タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

2021年の不妊治療成績

2023-02-17 20:24:16 | 不妊症
毎年、年末年始に報告している不妊症治療の成績なのですが、
今年は多忙につき、今日まで延びてしまいました。

2021年にタマル産の不妊外来を受診されたカップルは、66組です。
ただしね、1回だけとか、しばらく通っただけで来院されないことも多く、
その後も治療を続けられたカップルは36組だけでしたよ。

そしてその36組の中で、不妊治療によって1年以内に妊娠されたのが18組でした。
およそ半分ですね。
1組は諦められましたが、残りの17組は高度不妊治療に紹介しました。
その後の妊娠の有無は、残念ながら少ししか把握していませんが、必要な方にはなるべく早くに紹介するようにしています。
ですがまずは近くの不妊施設で受けられる一般不妊治療からが良いでしょう。

グラフの青い部分が、数ヶ月から1年以内に妊娠された割合です。
グラフの緑の部分が、高度不妊治療に紹介した割合です。
ここ10年の傾向として、妊娠しにくいカップルはより早期に紹介しているので、青い部分が減って、緑の部分が増えているように感じますね。

やはり10年一昔で、結婚年齢も上昇するので、子宮筋腫や子宮内膜症の合併も増えるし、そもそも高年齢によって受精卵の質も下がり、妊娠しにくくなっているのでしょう。
それに高年齢になれば夫婦生活の回数も減って、タイミングが取りにくいのも関係します。

ですがそれよりも最近は、男性の精子減少症の割合がグンと増えてきたように感じていますよ。
農薬や新築の家の防蟻剤などの悪い環境や、食品添加物や砂糖などの食事のせいでしょうね。
あるいはコロナワクチンも影響しているかもしれませんよ。

ようやく最近では少子化と並んで不妊治療に脚光が集まっていることですから、みなさんも自分のこととして問題意識を持たれると良いでしょう。

さて今週も、難産の初産婦さんが続いており、先ほども難産の赤ちゃんが、ちゃんと経膣的に生まれたところです。
タマル産で産んだなら、今年はまだ帝王切開は1例も有りませんよ。
他院でなら帝王切開が続いていたことでしょう。
難産のお母さんには、私が1時間でも2時間でも付き添って、子宮口が開くお手伝いをしてあげるのです。
もちろん他院では、お医者さんは、ちょっと顔を出す程度ではないでしょうか。

不妊治療もお産の介助も、自分で言うのははばかれますが、
誰一人見放さないよ、という思いが良い結果につながっているのですよ。

この記事についてブログを書く
« 八紘一宇の精神で | トップ | 出産場所決定に欲しい情報 »
最新の画像もっと見る

不妊症」カテゴリの最新記事