透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

すっきり!

2020-11-18 | A 読書日記


書棚1


書棚2 


自室の書棚は減冊効果ですっきり!

■ 以前はこの倍の本がここにあり、カオスな状態だった。そのために必要な本を探すことができなかった。今でも新書の大半は単行本の前に並べているが、かなりすっきりして気持ちが良い。  今後の課題は新書の整理。新書専用書棚が欲しい・・・。


 


「利休にたずねよ」山本兼一

2020-11-17 | H ぼくはこんな本を読んできた

 「ぼくはこんな本を読んできた」というカテゴリーではちょうど100稿になるまで文庫本を取り上げた。

自室の書棚を整理したくて今年の5月に1700冊の本を松本市内の古書店に引き取ってもらったが、その大半(1140冊)が文庫本だった。文庫本は単行本に比べて小さいからカバンやポケットに入れて持ち歩くことができ、隙間時間にも読める。それに安価。このような理由で小説は文庫で読むことが多かったが、もちろん単行本で読んだものもある。

「ぼくははこんな本を読んできた」というカテゴリーを再開して、単行本を取り上げていこうと思う。ジャンルは小説に限らず、広く、広く・・・。

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最初に取り上げるのは『利休にたずねよ』山本兼一(PHP研究所2009年第1版第4刷)。なぜ、この小説を真っ先に取り上げるのか、その理由(わけ)は書かない。

利休の美を追求する情熱は一体何によるものだったのか。それを求めて時を遡って進む物語。切腹の日の朝から50年も前の出来事にまで何篇もの短篇を連ねて遡っていくというミステリアスな構成。そしてたどり着いたのはひとりの美しい女性だった・・・。


 


山茶花

2020-11-16 | A あれこれ



「火の見櫓って、おもしろい 写真・スケッチ展」の会場の野田園 カフェ ギャラリーお茶の間は和のお店。昨日(15日)の最終日に練り切りと抹茶をいただいた。練り切りはお店の濵さん手づくりで、季節ごと、いや月ごとに数種類提供するとのこと。昨日は山茶花(さざんか)をいただいた。

抹茶の優しい緑色と山茶花の柔らかなべに色(日本の伝統色の数は多く、べに色が的確かどうかわからないが)との組み合わせが美しい。和の食文化の魅力を感じた。

しばらくして「たきび」という童謡を思い出した。2番の歌詞にさざんかが出てくる。

さざんか さざんか さいたみち
たきびだ たきびだ おちばたき
あたろうか あたろうよ
しもやけおててが もうかゆい

古き良き時代の晩秋の情景・・・。

*****

夕方お店に3人で来られた客さんのうち2人は油絵を描かれるとのこと。油絵が展示されたらこの空間はどんな雰囲気になるだろう・・・。

 

蝶豆茶はレモンを入れると色が変わる。変わった後の色はぼくがとても好きな色だった・・・。


作品展無事終了。お越しいただいた皆さんに感謝します。ありがとうございました。


最終日

2020-11-14 | A 火の見櫓っておもしろい


秋のコンポジション 

 10月28日に始まった「火の見櫓って、おもしろい 写真・スケッチ展」も今日(15日)が最終日。

わざわざ諏訪からお越しいただいた火の見櫓好きのご夫婦がおられたとお店のHさんから伺った。昨日は友人のA君がご家族で会場に来てくれた。残念ながらすれ違いで再会することができなかった・・・。

最終日の午後も会場に詰めている予定。カフェトークができればうれしい。

会場:野田園 カフェ ギャラリー お茶の間    安曇野市豊科4716-1     電話  0263-72-2217


 


火の見櫓のある風景

2020-11-14 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)火の見櫓のある風景 東筑摩郡朝日村古見 3脚33型 撮影日2020.11.01


(再)東筑摩郡朝日村古見 第二分団詰所 3脚66型 撮影日2020.11.01

 朝日村の社会福祉協議会が主催して年に何回か行われている高齢者ふれあい学習で「火の見櫓の魅力」と題してお話させていただくことになった。その際、朝日村の火の見櫓17基全てを見ていただこうと思い、先日(1日)改めて写真撮影をした。

朝日村では消防団の詰所のところには写真②のような大型の火の見櫓が立っているが(*1)、それ以外の場所の火の見櫓は3脚33型が多く、大半は写真①のような3つの構面のうちの1つが梯子を兼ねている簡易なもの。

20日に開催される高齢者ふれあい学習が終わったら、ブログで17基全てをまとめて紹介したい。


*1 旧役場のところに1基立っているが、新たに建設された消防団詰所とは離れている。

①と②の火の見櫓のある風景はどちらもスケッチしたい。


「火の見櫓って、おもしろい 写真・スケッチ展」

2020-11-13 | A 火の見櫓っておもしろい



 10月28日に豊科のカフェ ギャラリー お茶の間で始まった「火の見櫓って、おもしろい 写真・スケッチ展」は15日(日)が最終日。

所用で来松していた埼玉県在住のS君が8日(日)にわざわざ会場まで足を延ばしてくれたが、申し訳ないことに私は所用で不在、再会することができなかった。

14、15日の午後は会場に詰めている予定。カフェトークができればうれしい。


 


