〔コース〕 日影~日影沢林道(コドラート調査)~森の図書館跡~いろはの森~山頂(解散)
〔参加者〕 7名
〔コメント〕 『山滴る』とは、緑が瑞々しく美しい夏山を表現する季語ですが、今年の8月はよく降ります。前日は激しい雷でした。
夏花と秋花の端境期のこの時期も、日影沢林道では小仏川に寄り添うようにキツネノカミソリの群落が美しく眺められます。
コドラートのスプリングエフェメラル達も地上の仕事を終えて夏眠に入り、アオイスミレが夏葉を広げています。
日影沢林道からいろはの森と、花期の長めの花々に次々出会います。タマアジサイ、キンミズヒキ、ミズヒキ、キツネノボタン、
等は先月も開花していました。キツネノボタンの金平糖のような実と開花と同時に見ることが出来るのもいいですね。
5月の記録と重なる開花はスミレ類の閉鎖花のみ。(開花とは言わないけど)
最盛期には1平方メートルに3桁を記録したニリンソウが地上には痕跡もなく、年々繰り返される当り前の姿なのに…
登山道脇の窪地等を少し掘れば様々な古いゴミが出てくる現実も浮かびます。
自然の中に本来ゴミは無い。とあらためて思います。
時が来れば花開き、実を結び、姿を変え、様々な命の糧となる循環があるだけ。
そして、この日は、その循環のキーとなっている菌類(キノコ)に沢山会えました。
タマゴダケはユニークな姿と鮮やかな色で夏キノコの人気者。
タマゴタケ タマゴタケの幼生 シロオニタケの幼生
ウスタケはシワの目立つ漏斗の形。シロオニタケは白い姿に鬼のようなトゲを沢山をつけている。
シロテングタケは輝くような真っ白。
傘の裏がスポンジ上のイグチ類は前日までの雷雨大きく傘を広げ新鮮な姿が多い。(キノコは雷と仲が良いと言われてる)
ウスタケ ベニイグチ ニガイグチモドキ
〔巡回を終えて、参加者の感想etc.〕
『グループが離れすぎ』(じっくり観察した時のグループ全体のコントロールが必要)
『キノコが多く、変化が美しい。キノコを美しいと思ったことは今まであまり無かった。』
『タマゴタケの成長変化が全部見ることが出来て良かった。』
『思ったより、秋の草花の準備が進んでいた。シュウブンソウ、センニンソウ、ユウガギク、アキノキリンソウ、ハグマ類』
『キツネノカミソリが尾根筋より薄めの色に見えてきれいだった。』
『日影沢保護地のキツネノカミソリが増えているのではないか』(そうだったら、保護の成果だと嬉しいが、まだ継続観察が必要との声もあり)
端境期とは言え、集計すれば40もの開花が確認できました。
参加者の皆さん、ありがとうございました。 SR.N