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墨子 巻十四 備蛾傅(原文・読み下し・現代語訳)

2022年12月04日 | 新解釈 墨子 現代語訳文付
墨子 巻十四 備蛾傅(原文・読み下し・現代語訳)
「諸氏百家 中国哲学書電子化計画」準拠

《備蛾傅》:原文
禽子再拝再拝曰、敢問適人強弱、遂以傅城、後上先断、以為法程、斬城為基、掘下為室、前上不止、後射既疾、為之柰何。
子墨子曰、子問蛾傅之守邪。蛾傅者、将之忿者也。守為行臨射之、校機籍之、擢之、太氾迫之、焼荅覆之、沙石雨之、然則蛾傅之攻敗矣。
備蛾傅為縣脾、以木板厚二寸、前後三尺、旁廣五尺、高五尺、而折為下磨車、轉径尺六寸。令一人操二丈四方、刃其両端、居縣脾中、以鐵璅敷縣二脾上衡、為之機、令有力四人下上之、弗離。施縣脾、大數二十步一、攻隊所在六步一。
為纍荅廣従丈各二尺、以木為上衡、以麻索大編之、染其索塗中、為鐵璅、鉤其両端之縣。客則蛾傅城、焼荅以覆之、連梃、抄大皆救之。以車両走、軸閒廣大以圉、犯之。刺其両端。以束輪、遍編塗其上。室中以榆若蒸、以棘為旁、命曰火捽、一曰傳湯、以當隊。客則乗隊、焼傳湯、斬維而下之、令勇士隨而撃之、以為勇士前行、城上輒塞壞城。
城下足為下説鑱杙、長五尺、大圉半以上、皆剡其末、為五行、行閒廣三尺、貍三尺、大耳樹之。為連殳、長五尺、大十尺。梃長二尺、大六寸、索長二尺。椎、柄長六尺、首長尺五寸。斧、柄長六尺、刃必利、皆築其一後。荅廣丈二尺、其長丈六尺、垂前衡四寸、両端接尺相覆、勿令魚鱗槮、著其後行。中央木繩一、長二丈六尺、荅樓不會者以牒塞、數暴乾、荅為格、令風上下。堞悪疑壞者、先貍木十尺一枚一、節壞、鄧植以押慮盧薄於木、盧薄表八尺、廣七寸、経尺一、數施一撃而下之、為上下釫而斫之。
経一鈞、禾樓、羅石、縣荅、植内毋植外。杜格、貍四尺、高者十丈、木長短相雑、兌其上、而外内厚塗之。為前行行棧、縣荅。隅為樓、樓必曲裡。土五步一、毋其二十畾。雀穴十尺一、下堞三尺、廣其外。轉傅城上、樓及散與池革盆。若轉、攻卒撃其後、煖失治。車革火。
凡殺蛾傅而攻者之法、置薄城外、去城十尺、薄厚十尺。伐操之法、大小盡木断之、以十尺為断、離而深貍堅築之、毋使可拔。二十步一殺、有鬲、厚十尺。殺有両門、門廣五步、薄門板梯貍之、勿築、令易拔。城上希薄門而置搗。
縣火、四尺一椅、五步一灶、灶門有爐炭。傳令敵人盡入、車火焼門、縣火次之、出載而立、其廣終隊、両載之間一火、皆立而待鼓音而然、即俱発之。敵人辟火而復攻、縣火復下、敵人甚病。
敵引哭而榆、則令吾死士左右出穴門撃遺師、令賁士、主将皆聴城鼓之音而出、又聴城鼓之音而入。因素出兵将施伏、夜半、而城上四面鼓噪、敵人必或、破軍殺将。以白衣為服、以號相得。

字典を使用するときに注意すべき文字
適、古多假借適爲敵 てき、かたき、の意あり。
後、遲也、猶待也。 のち、まつ、の意あり。
丈、函,容也 はこ、かん、の意あり。
哭、哀聲也。 かなしきこえ、の意あり。
榆、兪也、猶然也。 しかり、なす、の意あり。


《備蛾傅》:読み下し
禽子(きんし)の再拝再拝して曰く、敢へて問ふ適人(てきじん)強弱にして、遂に以って城に傅(つ)き、後(の)ち上(のぼ)れば先づ断(き)り、以って法程(ほうてい)と為し、城に斬(ざん)して基(き)と為(な)し、下(した)を掘りて室(しつ)を為(つく)り、前上(ぜんじょう)は止(や)まず、後(の)ち射れば既に疾(と)し、之を為すこと柰何(いかん)せむ。
