丹波市柏原町の柚葉(ゆずは)ちゃん、1月23日生まれ。
「元気で優しい子に育ってください。
お産はほとんど痛みも続かず、自分の中では楽にお産できました。
入院中は天国のようでした。」
天国がどんな感じかは、人それぞれでしょうけれど。
家族の支援も良好のようでしたよ。
さて今日は、久しぶりに婦人科の話題です。
年度末は、本当に子宮頸がん検診で受診される方が多いのですよ。
できれば誕生月検診にしていただくと有難いのですが、
無料券の期限も有って、年度末に来院されるのですね。
子宮頸がん検診だけならすぐに終わるのですが、
せっかく来院されたのだから、ついでに子宮にできものが無いか、
卵巣が腫れていないか、などを超音波検査で見ておいてあげることもしています。
本当は費用に含まれていないので、しない方が良いのでしょうね。
ですがこちらがしなくても、卵巣がんが無いか診て欲しいという方も居られます。
では、卵巣の超音波検診で、果たして卵巣がんの検診ができるのでしょうか?
そんな研究が報告されました。
米国予防医学専門委員会の報告によると、卵巣がんのスクリーニングには、
超音波や腫瘍マーカーであるCA125の検査はともに推奨しない、と発表したのです。
アメリカでは卵巣がんは5番目に多いがんです。
日本女性では12番目に多いがんです。
とくに45歳以上で多いのですよね。
日本では乳がんになる女性は毎年9万人ほど、
子宮がんが3万人ほど、卵巣がんが1万人ほどなのですよ。
先ほどのアメリカでの報告ですが、
スクリーニング検査をまったく受けなかった群と、
超音波検診を受けていた群、
それに腫瘍マーカーのCA125の採血をしていた群の3つに分けて10年間調査してみたのですが、
いずれも違いに有意差が出なかったのですよ。
簡単に言えば、卵巣がんの検診を受けていてもいなくても、
長期の死亡率は変わらなかったのです。
そう言えば、乳がんと子宮がんは、かなり啓蒙が進んでいますね。
ですが卵巣がん検診を受けましょう、とはあまり言われませんからね。
それに卵巣が腫れて、がんが疑われて摘出手術をしても、
超音波検査で指摘されたうちの3.25%は悪性でなかったということです。
もっとも良性でも大きければ摘出手術をしても良いとは思うのですよ。
ですが患者さんにとっては無駄な手術だったと思われることも有るのでしょう。
結局、卵巣がんは、今のところ生存率を改善するほど有効な検査法は無いということのようです。
ですが私の感想では、乳がんや、すい臓がんと同様に、
がん細胞から放出されるマイクロRNAという遺伝子検査は有用かもしれませんね。
今なら症例の多い大病院などで長期に渡り検査をすれば、
論文の1つや2つは書けそうですよ。
みなさんにはまだ乳がんのマイクロRNA検査しかオススメしていません。
こちらは価格的にもリーズナブルになりましたからね。
それにマンモグラフィーではまだまだ効果的という検査ではないですからね。
ちなみに私は天理に居た頃、
卵巣がんの新しい抗がん剤で、いくつか論文を書いているのですよ。
臨床婦人科産科という雑誌に連載されています。
進行期卵巣癌に対するEtoposide,CDDP併用化学療法 / 生川伸二,他/p487~492
進行期卵巣癌に対する維持化学療法としてのエトポサイド経口投与法の試み / 生川伸二,他 46巻 5号, pp. 625–627
「元気で優しい子に育ってください。
お産はほとんど痛みも続かず、自分の中では楽にお産できました。
入院中は天国のようでした。」
天国がどんな感じかは、人それぞれでしょうけれど。
家族の支援も良好のようでしたよ。
さて今日は、久しぶりに婦人科の話題です。
年度末は、本当に子宮頸がん検診で受診される方が多いのですよ。
できれば誕生月検診にしていただくと有難いのですが、
無料券の期限も有って、年度末に来院されるのですね。
子宮頸がん検診だけならすぐに終わるのですが、
せっかく来院されたのだから、ついでに子宮にできものが無いか、
卵巣が腫れていないか、などを超音波検査で見ておいてあげることもしています。
本当は費用に含まれていないので、しない方が良いのでしょうね。
ですがこちらがしなくても、卵巣がんが無いか診て欲しいという方も居られます。
では、卵巣の超音波検診で、果たして卵巣がんの検診ができるのでしょうか?
そんな研究が報告されました。
米国予防医学専門委員会の報告によると、卵巣がんのスクリーニングには、
超音波や腫瘍マーカーであるCA125の検査はともに推奨しない、と発表したのです。
アメリカでは卵巣がんは5番目に多いがんです。
日本女性では12番目に多いがんです。
とくに45歳以上で多いのですよね。
日本では乳がんになる女性は毎年9万人ほど、
子宮がんが3万人ほど、卵巣がんが1万人ほどなのですよ。
先ほどのアメリカでの報告ですが、
スクリーニング検査をまったく受けなかった群と、
超音波検診を受けていた群、
それに腫瘍マーカーのCA125の採血をしていた群の3つに分けて10年間調査してみたのですが、
いずれも違いに有意差が出なかったのですよ。
簡単に言えば、卵巣がんの検診を受けていてもいなくても、
長期の死亡率は変わらなかったのです。
そう言えば、乳がんと子宮がんは、かなり啓蒙が進んでいますね。
ですが卵巣がん検診を受けましょう、とはあまり言われませんからね。
それに卵巣が腫れて、がんが疑われて摘出手術をしても、
超音波検査で指摘されたうちの3.25%は悪性でなかったということです。
もっとも良性でも大きければ摘出手術をしても良いとは思うのですよ。
ですが患者さんにとっては無駄な手術だったと思われることも有るのでしょう。
結局、卵巣がんは、今のところ生存率を改善するほど有効な検査法は無いということのようです。
ですが私の感想では、乳がんや、すい臓がんと同様に、
がん細胞から放出されるマイクロRNAという遺伝子検査は有用かもしれませんね。
今なら症例の多い大病院などで長期に渡り検査をすれば、
論文の1つや2つは書けそうですよ。
みなさんにはまだ乳がんのマイクロRNA検査しかオススメしていません。
こちらは価格的にもリーズナブルになりましたからね。
それにマンモグラフィーではまだまだ効果的という検査ではないですからね。
ちなみに私は天理に居た頃、
卵巣がんの新しい抗がん剤で、いくつか論文を書いているのですよ。
臨床婦人科産科という雑誌に連載されています。
進行期卵巣癌に対するEtoposide,CDDP併用化学療法 / 生川伸二,他/p487~492
進行期卵巣癌に対する維持化学療法としてのエトポサイド経口投与法の試み / 生川伸二,他 46巻 5号, pp. 625–627