みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

カルメン

2019年03月10日 | 映画
この日は、再び、METライブビューイングでオペラを鑑賞。
とても良かった!
さすがにオペラの中のオペラだった。

観る前、ストーリー的には、なんだかなあ・・・かな?とも思っていたけれど、
(魔性の女カルメンに魅入られたドン・ホセが翻弄され破滅する・・・、ある意味情けない男の話なので・・・。)
ちゃんと見てみて、認識を改めた。
ホセ役のテノール(ロベルト・アラーニャ)か、純直な感じで、かなり好きなタイプだったからかもしれない。
(METのホセとして有名なんですね・・・。)
音楽も、名曲のオンパレードで、特に4幕、心躍る「闘牛士の歌」の大合唱は壮観。壮観過ぎて、目頭が熱くなる。
カルメンの歌うジプシーの音楽は、どうして、こう人の心をかきむしるんだろう・・・。

カルメンは、男性のオペラ入門には最適かもしれない。
(女性からだと、そうならないかもしれない。ファム・ファタル型の女性は日本では少数派?)

感情移入しにくい上流階級の話ではなくて、庶民の話なのもいい。
幕間の前奏曲に印象的に踊られたバレエにも魅力された。
意外と子役たちが活躍してて、作品に厚みが出る感じ。
回転式の舞台が、移ろっていく運命を連想させられた。
赤い稲妻の舞台幕も印象的だった。

個人的には、エスカミーリョ役アレクサナー.ヴィノグラドフのバスが、いっとうお気に入りだった。
彼がインタビューで語っていた「待て」も印象的。
(バスの歌手になりたいわけではないが、深みのある魅力が備わるには、時間がかかるのだ。待たねばならない!)

あと、これほどの名曲揃いのオペラが、初演では不評だったのも興味深い。
当時の人たちのメロデイーに関する感性は、現代と違うんだろうか?

https://www.shochiku.co.jp/met/news/1847/







指揮:ルイ・ラングレ
カルメン:クレモンティーヌ・マルゲーヌ
ドン・ホセ:オベルト・アラーニャ
ミカエラ・アレクサンドラ・クルジャック
エスカミーリョ:アレクサンダー・ヴィノグラドフ
コメント
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