子墨子の曰く、子は蛾傅(ぎふ)の守を問ふか。蛾傅(ぎふ)は、将に忿(いか)るものなり。守るには行臨(こうりん)を為(つく)り之を射、校機(こうき)は之を籍(せき)し、之を擢(てき)し、太氾(たいはん)は之に迫り、焼荅(しょうとう)は之を覆(おお)ひ、沙石(させき)は之を雨(ふ)らせ、然らば則ち蛾傅(ぎふ)の攻(こう)は敗(やぶ)れむ。
蛾傅(ぎふ)に備ふるに縣脾(けんひ)を為(つく)り、木板の厚さ二寸、前後は三尺、旁(ぼう)の廣さ五尺、高さ五尺を以ってし、而して折(せつ)して下磨車(かれきしゃ)を為(つく)り、轉径(てんけい)は尺六寸。一人をして二丈四方を操(あやつ)り、其の両端に刃(じん)し、縣脾(けんひ)の中に居き、鐵璅(てつさ)を以って二脾の上衡(じょうこう)に敷縣(ふけん)し、之が機(き)を為(つく)ら令(し)め、有力四人をして之を下上(かじょう)せ令(し)め、離(はな)るること弗(な)からしむ。縣脾(けんひ)を施し、大數(たいすう)は二十步を一にし、攻隊の在る所は六步を一にす。
纍荅(るいたう)を為(つく)るに廣従(こうじゅう)は丈(はこ)は各(おのお)の二尺、木を以って上衡(じょうこう)と為し、麻索(まさく)を以って之を大いに編(あ)み、其の索(さく)を染め中を塗り、鐵璅(てつさ)を為(つく)り、其の両端の縣(けん)を鉤(こう)す。客の則ち城に蛾傅(ぎふ)すれば、焼荅(しょうとう)を以って之を覆(おお)ひ、連梃(れんてい)、抄大(しょうだい)の皆は之を救ふ。以って車両(しゃりょう)走(そう)の、軸閒(じくかん)の廣大(こうだい)なるを以って之を圉犯(ぎょはん)す。其の両端に刺(さ)す。輪(りん)を束(そく)を以って、遍編(へんへん)の其の上を塗る。中に室(みた)すに榆(ゆ)若(も)しくは蒸(じょう)を以って、棘(きょく)を以って旁(ぼう)と為し、命じて火捽(かそつ)と曰ひ、一に傳湯(でんとう)と曰ひ、以って當(まさ)に隊(すい)となす。客の則ち隊(すい)に乗ずれば、傳湯(でんとう)を焼き、維(つな)を斬つて而して之を下し、勇士をして隨(したが)つて而して之を撃た令(し)める。以って勇士の前行(ぜんこう)と為し、城上は輒(すなわ)ち壞城(かいじょう)を塞(ふせ)ぐ。
城下の下を説(するど)くした鑱杙(さんよく)を足(おお)く為(つく)り、長さ五尺、大圉(たいい)は半以上、皆の其の末を剡(けづ)り、五行と為し、行閒(こうかん)の廣さ三尺、三尺を貍(うづ)め、大耳の之を樹(た)つ。連殳(れんしゅ)を為(つく)るに、長は五尺、大(ふと)さ十尺。梃(てい)の長さ二尺、大(ふと)さ六寸、索(さく)の長さ二尺。椎(つい)の、柄の長さ六尺、首の長さ尺五寸。斧の、柄の長さ六尺、刃(じん)は必ず利(と)くす。皆の其の一後を築く。荅(たふ)の廣さ丈二尺、其の長さ丈六尺、前衡(ぜんこう)を垂(た)るること四寸、両端の接すること尺にて相(あい)覆(おお)ひ、魚鱗の槮(しん)をせ令(し)めること勿(な)し、其の後行に著(つ)く。中央の木繩(もくじょう)の一、長さ二丈六尺。