参加者:13名(内 都レンジャー 2名)
コース:清滝駅前~6号路~山頂(VC)~稲荷山コース~清滝駅前
小雨まじりで気温もこの時期としては少し低い1日でしたが、4月に巡視員となった3名に、オブザーバーとして参加願った2名の都レンジャーを含め13名で行いました。
当会の活動の基本は自主巡回であることから、通常行っている自主巡回を別の視点から観察することも必要かと考え、あえて通常の自主巡回という形での研修を計画し、都レンジャーには途中気付いた点をアドバイス頂くということで実施しました。
(都レンジャーから)
(1)危険箇所のチェック
① 頭上も確認(枯損木)
② 危険度・緊急度
・危険箇所を見つけて報告する際、明日にでもレンジャーが対応する必要性の有無
③ 具体的に状況が解る(写真の添付)
・場所が特定できるものを
・対象の大きさが判るもの
・少し離れて全体がわかる 等
※アドバイスを入れて連絡・報告
(2)利用者マナー対応
例えば、登山道を踏み外している者に利用ルールの理解を求める場合、相手の受け取り方一つで不機嫌になることがあるので、利用者に対してはお願いベースで接すること
(3)事故等緊急の対応
についての話がありました。また、新巡視員の方を対象に、「シモバシラの写真を撮るためロープを越えて入っている利用者への注意」のロールプレイングが行われました。
(委員会から)
基本活動、計画、報告等の確認を行うとともに、登山道チームが現在試行で行っている、橋の清掃、掲示板のネジ等のチェックについて説明しました。
自主巡回に当たっては、基本に忠実に行動することを心がけているつもりですがどこか忘れがちとなります、基本に立ち返る一日でありました。
天候の悪い中お疲れ様でした。これを機会に、楽しく実のある自主巡回になること、よろしくお願いします。また、ご多用の中終日お付き合い頂きました都レンジャーのお二方有難うございました。
6号路にセッコクが咲き始め、当日利用者への案内はこのセッコクとなりました。また、小学1年生と母親6人のグループが「クガヒル」を見つけこの説明を行いました。6号路は6月の中頃まで利用者が多くなるでしょう・・・。 (TSR/TK)
明日の一日案内所ですが、天候の状態によっては、早めに中止し、通常の巡回に切り替える可能性があります。ご参加くださる方は、雨具をご用意ください。
また、飛び入り、一部の時間だけ参加も大歓迎です。ただし、早めに中止している可能性もありますので、おいでになる前にレンジャーの携帯まで御一報いただけると助かります。(レンジャー・福田)
参加者:7名
コース:高尾駅北口~松竹バス停~清龍寺の滝~八王子城山~富士見台~城山林道~霊園前バス停~高尾駅北口
予報は晴れて暑くなるということでしたが、少しひんやりとしたさわやかな巡回日和でした。
本日の巡回は陣場街道、松竹バス停から滝ノ沢林道を進み、八王子城山へと向かう、北高尾・八王子城山に残る歴史・文化遺産を調査しながらの巡回です。
滝ノ沢林道を八王子城山方面に進むと、間もなく分岐の標識があり、左に行くと八王子城山、右に行くと清龍寺の滝とあります。
清龍寺の滝は、「東京の名山・名城 高尾山と八王子城(椚 國男、吉山 寛共著)」に写真と一緒に紹介されていましたので、早速、5月のゴールデンウイークにたずねてみました。写真で見た清龍寺の滝は水量が豊富で堂々たる滝でしたが、私が訪れた時は水量も僅かでした。
今回はもっと水量が少なくがっかりしました。また、滝への途中には鎌倉時代ころに建っていたであろうと云われている、真言宗の青龍寺跡があります。
この松竹からのコースは、天正18年(1590年)6月23日豊臣秀吉軍の前田利家・上杉景勝・真田昌幸などの連合軍に攻められて一日で落城した八王子城の搦め手側に当たります。大手門側から前田利家軍が搦め手側から上杉景勝・直江兼続軍が攻撃したと書かれていますので、本日のこのコースを上杉景勝・直江兼続などが攻め上ったのかな・・・・と想像しながら八王子城山へ向かいました。
高尾周辺には歴史・文化遺産が数多く残っています。これらを組み込んだ巡回をこれからも企画していきたいと思っています。
巡回に参加された皆さんお疲れ様でした。(TSR/TF)
○参加4名(うち、都レンジャー2名)
5月前半は6号路案内の特別活動や、利用動態調査もあり、人数が分散してしまうのもわかるのですが… ちょっと寂しい参加者数でした。9月の調査には、もっと多くの方が参加していただけるよう、お願いしたいものです。
今回の調査で感じたことは、「サンプリング方法や、手順統一の難しさ」でした。
パックテストを使って計測している項目には、アンモニア、硝酸、亜硝酸と窒素に関連するものが3つありますがが、硝酸イオン用のパックテストは、亜硝酸イオンの方と強く反応してしまう性質があります。硝酸イオンの濃度を正確に計るには、亜硝酸イオン用のパックテストでも計測を行い、もし亜硝酸イオンが検出された場合にはサンプルを持ち帰ります。そして、薬品で亜硝酸イオンを処理してから硝酸イオンを計測しなければ、正確な濃度を計測することはできないのです。
今回、日影沢側で亜硝酸イオンが検出されたポイントがあったのですが、そこで採取したサンプルの亜硝酸イオン濃度を再度計測してみたところ… さっぱり反応が起こりません。色は赤くならず、透明のままです。これは
・最初に(現地で)採取した時のサンプリング方法や計測方法に何らかの問題があった
・持ち帰り用に採取したサンプルが、最初に使用したサンプル(バケツに汲んだもの)とは別物だった
などの原因が考えられます。
今回のような現象が起こった場合どうすれば良いか、もう少し手順を考える必要がありそうですね。
また、今回残念だったのが、大腸菌群検査用紙でした。あの検査用紙は大腸菌群がいた場合、赤紫色の鋭いスポットが現れます。それ以外のぼやっとした赤変は他の細菌によるものです。高尾山周辺で大腸菌群(らしきもの)が検出されるのは非常にまれなのですが、どの地点でもある程度の雑菌類は検出されます。
ところが今回、何も検出されない検査用紙が数多くありました。原因は「検査用紙を水に十分に浸していないこと」だと思われます。中には上の方(手で持って切り取る方)が乾いたままのものもあったところから見て、片端だけを水に入れて、水を吸わせたのではないでしょうか?
