高尾サポートレンジャー会

このブログでは高尾山で活動するボランティア「高尾サポートレンジャー会」の活動についてご紹介します。

2012/08/25 自主巡回 奥高尾

2012-09-01 00:13:52 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

天気: 晴天
コース:高尾駅→大下(おおしも)→小仏峠→小原宿(おばらじゅく)→相模湖駅

参加者:9名

◆今回、歴史班特別活動として江戸時代の旧甲州街道のうち、小仏宿から小原宿までを歩きました。
◆高尾駅で集合、バスで大下(おおしも)下車。


当日の最高気温34度というだけあってすでに日差しは強く射すようです。

◆バス停の大下は旧甲州街道の小仏宿のあった所です。
江戸時代には人馬の乗り継ぎ事務を行う問屋場(といやば)、11軒の旅籠、58軒の家と、250人程の人がいたといいます。

隣の駒木野宿と合宿(あいじゅく)といって経由取り継ぎ業務を月の半分づつ行っていました。
小仏宿は1~15日、駒木野宿は16日~晦日が担当でした。


◆家並を少し行くと、前庭の石垣の上に明治天皇が休んだという小さな石碑がありました。
ここの家は、かつて小仏の名主で旅籠鈴木藤右衛門宅跡です。

◆宝珠寺、景信登山口を経てやっと日差しが遮られる山道に入ります。


◆ミズヒキ、ハギ、ジャコウソウ、キンミズヒキ、タマアジサイなどの花がやさしく咲いていました。

◆30分ほどで小仏峠へ到着。
参加者の誰もが何度も通っている所です。

◆戦国時代、ここに関所がありました。
当時関東を領有していた北条氏にとって、武田氏など西からの脅威を塞ぐ要所の一つだったのです。
1584年、武田方の小山田信茂(大月市)が小仏峠を抜けて北条氏照の滝山城を攻めています。


◆今は木立に阻まれていますが、当時は「富士見関」と呼ばれ、山道を来た人は富士の眺めに一息ついたことでしょう。

◆小仏峠から少し上ったベンチのある場所で早めの昼食をとりました。

◆12:00、小仏峠から小原宿へ向いました。

◆「甲州道中歴史案内地図」の案内板前の杉林の道を行きます。

緩やかな下りの道は、往時の人もこの道を通ったのか、と思わせます。

◆江戸時代この甲州街道を利用したのは、
大名では、桜で知られる高遠藩、諏訪の高松藩、伊那盆地の飯田藩の信州三藩。
幕府直轄地の甲府勤番の役人と、

一般では富士山参詣の講の人も通りました。

しかし全般に他の街道と比べると交通量は少なかったといいます。

又、江戸の最終盤、正確には明治元年3月、鳥羽伏見の戦いで壊滅した新撰組が、甲陽鎮撫隊を結集して甲州街道を甲府城に向かったこともありました。
その数日後に近藤らは勝沼で新政府軍と戦い、敗送することになります。


◆鉄塔を過ぎると林道は明るくなって、
しばらくするとコンクリート道にでました。

ここからは強い照り返しの中を覚悟を決めて歩くしかありません。

そのうちに道の横はJR中央線、頭上は中央高速となって、街道旅も現代に引き戻された感じです。

コンクリート道とは別に旧道があるはずと、参加者がそれとおぼしき横道を見つけました。
道は草が生い茂り、使われていないもようということでした。

◆底沢バス停を経て小原宿へ入ります。

◆小原宿にはかつて、本陣、脇本陣、問屋に、旅籠7軒がありました。家は61軒、270程の人が住んでいました。

荷物などを次の宿まで中継すること(取継ぎ)は宿の大事な仕事です。

小原宿は小仏宿方面から甲府方面に行くものだけを扱いました。
しかも隣の与瀬宿をとばしてその先の宿まで中継しました。

反対に甲府方面から江戸へ向かう場合は与瀬宿が小原宿をとばして小仏宿へ中継しました。


◆ところでこの隣あった小原宿と与瀬宿の名前の由来は、1200年程前天台宗の僧がこの地に来た時、風景が京都の大原・八瀬に似ているところからきていると言われています。

蛇足ですが、この近くには嵐山(らんざん)という地名もあって、京都の嵐山からといいます。


◆さて9名は小原宿で本陣に立ち寄りました。
重々しい門をくぐると中の各部屋が見渡せる家で、玄関先の竹製の駕籠と大名駕籠が対象的でした。

◆街道に沿って築100年以上の古民家が何軒か残っています。
軒の下に何本も出ている桁(出桁)が特徴的でした。


◆相模湖駅前でのミーティングでは、
・本陣、家並が印象的だった、という感想や、
・ごみを拾い続けた参加者からは、神奈川県内に入ると手の届かないような所にごみが捨てられているのが目立った、という意見がありました。

2:30、解散

◆暑い中、参加者の皆さま、ありがとうございました。
そしてお疲れさまでした。

(SRmo)

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