和歌山市の陸久(りく)くん、1月13日生まれ。
「たくさんの人と親睦を深め、元気いっぱいな子に育ってください。
お産は、ウォーターベッドでリラックスでき、家族に支えてもらい出産できました。
初めてで分からないことばかりでしたが、スタッフの方が優しく教えてくれました。」
里帰りでの、初めてのお産はうまくいったようですね。
さて、今日は久しぶりに子宮内膜症のお話をしましょう。
若い女性で月経の時の痛みが強い、と言えば、子宮内膜症であることが多いです。
また、不妊症で来院される患者さんも、子宮内膜症であることが多いのです。
とても多い病気なのですが、婦人科を受診しないと診断が付かないので、
放置している若い女性は多いと思いますよ。
子宮内膜症は、主に子宮の周りにできるブツブツのことを言います。
顕微鏡で見ると、子宮の中の月経で剥がれ落ちる膜に似ているので、
子宮内膜が子宮の外に有るよ、という意味の名前が付いた病気です。
腸の表面や卵巣の表面、膀胱などにもできます。
卵巣の内側にもできることが有り、その場合は卵巣の中で月経が起こるので、
卵巣に月経血が溜まる、チョコレートのう胞という腫れ物ができることも有ります。
子宮の壁の中にできると、子宮筋腫の時のように子宮自体が大きくなります。
この場合は、高い頻度で妊娠しても流産してしまうのですよ。
そういう場合は薬で縮めてから、急いで妊娠するようにしたいですね。
体外受精も考慮した方が良いでしょう。
卵巣のチョコレートのう胞では、早く妊娠するために、
大きい場合は中身を吸引する手術をすることが有ります。
これら子宮内膜症はたいていは骨盤の中にできるのですが、
その原因は特定できない、というかいろいろ有るようです。
帝王切開でお腹を切って、さらに子宮を切開するので、
子宮内膜症を持っていると、お腹の傷に子宮内膜症ができることが有るのですよ。
お産の時に会陰切開をすると、切ったところにできることも有ります。
これらは転移しているみたいでしょう?
ですがこういう場合は、転移と言わずに播種(はしゅ)と言います。
むかしアルバイト先のクリニックで、若い女性でしたが、
月経の度に、吐血するという症状で受診されました。
2度目の経験だったので、すぐに子宮内膜症が肺にできているのだな、と察して、
偽閉経療法をすることで吐血は治りました。
そうです、骨盤から遠く離れたところでも子宮内膜症になることが有るのですね。
以前は異所性子宮内膜症と呼んでいましたが、
今度から稀少部位子宮内膜症と呼ぶことになるらしいです。
原因は、血液の中を流れて、肺に漂着するためでしょう。
あるいは、お腹の中と胸の中って、横隔膜で隔てられているのですが、
時に小さな穴が開いていることが有って、直接流れていくのではないかとも考えられているようです。
産後に突然、お母さんが亡くなる病気に、羊水塞栓症という病気が有るのですが、
子宮の中の羊水が血液の中に入り込んで、肺を目詰まりさせるのですよね。
ちょっと似てないですか?
むかしむかし研究室に居た時に、当時の森教授から、
子宮内膜症の上皮と間質の割合に違いが有るのを究明しなさい、と指示されたのですよ。
今も私の中では答えは出ていませんが、
子宮内膜症という病気は、稀に癌化することが有るのです。
上皮が悪性化すると癌ですが、
間質が悪性化すると肉腫と言うのですよ。
だから上皮の割合の多い子宮内膜症の方が癌化しやすいのでしょうか。
「たくさんの人と親睦を深め、元気いっぱいな子に育ってください。
お産は、ウォーターベッドでリラックスでき、家族に支えてもらい出産できました。
初めてで分からないことばかりでしたが、スタッフの方が優しく教えてくれました。」
里帰りでの、初めてのお産はうまくいったようですね。
さて、今日は久しぶりに子宮内膜症のお話をしましょう。
若い女性で月経の時の痛みが強い、と言えば、子宮内膜症であることが多いです。
また、不妊症で来院される患者さんも、子宮内膜症であることが多いのです。
とても多い病気なのですが、婦人科を受診しないと診断が付かないので、
放置している若い女性は多いと思いますよ。
子宮内膜症は、主に子宮の周りにできるブツブツのことを言います。
顕微鏡で見ると、子宮の中の月経で剥がれ落ちる膜に似ているので、
子宮内膜が子宮の外に有るよ、という意味の名前が付いた病気です。
腸の表面や卵巣の表面、膀胱などにもできます。
卵巣の内側にもできることが有り、その場合は卵巣の中で月経が起こるので、
卵巣に月経血が溜まる、チョコレートのう胞という腫れ物ができることも有ります。
子宮の壁の中にできると、子宮筋腫の時のように子宮自体が大きくなります。
この場合は、高い頻度で妊娠しても流産してしまうのですよ。
そういう場合は薬で縮めてから、急いで妊娠するようにしたいですね。
体外受精も考慮した方が良いでしょう。
卵巣のチョコレートのう胞では、早く妊娠するために、
大きい場合は中身を吸引する手術をすることが有ります。
これら子宮内膜症はたいていは骨盤の中にできるのですが、
その原因は特定できない、というかいろいろ有るようです。
帝王切開でお腹を切って、さらに子宮を切開するので、
子宮内膜症を持っていると、お腹の傷に子宮内膜症ができることが有るのですよ。
お産の時に会陰切開をすると、切ったところにできることも有ります。
これらは転移しているみたいでしょう?
ですがこういう場合は、転移と言わずに播種(はしゅ)と言います。
むかしアルバイト先のクリニックで、若い女性でしたが、
月経の度に、吐血するという症状で受診されました。
2度目の経験だったので、すぐに子宮内膜症が肺にできているのだな、と察して、
偽閉経療法をすることで吐血は治りました。
そうです、骨盤から遠く離れたところでも子宮内膜症になることが有るのですね。
以前は異所性子宮内膜症と呼んでいましたが、
今度から稀少部位子宮内膜症と呼ぶことになるらしいです。
原因は、血液の中を流れて、肺に漂着するためでしょう。
あるいは、お腹の中と胸の中って、横隔膜で隔てられているのですが、
時に小さな穴が開いていることが有って、直接流れていくのではないかとも考えられているようです。
産後に突然、お母さんが亡くなる病気に、羊水塞栓症という病気が有るのですが、
子宮の中の羊水が血液の中に入り込んで、肺を目詰まりさせるのですよね。
ちょっと似てないですか?
むかしむかし研究室に居た時に、当時の森教授から、
子宮内膜症の上皮と間質の割合に違いが有るのを究明しなさい、と指示されたのですよ。
今も私の中では答えは出ていませんが、
子宮内膜症という病気は、稀に癌化することが有るのです。
上皮が悪性化すると癌ですが、
間質が悪性化すると肉腫と言うのですよ。
だから上皮の割合の多い子宮内膜症の方が癌化しやすいのでしょうか。