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東南アジア、台湾などへの海外旅行記などを中心に投稿しています。

まるでスパイ映画

2011-11-03 22:41:13 | iPad

 米アップルの創業者スティーブ・ジョブ氏が生前に、常連客として通っていたのが米シリコンバレーの和食店「桂月(けいげつ)」(10月上旬に閉店)。
 この店のオーナー佐久間俊雄氏が、ジョブ氏を回想した話の中に興味深い部分がありましたので紹介します。

 人手が回らなくなり昼間の営業を控えていた08年のことだ。スティーブの希望もあって水曜日の昼に貸し切りで店を開けると、アップルでデザインを担当しているジョナサン・アイブ氏と来るようになった。この時は他にお客様がいなかったせいかくつろいだ様子で、座ると同時に大きなため息をつくこともあった。
 あるとき、アイブ氏が店の入り口を通り過ぎていくのでどうしたのかと見ていると、店の陰で別の人からアタッシェケースを受け取った。スパイ映画の機密書類の受け渡しのようなシーン。スティーブと一緒に大事そうに開けたかばんの中には、開発中のiPhoneが入っていたようだ。
 桂月は2人のこうした"密談"の場にもなっていた。

 スティーブとの間には「合言葉」があった。店を出る前に交わす「See You Soon(またね)」がそれだ。この言葉を発するときはテレビや写真で見せることがない笑顔で、彼の純粋さや無邪気さを示しているようだった。最後にこの言葉を交わしたのは7月中頃。ただ声をかけても下を向いたままで寂しそうだった。


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