goo blog サービス終了のお知らせ 

透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

脇田 和の山荘

2013-10-21 | g 建築を観察する 建築を学ぶ 建築を考える〇

■ 昨日(20日)、軽井沢の脇田美術館で行われた建築ワークショップに参加した。美術館の2階の広い展示室を会場に3人のゲストが語り合うという企画。建築史家の松隈 洋さんが進行役となって、吉村順三のもとで脇田山荘を設計した平尾 寛さんの想い出話を建築家の西沢大良さんとともに聞くという趣向だった。

会場には脇田山荘のスケルトン模型が展示されていて、平尾さんが模型を前に設計上工夫したことなどを説明してくださった(下の写真に平尾さんの腕が写っている)。

後方のアトリエを除き、山荘には平行の壁がない、すなわち部屋が矩形ではない。雲のような、日本列島のようなイメージスケッチを吉村順三から渡されて設計が始まったそうだ。棟の位置がなかなか決まらなかったとか。



その後、美術館の隣の脇田山荘の内部を見学した。吉村順三の作品と聞いてまず浮かぶのは軽井沢の山荘とこの脇田山荘。だから普段非公開の山荘内部が見学できたことは幸運だった。








リビングに設えてあるベンチに座り、心地よい空間を体感。簡素でありながら実に豊かな空間。吉村順三の右に出る住宅作家はいないという評価は続く・・・。

今日手元にある設計図集でこの山荘の図面を見たが、棟木の部分に驚きの工夫がしてあることに気がついた。難しい打球をいとも簡単に処理しているように見せるのが野球の「プロ」。吉村順三の設計も同様、数々の工夫をしていながらそれをさりげなく見せている・・・。



 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 民家 昔の記録  | トップ | 「代々木体育館ができるまで」 »
最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (神奈川絵美)
2013-10-23 23:07:25
こんにちは。
構造のことは何もわからないワタシですが、
間口の広い大きな窓や、ウッディで高い天井を見ると、
居心地がとても良さそう…と思います。
照明の配置や高さも、工夫されているのでしょうね。
こういう別荘が持てたらいいなあ、なんて思ってしまいます。
返信する
絵美さんへ (U1)
2013-10-24 21:08:15
こんばんは。
コメント感謝です。
心地よい空間でした。
ハイ、障子の組子の寸法に至るまできっちり考えられています。
こんなところで週末をゆっくり過ごすことができたら幸せだろうな、と思いました。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

g 建築を観察する 建築を学ぶ 建築を考える〇」カテゴリの最新記事