電源はUSBのみ、ディスプレイ、スリープタイマーなしというんでは、潔さが過ぎた....というか、就寝用BGMの再生装置としては思いの外、使い勝手が悪すぎたため、これに触手が動いたという訳である(TD-01は一週間使って押し入れ行-笑)。私は一応オーディオ愛好家であるので、こういうものをあれこれ煎じ詰めていく、結局はスピーカーはこれ、アンプはどこ、プレイヤーはiPod対応のあれで....みたいな、自宅にもうひとつのリッチなサブシステムを作るみたいなことになりかねないので、くれぐれもそうした陥穽にはまらないよう注意しつつ(笑)、とりあえず、今回はラジカセスタイルではなく、コントロール部をベッドの脇に置き、スピーカーは天井近くに据え置くという形を考えつつ、あまり大仰なスタイルや形ではない、シャレで済む価格のミニコンポみたいなものを試してみようと思ったのだ。

 さて、この6,800円のミニコンポだが、写真でご覧の通り、白を基調にしたすっきりとしたもので、この価格の割には貧乏くささを感じさせないデザインである(だからといって、おしゃれなとかいう訳でもない)。音質だが、これは本当に6800円でこの音ならまずは満足できるレベルである。ざっくりといって、一万円台後半のラジカセくらい音質といったところだろうか、少なくとも2800円のTD-01に比べれば4倍は音が良い。情報量は多くないが、とりあえずディスプレイも付いているし、スリープタイマーや目覚まし機能なども完備、SDカードに入っている音楽ファイルをフォルダ毎にスキップしていく機能だのもあるから、就寝用BGMの再生装置としてはまずは及第点。ここ数日、ウィントン・マルサリスのブルース・シリーズとかアンビエント系の音楽などを寝る前に小音量で聴いているのだが、やはり、片方から聴こえてくるのではなく、後方とはいえ(本当はベッド前方に設置したかった)、両サイドからきちんとステレオ・アンビエンスで音楽が聴こえてくるのはいいものだ。こうなるともう少し良質なミニコンポを....などと考えなくもないのだが、いかん、いかん(笑)。
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