荅樓(とうろう)の會(あ)はざるものは牒(ちょう)を以って塞(ふさ)ぎ、數(しばし)ば暴乾(ばくかん)し、荅(とう)には格(かく)を為(つく)り、風をして上下せ令(し)む。堞(ちょう)の悪(あ)しくして壞(こわ)れむことを疑うものは、先づ木を貍(うづ)むること十尺一枚に一、節(せつ)し壞(こぼ)るれば、植(しょく)を鄧(う)ち以って慮盧薄(ろはく)を木に押し、盧薄(ろはく)の表は八尺、廣さ七寸、経は尺一、數(しばし)ば一撃を施し而して之を下し、上下の釫(くわ)を為して而して之を斫(う)つ。
経一、鈞(こう)、禾樓(ちろう)、羅石(るいせき)、荅(とう)の植内(しょくない)に縣け植外(しょくがい)にする毋(なか)れ。杜格(さくかく)、四尺を貍(うづ)め、高きものは十丈、木は長短(ちょうたん)相(あひ)雑(まじ)はり、其の上を兌(するど)くして、而して外内の厚く之を塗る。前行を為し行棧(こうさん)、縣荅(けんとう)。隅(すみ)に樓(るい)を為(つく)り、樓(るい)は必ず曲裡(きょくり)す。土は五步に一、其の二十畾(るい)は毋(な)し。雀穴(じゃくけつ)は十尺に一、堞(ちょう)を下ること三尺、其れの外を廣くす。城上の、樓(るい)及び散(さん)と池(ち)とに轉傅(てんふ)し、革盆(かくぼん)。若(も)し轉攻(ふこう)すれば卒(にはか)に其の後を撃ち、煖(ひ)に治を失う。火を車(くん)ずるは革(きゅう)なり。
凡そ蛾傅(ぎふ)して而して攻むる者を殺す法は、薄(はく)を城外に置き、城を去ること十尺、薄の厚さ十尺。操(そう)を伐(き)るの法は、大小木を盡(つく)して之を断(た)ち、十尺を以って断(だん)と為し、離(はな)して而して深く貍(うづ)め堅(かた)く之を築き、拔(ぬ)く可(べ)から使(し)むる毋(なか)れ。二十步に一殺(さつ)、鬲(かく)有り、厚さ十尺。殺(さつ)に両門有り、門の廣さ五步、薄門(はくもん)の板梯(はんてい)は之を貍(うづ)むれども、築くこと勿(な)く、拔け易(やす)から令(し)む。城上に薄門(はくもん)を稀(み)て而して搗(つ)を置く。
縣火(けんか)は、四尺に一椅(い)、五步に一灶(そう)、灶門(そうもん)に爐炭(ろたん)有り。傳(つた)へて敵人をして盡(ことごと)く入ら令(し)め、火を車(くん)じて門を焼き、縣火(けんか)を之に次ぎ、載(さい)を出(い)だして而して立て、其の廣さ隊(すい)に終わる、両載(りょうさい)の間に一火、皆は立ちて而して鼓音を待ち而して然(もや)やし、即ち俱(とも)に之を発す。敵人の火を辟(のぞ)きて而して復(また)攻(せむ)るときは、縣火(けんか)は復(また)下(くだ)る、敵人は甚だ病(くるし)む。
敵が哭を引き而して榆(ゆ)、則ち吾が死士をして左右より穴門(けつもん)を出でて遺師(いし)を撃た令(し)め、賁士(ほんし)、主将(しゅしょう)をして皆の城鼓の音を聴きて而して出(い)でて、又た城鼓の音を聴きて而して入ら令(し)む。因(よ)りて素(しばし)ば兵(つわもの)を出(い)だして将に伏(ふく)を施し、夜半にして、而して城上四面に鼓噪(こそう)すれば、敵人は必ず或(まど)ひ、軍を破(やぶ)り将(しょう)を殺さむ。白衣を以って服と為し、號(ごう)を以って相(あい)得(う)る。


《備蛾傅》:現代語訳
注意:軍事用語については、「墨子 巻十六 墨子軍事用語集」を参照してください。