「群島の文明と大陸の文明」(C3)

2020-11-12 | A 読書日記



 『群島の文明と大陸の文明』小倉紀蔵(PHP新書2020年第1版1刷)は「群島の文明は美的であり、大陸の文明は普遍的である」と「日本論の最高傑作」と書かれた帯を見て購入した。

「秩序のヨーロッパ 混沌のアジア」というように、ものごとをざっくりと対比的に捉えることは好きだし、日本論は気になるテーマだからこの帯を目にすれば読んでみたくなる。


(C1)(C2) (C3)は図書カードで購入した本。


「四国遍路の世界」(C2)

2020-11-12 | A 読書日記



 『四国遍路の世界』愛媛大学四国遍路・世界の巡礼研究センター 編(ちくま新書2020年第1刷発行)も読みたいと思って買い求めた。

以下カバー折り返しの本書紹介文からの引用。

**近年ブームとなっている四国遍路。四国八十八ヶ所の成立、遍路日記などの記録、古代から現在に至る歴史的変遷、古典文学での描かれ方、外国人遍路を含めた現在の人気、世界各国の巡礼との比較など、さまざまな視点から読みとく15講。四国遍路はなぜ時を越えて人々を魅了してきたのか?最新の研究をまとめた入門書。** 

通し打ちは叶わないけれど区切り打ちはしてみたいと思う。まあ、何ヶ所か訪れる機会があれば・・・。やりたいことがあるのは良いことだ。  

四国遍路、過去ログ





「日本語の奥深さを日々痛感しています」(C1)

2020-11-11 | A 読書日記



 このところ本を読みたい!という気持ち、読書欲が増している。先日、塩尻の中島書店(*1)で3冊買い求めた。『日本語の奥深さを日々痛感しています』朝日新聞校閲センター(さくら舎2020年第1刷)はその内の1冊。

「普通においしい」はどんな味? 
「大丈夫です」の真意
「にわかファン」揶揄を払拭
「終息」と「収束」の使い分け
「戦術」と「戦略」の使い分け
「カフェ」と「喫茶店」の区別
なぜ「銃音」でなく「銃声」か
「折り返し点」は中間点?

等々、興味深い目次に魅かれ、読んでみようと思った次第。入手した本は全て年内に読みたい。


*1 『あ、火の見櫓!』を扱っていただいた書店。


「憑の里 まちづくり通信」

2020-11-09 | A 火の見櫓っておもしろい

 上伊那郡辰野町小野と塩尻市北小野、この両小野地区は憑(たのめ)の里と呼ばれ、行政上の線引きを越えて一体的な地域活動が行われてきている。ちなみに小中学校も塩尻市と辰野町の組合立。また、筑摩書房の創業者である古田 晃はこの地の出身。

「憑の里 まちづくり通信」はこの地域のことを取り上げるA4サイズの広報紙。この広報紙のことは知らなかったが、昨日(8日)ある方から今年3月27日発行のNO.6号(写真)をいただいた。ぼくのことが載っていると聞いて驚いた。





「火の見櫓」という見出しの記事から引用する。**昨年の十一月六日の夕方に、FM放送を聞いていると、「長野県一美しい火の見櫓は小野の雨沢の火の見櫓だ」という話が聞こえてきました。(中略)雨沢の火の見櫓が県内一美しいと語ったのは〇〇さんで、県内はおろか、県外の火の見櫓まで写真に収めている方で、火の見櫓の本まで出版しています。その方が、ラジオ番組で、雨沢の火の見櫓を紹介してくれました。ありがたいことです。** これはFM長野のラジモという番組(*1)に出演した時のことだ。記事は**登録有形文化財も夢ではないかもしれません。**と結ばれている。

この記事を書いてくださった辰野町の職員の方に今日電話して広報紙をブログで取り上げることを了解していただいた。訊けば『あ、火の見櫓!』も読んでくださったとのこと。 



小野地域には既に登録有形文化財があるから、雨沢の火の見櫓を登録有形文化財(*2)にするための活動も上手くいくかもしれない。


*1 番組は終了してしまって、今は放送されていない。
*2 辰野町小野雨沢の火の見櫓は登録有形文化財の基準を満たしている。


買い求めた本 「庚申信仰」

2020-11-09 | A 読書日記



 時々このブログに庚申塔の写真を載せているが、庚申塔に詳しいわけではない。先週末、久しぶりに松本市内にある想雲堂(古書店)に出かけた。『庚申信仰』平野 実(角川選書1969年初版)が目に入り、書棚から取り出して目次を見て、買い求めた。

