植物図鑑には、ある植物は葉の長さが何cm、鋸歯がある、色は何色、光沢があるなど、形態に関する様々な記載が載っています。ですが実際に野外に出てみると、例外が多いことに気がつきます。例えば、葉のとげが有名なヒイラギは、年をとるとトゲが少なくなり、丸い葉がつくようになります。昔、桑の実を食べた方も多いと思いますが、桑の葉は切れ込みのある葉とない葉があります。このように同じ植物のなかに、異なる形をした葉が着くことを植物の異形葉性といいます。
ブナなどの高木では、林冠の日当りのいい場所に着いた葉は小さく厚い葉になり、木の下方の暗い場所に着いた葉は大きく薄い葉になることが知られています。これは、暗い環境では葉の面積を大きくすることで弱い光をなるべくたくさん集め、日なたでは葉の面積を小さくするかわりに厚さを増して強い光を余すことなく受け止めるように工夫しているのだと考えられています。しかし、全ての異形葉を説明する理由はまだ見つかっていません。
写真はスイカズラの異形葉。切れ込みのある葉と切れ込みのない葉が一緒についています。なぜ同じ種類でもこんなに葉の形が違うのか?そんな観点から見直してみると、山にありふれたスイカズラも、実は深いなぞを秘めた存在なのです。自然の懐の深さを感じますね。(都レK)
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