禽滑釐先生が、子墨子に再拝々々して言うことには、『あえて質問致します、敵兵が攻めの強弱を繰り返し、遂に我が城に取り付き、(敵将は、)「人に遅れて城壁を登れば、この者をまず斬る。これを軍法となす。』と、宣言し、城に塹壕を掘りこれを基地とし、城壁の下を掘削して坑道や空間を造り掘り、城への前進や坑道の上にある構造物を攻撃することは止まず、この攻撃に次いで弩弓を射ることは激しい、このような敵が攻撃を行うことに対処するにはどのようにすれば良いでしょうか。』と。
子墨子が言われたことには、『貴方は、「蛾傅」の戦術への防衛方法を質問するのか。蛾傅の戦術は、まことに怒ると表現するようなものである。防衛には「行臨」を造り、敵兵を射、「校機」で敵兵を圧殺し、敵兵を引く抜き、「太氾」で敵兵に迫り、「焼荅」を敵兵に覆い被せ、砂や石を敵兵に降らせれば、こうすれば、きっと、蛾傅の攻撃は敗退するであろう。』と。
蛾傅の攻撃に備えるには「縣脾」を造り、その木板の厚さは二寸、前後の奥行は三尺とし、側面の幅は五尺、高さは五尺と定め、さらに加えて「下磨車」を造り、滑車の回る径は一尺六寸とする。兵卒一人に対して城壁外側の二丈四方の空間を割り当て、武器の両端に刃を取付け、それで武装して縣脾の中に入り、鉄の鎖を使い、二つの腕を持つ「上衡」に吊り下げ、このような機械を造らせて、力がある四人にこの装置を上下させ、城壁の外壁面から離れないようにする。縣脾の装置を施すのは、おおまかに二十步毎の割合で一基とし、敵の攻撃隊が押し寄せる場所は六步毎の割合で一基とする。
「纍荅」を造るときは、横と縦の函の長さはおのおの二尺とし、木を用いて上の横木を造り、麻の綱を用いてこれを編み、その綱を油に漬し、中には油を塗り、鐵の鎖を造り、その両端の横木を引っ掛ける。敵が城に対し蛾傅の攻撃をすれば、「焼荅」を用いて敵兵を覆い、「連梃」、「抄大」、などを使って防衛する。車両の車輪の、軸間が広いものを用いて、車輪で「圉犯」の戦術を行う。その二つの車輪に刃を取り付ける。車輪の(車軸周りに板を)束ねて、念入りにその上を土で塗る。(車軸周りの板で出来た空間の)中を満たすものとして「榆」または「蒸」を使い、棘を使って側面を造り、この装置を名付けて「火捽」と言い、あるいは「傳湯」と言い、これを攻撃の武器とする。敵がこの武器に引き寄せられたら、傳湯を焼き、固定している綱を切って、これを転がり落とし、武勇の兵士に転がり落ちる傳湯の後を追わせ、そして、敵を撃たせる。これを用いて武勇の兵士の先駆けの攻撃とし、城上はこれにより城が壊滅するのを防ぐ。
城下には木の下側を鋭くした、鋭い杙を多く造り、杙の長さは五尺、周囲の大きさは半尺以上とし、皆、その根元を尖らせ、それを五列に建設し、その列間の幅は三尺、杙の下側の三尺を地中に埋め、「大耳」として杙を立てる。「連殳」を造るには、長さは五尺、太さは十尺とする。「梃」の長さは二尺、太さは六寸とし、綱の長さは二尺とする。「椎」の、その柄の長さは六尺、「椎」の頭の長さは一尺五寸とする。斧の、柄の長さは六尺、刃は必ず鋭くする。皆の其の後一基を築く。「荅」の幅は一丈二尺で、その奥行は一丈六尺とし、「前衡」を垂らす長さは四寸、両端が接することは一尺とし、互いに重ね合わせるが、魚の鱗のような重なりとはせず、その後列に付ける。