透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

御嶽山噴火から1年

2015-09-28 | A あれこれ

 NHKのラジオ深夜便に「明日へのことば」というコーナーがある。朝4時過ぎからのこのコーナーをほぼ毎朝聞いている。

昨日(27日)は「御嶽山噴火 その時私は」というタイトルで、長野県飯島町の山岳ガイド 小川さゆりさんがインタビューに答えていた。

1年前の9月27日に御嶽山が噴火、犠牲者58人、行方不明者5人を出す大惨事となった。この日、小川さんはガイドの下見で御嶽山に登り、山頂近くで噴火に巻き込まれた。

噴火直後、小川さんは登山道脇の岩陰に身を寄せたが、硫化水素ガスで呼吸が困難になる。だが、しばらくして幸運なことに風の流れが変わったのか、呼吸できる状態に。

瞬時の判断で斜面を下り、大きな岩の下にあった穴に身を入れた。だが、腰や右脚は露出したままだった。電子レンジ、冷蔵庫、軽トラック!ほどの噴石次々に落下してきた。

噴石が一旦収まったところで、1キロほど走って避難小屋へ・・・。それから下山、生還することができた。

小川さんはこの間の様子を冷静に語っていた。

印象に残った言葉がある。「物で命が守れるほど自然は甘くない」 確かにこの認識は重い。

大切なことは「自分の命は自分で守る」と常に意識していることだ、と。しかし、これは難しい。噴き上がる噴煙、噴石を見た瞬間に「命を守る」モードに切り替わって避難行動ができた人が一体どれだけいただろう・・・。

犠牲者のことを想いながらラジオ深夜便を聞いていて、涙が流れた・・・。


 


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