透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「地域の象徴となるように」

2020-02-01 | D 新聞を読んで


信濃毎日新聞2月1日付朝刊31面より(黄色い〇は筆者による)

 信濃毎日新聞の朝刊に「藤森さん 故郷の公民館設計」という大きな見出しの記事が載っていた。建築家・建築史家の藤森照信さんが出身地の茅野市宮川高部区の新しい公民館を設計し、来年の5月に完成予定だと記事のリード文にある。

計画の特徴(コンセプト)が見出しの横に示されているが(写真)、その内のひとつに「地域の象徴 2本の柱設置」がある。模型写真を見ると、枝付きのままの木の柱が切妻屋根の両端を貫いていて、鐘が吊り下げられている。

このことについて**外部には、地域の象徴となるように、火の見やぐらをしのばせる鐘付きの木の柱を東西に一つずつ建てる。**と説明されている。(追記:この説明だと、屋根の東西に建てる2本の柱に鐘を吊り下げるということになるが、鐘を吊り下げるのは西側の柱のみ、だと思う。尚、柱の助数詞は本で良いはず)

すばらしい! そう、東京タワーが東京のシンボルであるように、火の見櫓は地域のシンボル・象徴なのだ。 

工事がいつ始まるのか、記事には載っていないが、完成予定が来年の5月だから、しばらく先、6月か7月頃だろうか。工事中、見学に行きたい。ワークショップ(*1)が開催されるかもしれない。

今年の楽しみがひとつできた。


*1 もしかしたら屋根が銅板一文字葺きになっていて、地元の人たちに参加して葺いてもらう、なんてことを藤森さんは考えておられるかもしれない。



藤森さんのデビュー作:茅野市神長官守矢史料館(1991年)撮影日181021


以下の続きはネットで得た長野日報の情報による。

外壁は焼杉の板張り。また、屋根は変形切妻で、急勾配の面は銅板葺き(やはりそうだ)、緩勾配の面は記事ではトタン葺きとなっているが、おそらくガルバリウム鋼板だろう。既存の公民館を5月に取り壊して、建設するそうだから着工は6月ころだろう。建物の外周には当然足場を掛けるから安全が確保でき、屋根の銅板葺きの作業をワークショップで行うこともできるだろうが、藤森さんは焼き杉作業に区民の参加を希望しているようだ。

建設過程の情報も発信されるだろう。


トタン:亜鉛メッキ鋼板
ガルバリウム鋼板:亜鉛アルミ合金メッキ鋼板


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