写真のお父さんは、妊婦健診中もよく一緒に来院されておられましたよ。
仕事にもよるのでしょうが、健診でも分娩でも、お父さんが一緒だと心強いですね。
最近、癒着胎盤を2例経験しました。
と言っても、一般的に癒着胎盤と言われるものでも、たいていは「付着胎盤」です。
本当の癒着胎盤は、子宮と胎盤が癒着しているために、
赤ちゃんが生まれた後に出るはずの胎盤が、出ません。
普通はどれくらいで胎盤が娩出されるかと言うと、
初めてのお産だと20分、経産婦さんだと10分と言われます。
ですがどこでも赤ちゃんが生まれると、子宮収縮剤が使われるので、
胎盤が出るまでは5分くらいです。
最近ではすべての産婦さんにルーチンに子宮収縮剤は使用しないでおこう、
という意見もありますが、たいていはどこの病院でも使用しているでしょう。
実はタマル産では開業当初は、子宮収縮剤を使用していませんでした。
なるべく自然に、というポリシーからです。
そうすると、やはり産後の出血が多めになるのです。
だから結局は産後すぐの子宮収縮剤だけは使用させていただいています。
ただしどこの病院でももらうであろう、産後に連日飲む子宮収縮剤は使用しません。
また、どこの病院でもある会陰切開もしないので、基本的に抗生物質も処方しません。
結局、この産後すぐの注射1本だけです。
そんなお産の施設は日本広しと言えども、タマル産くらいですよ。
少なくとも私が働いた、20件以上の病院ではそうでした。
また話がそれましたが、
赤ちゃんが生まれてから30分経っても胎盤が出ないと、
癒着胎盤を疑います。他にも子宮カントン、なんていう病気もあるのですが。
カントンは感じで書けないでしょう?だからとりあえずカタカナで。
でもこの30分という数字、きっと子宮収縮剤を注射してのことでしょうね。
教科書的にはそんなことは書いてありませんが、
注射をしない病院なんて無いでしょうから。
もし注射をしないのなら、30分出なくても、そんなことはよくあるはずです。
だって、初産婦さんの平均が先ほど述べたように、20分なのですから。
そして最近、注射や子宮収縮剤の点滴をしたにも関わらず30分も
胎盤が出ない方が、2人も続いたのです。
いえ、忘れた頃にときどきは居られるのですよ、そんな方は。
そんな時はどうするかというと、
まず出血に備えるのと薬を使いやすくするのに点滴をします。
ですがたいていの病院はこれまた全員に点滴をお産の前からしているでしょう。
お産の時に点滴をしないのは、これまたタマル産くらいでしょうから。
次に場合によっては痛み止めの注射をします。簡単そうならしない場合もあります。
そして子宮の中に手を突っ込んで、胎盤を剥がします。
ゴメンなさい、原始的で。でもこれが教科書的な治療なんです。
たいていの方ではこれで胎盤が剥がれて、娩出されます。
いままで、主治医以外でも含めて、見て来たお産は1万人近くになりますが、
今まではそれでうまくいっていました。
ですが、今回の方はすぐに剥がれる「付着胎盤」ではなくて、
剥離が困難な「付着胎盤」でした。
教科書的には実はもう1つ種類があり、本当の「癒着胎盤」です。
これは手でも剥がれません。子宮に食い込んでいるからです。
こうなると子宮を摘出するか、抗がん剤で化学療法をするかになってきます。
大きな話題になった「大野病院事件」もこの癒着胎盤だったんでしょうね。
頻度は0.03%くらい、すなわち3000人に1人くらいと言われています。
でもそれは付着胎盤も入っているんじゃないでしょうか。
私の経験では本当の癒着胎盤はもっと少ないことでしょう。
お産ってコワイこともあるのですね。
ですが、普段は普通に終わるのですよ。
心配し過ぎもいけませんね。
ですが、いつ急に非常事態になるかもしれない、
ということも知っておくべきでしょうね。
フェイスブックはこちらhttp://www.facebook.com/tamarclinic
愛は目に見えません。
しかし
見えない愛の中に神が存在しています。
愛がなければ
神も臨在することができないのです。