中央の「木繩」は一本で、長さは二丈六尺とする。荅と樓とが接しない箇所は牒を建設して隙間を塞ぎ、しばらくの間、急に建設した牒を風に曝し乾燥させ、荅には落とし窓を造り、風により上下させる。牒を建設した状態が悪く、壊れることが疑われる箇所は、最初に木材を埋めることを行い、十尺の板一枚を一箇所に施し、木材を設置して堞の土壁が壊れた場合は、木の柱材を打ち込み。そして、「慮盧薄」を木の柱材に押し付ける。その盧薄の表の長さは八尺、幅は七寸、縦は一尺を一枚とし、ときどき、打撃を与えて、盧薄を押し下げ、盧薄の上下の隙間に土を詰め込み、そして、これを突き固める。
「経一」、「鈞」、「禾樓」、「羅石」を、荅の柱の内側に縣け、柱の外側に懸けてはいけない。「杜格」は四尺を地中に埋め、その高いものは十丈、木には長短の長さのものを混じらせ、その上を鋭くし、そしてその内側と外側に厚く土を塗る。杜格の前列を造り、「行棧」、「縣荅」とする。城郭の隅に樓を建造し、樓は必ず城郭の隅に直角とする。積土は五步毎に一箇所、貯め置き、それは二十個分の土もっこの量以下とはしない。「雀穴」は十尺毎に一箇所を置き、堞から下がること三尺の位置とし、それの外側を広くする。城上の、「樓」、「散」と「池」に「轉傅」を行い、「革盆」を置く。もし、敵が攻撃の行く手を変えれば、直ちにその後方を攻撃し、火攻め遭えば敵は統率を失うであろう。火攻めで、火を点火することは急速に行うことが重要である。
およそ、蛾傅の戦術で攻撃する者を殺す方法は、「薄」を城外に置き、城壁から離すこと十尺とし、「薄」の厚さは十尺。「操」を切る方法は、大小の木をことごとく切り倒し、十尺の長さを「断」と称し、城壁から離して深く埋めて堅固にこれを築き、抜くことが出来ないようにする。二十步毎に「殺」一基を置き、「殺」には「鬲」が有り、厚さは十尺とする。「殺」には二つの門が有り、門の幅は五步、「薄門」の「板梯」を埋めるが、築くことをせず、抜けにくくする。城上から「薄門」が見えるところに「搗」を置く。
「縣火」では、四尺毎の割合で「椅」一基を置き、五步毎の割合で「灶」一基を置き、「灶門」には「爐炭」を配備する。敵軍を誘導して、敵兵をすべて灶門の内に入らせ、火を燻らせて門を焼き、縣火を火に次いで投げ下ろし、「載」を引き出して立て、その「載」の幅は隧道の幅に合わせ、二つの「載」の間に火一基あり、そのすべてを立て、そして鼓の音を待って、燃やし、さらに合図に合わせて共にこれを発射する。敵兵が火を取り除いて、再び、攻撃するときには、縣火を、再び、投げ落とせば、敵兵はとても攻撃に苦しむだろ。
敵が悲鳴を挙げることをすれば、その瞬間、我が決死隊に対し左右の「穴門」から突撃させて、敵の残留部隊を攻撃させ、「賁士」や「主将」に対し、皆、城からの鼓の合図を聞かせて、出撃させ、また、城からの鼓の合図を聞かせて退却入城させる。この戦術により、しばしば、兵器を引き出し、また、伏兵を施し、夜半に、城上の四面で鼓を打ち鳴らし鬨の声をあげれば、敵人は必ず戸惑い、軍を破り、敵将を殺すことが出来るだろう。白衣を軍服とし、合言葉を用いて互いを認識する。
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