■ 山形県の旧朝日村(現在は鶴岡市)は山形と鶴岡を結ぶ六十里越街道のほぼ中間地点にあります。私が月山の麓にあるこの村を訪れたのは80年8月のことでした。記録がないので旅程の詳細は分かりませんが、一日に数本しかないバスで山形から鶴岡に向かって移動したことは確かです。バス停の時刻表を撮った写真がありますから。
民家 昔の記録、今回載せた写真は多層(養蚕のために4層くらいの床で構成されています)民家の里として有名な田麦俣から程近い大網という集落で撮ったものです。
寄せ棟の屋根には平側と妻側に「ハッポウ」があります。棟の中央には箱型の煙出しがついています。棟はもともと樹皮(杉皮)で覆っていたようですが、このとき既にトタンに変わってしまっていました。それでも角材をX状に組んだ千木のようなグシが載っています。残念なことに棟の端部にあるはずの棟止板が残っていません。
昔は民家を訪ねて全国各地を巡りましたが、ここは再訪してみたい場所のひとつです。
下は望遠レンズを使って撮った写真です。当時は交換レンズも持って出かけていましたが、今はポケットサイズのデジカメを使って、安易に撮るだけになってしまいました。