レバレンド・ムーン
仕事にもよるのでしょうが、健診でも分娩でも、お父さんが一緒だと心強いですね。
最近、癒着胎盤を2例経験しました。
と言っても、一般的に癒着胎盤と言われるものでも、たいていは「付着胎盤」です。
本当の癒着胎盤は、子宮と胎盤が癒着しているために、
赤ちゃんが生まれた後に出るはずの胎盤が、出ません。
普通はどれくらいで胎盤が娩出されるかと言うと、
初めてのお産だと20分、経産婦さんだと10分と言われます。
ですがどこでも赤ちゃんが生まれると、子宮収縮剤が使われるので、
胎盤が出るまでは5分くらいです。
最近ではすべての産婦さんにルーチンに子宮収縮剤は使用しないでおこう、
という意見もありますが、たいていはどこの病院でも使用しているでしょう。
実はタマル産では開業当初は、子宮収縮剤を使用していませんでした。
なるべく自然に、というポリシーからです。
そうすると、やはり産後の出血が多めになるのです。
だから結局は産後すぐの子宮収縮剤だけは使用させていただいています。
ただしどこの病院でももらうであろう、産後に連日飲む子宮収縮剤は使用しません。
また、どこの病院でもある会陰切開もしないので、基本的に抗生物質も処方しません。
結局、この産後すぐの注射1本だけです。
そんなお産の施設は日本広しと言えども、タマル産くらいですよ。
少なくとも私が働いた、20件以上の病院ではそうでした。
また話がそれましたが、
赤ちゃんが生まれてから30分経っても胎盤が出ないと、
癒着胎盤を疑います。他にも子宮カントン、なんていう病気もあるのですが。
カントンは感じで書けないでしょう?だからとりあえずカタカナで。
でもこの30分という数字、きっと子宮収縮剤を注射してのことでしょうね。
教科書的にはそんなことは書いてありませんが、
注射をしない病院なんて無いでしょうから。
もし注射をしないのなら、30分出なくても、そんなことはよくあるはずです。
だって、初産婦さんの平均が先ほど述べたように、20分なのですから。
そして最近、注射や子宮収縮剤の点滴をしたにも関わらず30分も
胎盤が出ない方が、2人も続いたのです。
いえ、忘れた頃にときどきは居られるのですよ、そんな方は。
そんな時はどうするかというと、
まず出血に備えるのと薬を使いやすくするのに点滴をします。
ですがたいていの病院はこれまた全員に点滴をお産の前からしているでしょう。
お産の時に点滴をしないのは、これまたタマル産くらいでしょうから。
次に場合によっては痛み止めの注射をします。簡単そうならしない場合もあります。
そして子宮の中に手を突っ込んで、胎盤を剥がします。
ゴメンなさい、原始的で。でもこれが教科書的な治療なんです。
たいていの方ではこれで胎盤が剥がれて、娩出されます。
いままで、主治医以外でも含めて、見て来たお産は1万人近くになりますが、
今まではそれでうまくいっていました。
ですが、今回の方はすぐに剥がれる「付着胎盤」ではなくて、
剥離が困難な「付着胎盤」でした。
教科書的には実はもう1つ種類があり、本当の「癒着胎盤」です。
これは手でも剥がれません。子宮に食い込んでいるからです。
こうなると子宮を摘出するか、抗がん剤で化学療法をするかになってきます。
大きな話題になった「大野病院事件」もこの癒着胎盤だったんでしょうね。
頻度は0.03%くらい、すなわち3000人に1人くらいと言われています。
でもそれは付着胎盤も入っているんじゃないでしょうか。
私の経験では本当の癒着胎盤はもっと少ないことでしょう。
お産ってコワイこともあるのですね。
ですが、普段は普通に終わるのですよ。
心配し過ぎもいけませんね。
ですが、いつ急に非常事態になるかもしれない、
ということも知っておくべきでしょうね。
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愛は目に見えません。
しかし
見えない愛の中に神が存在しています。
愛がなければ
神も臨在することができないのです。
レバレンド・ムーン