透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「ライフ」を観た

2017-07-09 | E 週末には映画を観よう

 ここ何年か映画館で映画を年4、5本観ている。今年は1月に「ザ・コンサルタント」、3月に「パッセンジャー」を観た。今日(9日)の午後、今年3本目の「ライフ」を観た。

以下、まとまりのない感想というか備忘録。

ストーリーはシンプル。火星から採取したサンプルを国際宇宙ステーションに回収して、そのクルー(真田広之も6人のクルーの1人、エンジニアを演じている)が調べる。そして初の地球外生命体発見。ラボの中で動き出した小さな生命体は美しく、そしてかわいらしい。小学生によってカルビンと名付けられた生命体、それが変貌してクルーを襲う。

これはスピルバーグが製作総指揮を執った「グレムリン」と同じ展開。ギズモははじめはかわいらしいペットだったが、次第に狂暴になっていき・・・。

昔からタコのような火星人がイメージされてきたけれど、映画の火星生命体・カルビンは半透明なヒトデをプレスしたような姿をしている。だが成長するとタコを不気味にしたような姿に変わっていく。そして1人、また1人とクルーを襲う。その雰囲気は映画「エイリアン」を思わせる。

巨大な宇宙ステーション内をあちこち移動するカルビン。カルビンは宇宙で始末しなくてはならない。1人乗りの脱出ポッドにカルビンをおびき寄せて、カルビンと共に宇宙のかなたに消えるというアイデアを示すクルー。ここで男女ふたりのクルーが「パッセンジャー」を思わせる選択を迫られる状況に。

「ジュラシック・パーク」シリーズで、渡りをする恐竜(渡りをする恐竜が棲息していたという新しい学説に裏付けられている)が海の上を飛んでいくシーンで終わる作品があった。「ライフ」のまさか!なラスト、この後地球に起きるであろう悲劇の暗示で「ジュラシック・パーク」のこのラストシーンを思い出した。

「ライフ」はそれなりにおもしろかったが、新鮮味というか、独創性に欠ける映画だと思った。


 


ヤグラーな私がテレビを見ると・・・

2017-07-09 | A あれこれ

 昨夕(8日)NHKの土曜時代ドラマ「みをつくし料理帖」の最終回を見た。高田郁さんの同名の原作はなかなか好かったが、ドラマもキャスティングが好くて毎回楽しめた。ただ困ったのは、涙もろい私がウルウルしてしまう場面が毎回あったことだった。全10巻もの長編をたった8回にまとめるのは大変だろうなと思っていたが、ドラマは原作を再構築していて、原作に出てきた料理のすべてが取り上げられたわけではなかった。最終回のエンディングも原作とは全く違っていた。

初回に江戸のまち並みを俯瞰的に捉えたシーンがあって、その中の火の見櫓が印象的だった。4回目で主人公の澪が料理人として働くつる家が付け火で焼けてしまうが、その時、すぐ近くの枠火の見(屋根の上に設けられた簡易な火の見梯子)の半鐘が連打されるシーンがあった。初回と同様に最終回でも江戸のまちを俯瞰的に映し出すシーンがあり、家並みの上の火の見櫓はランドマークだったということがよく分かった。

*****

夜は「ブラタモリ」を見た。今回は弘前が取り上げられていた。弘前は今春出かける予定だったが、体調不良で断念したところ。弘前はリンゴの産地、我が長野県は生産量で2位に甘んじている。弘前のリンゴは明治初期、武士の失業対策として始まったということを知った。武士の末裔というリンゴ農家で供された黄色いリンゴがシナノゴールドだった。名前が示すようにこのリンゴは長野県で生まれた品種。ちょっと気分が良かった。

番組で禅林街が紹介された。まっすぐに伸びる杉並木の両側に禅宗の寺が33も並ぶ。この通りを訪ねる予定だった。通りの先に火の見櫓が立っているので。その場所にタモリさんと近江アナが近づいていく・・・。画面に注目していると赤い火の見櫓の脚元だけが写った。 どうやらタモリさんは火の見櫓には興味が無いようで、残念。

テレビ番組はつい火の見櫓が写っていないかな、と見てしまう。邦画も然り(過去ログ)。


■ 集中豪雨による九州北部の甚大な被害の様子もテレビで見ています。被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。


「地図と鉄道」

2017-07-09 | A 読書日記


『地図と鉄道』今尾恵介 編著/洋泉社

 久しぶりに書店に出かけた。あれこれ本を手にし、買い求めたのがこの本。鉄道趣味にもいろいろあって撮り鉄・乗り鉄がその代表だが、著者の今尾さんは「地図鉄」。


地図好きな私 自室には旅行先で入手した地図や5万分1地形図が何枚も保存してある(過去ログ)。

地図で鉄道路線を眺めていると直線あり曲線ありだが、それは地形をはじめ様々な要因から出された結論だと著者は説く。利便性より経済性を優先して決められたルートももちろんあるし、そこには敷設された時代の建設技術も反映されている。

特にジャンルは問わないが、この手のマニアな本は好きだ。この本の構成は以下の通り。

第1部 地形で線路を楽しむ 
    河川編
    海岸編
    山岳編
第2部 地図でたどる鉄道路線の激変地区
    東日本編
    西日本編
第3部 地図で見る幻の鉄道路線
    廃線編
    未成線編
    ウソが描かれた路線編

河川編では天井川をトンネルで抜ける奈良線や養老鉄道などが紹介され、河岸段丘を上り下りする長野県内の飯田線や飯山線も取り上げられている。古い地図と新しい地図を見比べると新線に移行された後、旧線が貨物線になり、やがて廃止されるなどの変遷も見て取れることなども紹介されている。

しばらくこの本を楽しむ。