序 章 庚申信仰とは何か
第一章 庚申信仰の歴史
第二章 庚申信仰と民俗
第三章 庚申塔
終 章 最近における庚申信仰の研究

奥付を見ると発行が昭和44年となっている。昭和44年ということは1969年、50年以上も前に出版された本だ。この本を読むことで、庚申塔の見方が変わるだろう。知識が無いと見えないものがあるのだ。知識を得ることで見えてくるものがある、と言い換えてもよい。

「第三章 庚申塔」には庚申塔の種々相として庚申塔の型が紹介されているし、庚申塔の主尊に関する記述もある。**庚申さんといえば、今では青面金剛ときまっているが、こうなるまでにはいろいろな変遷を経過してきている。**(139頁)そうなのか、知らなかった・・・。

14、15日の午後、野田園のカフェギャラリーお茶の間で読もう。


 


火の見櫓講座@カフェ ギャラリー お茶の間 無事終了

2020-11-08 | A 火の見櫓っておもしろい

 人は美しいものと珍しいものに魅かれる。蝶然り。美しい蝶に魅せられ、初めて見る蝶に驚く。風景もまた然り。美しいものには美的感性を刺激され、珍しいものには知的好奇心を刺激される。 

火の見櫓にも美しいと感じるものと珍しいものがある。美しい火の見櫓は自然の求めに素直に従ったもので、構造的合理性を備えていて形はよく似ている(*1)。珍しい火の見櫓も色々あっておもしろい。「道路またぎ」と「貫通やぐら」はその代表的なものだ。

 
美しい火の見櫓 

 
道路またぎと貫通やぐら

*****

竹の枝は必ず節のところから出ている。鉄骨造では柱に竹の節に相当するダイヤフラムを設け、そこから梁を出す。人工物のお手本は自然の造形にある。

 

昨日(7日)、豊科の野田園 カフェ ギャラリー お茶の間で行った火の見櫓講座では、このような内容をメインに、スケッチのことなども交えてお話させていただいた。



講座に参加していただいた皆さんには火の見櫓のある練り切りと抹茶が供された。

参加していただいた皆さん、お店の方に感謝します。ありがとうございました。


 

*1 塔博士と呼ばれた内藤多仲は自身が設計した東京タワーがエッフェル塔に似ているという批判を受けた際、構造的に無理のない素直な形、構造的合理性を追求すれば誰がやっても形は同じになると答えたという(『タワー  内藤多仲と三塔物語』INAX出版2006年による)。


朝カフェ読書

2020-11-07 | A 読書日記



 このところ週2回のペースで朝カフェ読書をしている。小さな楽しみを少し先に置いて、その日その時をめざしてがんばる。これの繰り返し。

『本所おけら長屋』畠山健二(PHP文芸文庫)の最新第15巻を読み終えたので、TSUTAYAで『水都 東京 ―地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外』陣内秀信(ちくま新書)を買い求める。

その足で隣のスタバへ。店内は早くもクリスマスな雰囲気。店員さんは赤いシャツに緑のエプロン、そう、クリスマスカラー。

マグカップ片手に2階席へ。図書館で借りた本ではないのだから、昔の教科書のようにラインを引き、書き込みをしながら読むことにする。


 


お知らせ

2020-11-06 | A 火の見櫓っておもしろい

 安曇野市豊科の野田園 カフェ ギャラリー お茶の間で明日(7日、土曜日)の午後2時から予定されているギャラリートークは定員に達しました。ありがとうございます。

明日のギャラリートークではパワーポイントを使い、火の見櫓の姿・形が多様であることをメインにあれこれお話させていただこうと思います。


写真:静岡県内の火の見櫓

「火の見櫓って、おもしろい 写真・スケッチ展」開催中

会場:野田園 カフェ ギャラリー お茶の間
会期:10月28日~11月15日(午前11時30分~午後5時 月・火曜日休み)

お問い合わせ:野田園   安曇野市豊科4716-1
                                    電話  0263-72-2217


 


「本所おけら長屋 十五」

2020-11-06 | A 読書日記



 人気シリーズ『本所おけら長屋』の最新巻を読み終えた。納められているのはやや長めの短編4編。例によってタイトルはすべてひらがな4文字。

その四「ふゆどり」で、浪人鉄斎の過去が明らかにされる。誰にも「過去」がある、それもできれば人に知られたくない過去が・・・。

**「島田の旦那は、おけら長屋に来るまで、どこでどんな暮らしをしてたんだろうねえ」**(242頁)お染さんのこのことばは読者の気持ちの代弁だろう。

これに松吉が答える。**「鉄斎の旦那だけじゃねえ。おれたちだってそうじゃねえか。おけら長屋に来る前のことなんざ、話もしねえし、訊きもしねえ。なぜだかわかるか。みんな、おけら長屋で暮らすようになってから、新しい何かが始まったからでえ。昔のことなんかどうだって構やしねえのさ」**(242、3頁)

「あきなす」は万造が勤める店の嫁と姑、女と女のバトル。その意外な結末にほっこり。

『本所おけら長屋』はどの物語もラストの落としどころが好い。