透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

お知らせ

2020-11-06 | A 火の見櫓っておもしろい

 安曇野市豊科の野田園 カフェ ギャラリー お茶の間で明日(7日、土曜日)の午後2時から予定されているギャラリートークは定員に達しました。ありがとうございます。

明日のギャラリートークではパワーポイントを使い、火の見櫓の姿・形が多様であることをメインにあれこれお話させていただこうと思います。


写真:静岡県内の火の見櫓

「火の見櫓って、おもしろい 写真・スケッチ展」開催中

会場:野田園 カフェ ギャラリー お茶の間
会期:10月28日~11月15日(午前11時30分~午後5時 月・火曜日休み)

お問い合わせ:野田園   安曇野市豊科4716-1
                                    電話  0263-72-2217


 


「本所おけら長屋 十五」

2020-11-06 | A 読書日記



 人気シリーズ『本所おけら長屋』の最新巻を読み終えた。納められているのはやや長めの短編4編。例によってタイトルはすべてひらがな4文字。

その四「ふゆどり」で、浪人鉄斎の過去が明らかにされる。誰にも「過去」がある、それもできれば人に知られたくない過去が・・・。

**「島田の旦那は、おけら長屋に来るまで、どこでどんな暮らしをしてたんだろうねえ」**(242頁)お染さんのこのことばは読者の気持ちの代弁だろう。

これに松吉が答える。**「鉄斎の旦那だけじゃねえ。おれたちだってそうじゃねえか。おけら長屋に来る前のことなんざ、話もしねえし、訊きもしねえ。なぜだかわかるか。みんな、おけら長屋で暮らすようになってから、新しい何かが始まったからでえ。昔のことなんかどうだって構やしねえのさ」**(242、3頁)

「あきなす」は万造が勤める店の嫁と姑、女と女のバトル。その意外な結末にほっこり。

『本所おけら長屋』はどの物語もラストの落としどころが好い。