ただ、過去のデータなどと比較すると、ずいぶん皆さんの技量が向上してきているのがわかります。昔は3つの測定値が「2、10、50」というような「どれを信用して良いかわからない」レベルのばらつきだったのですが、今では「2、2、5」という風に、比色表で隣合うレベルのばらつきになっています。
さて、次回のさらなる測定精度向上を目指して、私の方も解説用スケッチブックの改訂版を作りたいと思います(都レンジャー・福田)
○参加7名(内、都レンジャー3名)
3月に続き、悪天候の中の利用動態調査となってしまいました。参加いただいた皆様、大変な天気の中、本当にありがとうございました。
レンジャーだけでカウントを開始した8時頃には小雨だったものの、雨足はだんだんと強くなり、SRに引き継いだ10時前後には、ついに雷雨に! 結局、10:30から11:00の間は一時カウントを中断し、全員ビジターセンターへと退避しました。
そんな中、山頂まで登ってきた利用者は893名でした。2年前の5月平日に行った調査と単純に比較して、ほぼ3分の1と言ったところでしょうか。一応、不適切な靴を履いた利用者、トレイルランナーなどへの分析も行ってみたのですが、全体数が少なく意味のある相関関係などは見られませんでした。うーん、残念…
また、後日談になりますが、9日のケーブル利用者数は、山頂園地の利用者数よりも少なかったようです。これは
・天気が良かったので、歩いて登った利用者が多かった
・八王子八峰登山大会の参加者が多かった
のどちらかかと思われます。9日は、山頂利用者に比べ、VCの利用者数も少なかった点から判断すると、山頂で休まない、ケーブルに乗らない八峰登山大会の参加者が多かったということでしょうか。
さて、次回の利用動態調査は7月となります。また多くの方のご協力をお願いいたします。なお、今回のレポートは、近日中にHPへと掲載されます。(レンジャー・福田)
○参加10名(内都レンジャー3名)
GW直後の日曜日で、しかも朝から晴天に恵まれた一日でした。山歩きに適した気温と湿度ということもあり、凄い人出になるかと心配していたのですが、それも杞憂に終わりました。山頂へ登ってきた方の総数は10,959人と、今の時期の普通の日曜と同じペースですね。
いつもデータは当日の晩にエクセルのテンプレートに入力し、それをpdfにしてHPに掲載してもらっています。今回は少し遅れてしまいましたが、データに色々と面白い部分が見られたため、テンプレート自体に項目を追加し、それを見られるようにしてみました。
今回は第21回八王子八峰登山の開催日ということもあり、利用者の動線などに普段とは少し違ったパターンが見られました。また、3月からカウントを開始した「不適切な靴(ハイヒール、ブーツ、サンダル、革靴など)」を履いた利用者の数も、十分なサンプルが得られたので、そちらに関しても少し分析してみました。詳しくは後ほどSR会ホームページにアップされるレポートをご覧いただくとして、少しだけ解説します。
・不適切な靴は午後になると増えていく
午前中にはあまり見られず、午後になると増え始めます。今回のピークは15~16時頃となりました。
・不適切な靴を履いた利用者は、1号路が多い
まぁ、滑りやすい靴や歩きにくい靴を履いて、稲荷山や6号路を上がってくる利用者は少ないでしょうね。他のコースへ下る利用者が少ないことから見ても、大部分はケーブルやリフトを利用し、ちょっと山頂まで足を伸ばしたという感じなのではないでしょうか。
また、トレイルランナーのカウントには、不思議な現象が見られました。今回、八峰登山大会には多くのランナーが参加していました。彼らは奥高尾方面の階段を登り、1号路を下るコースをとります。山頂で休むことはありませんから、同じ時間帯のカウントは同じのはずなのですが、登りのカウントより、下りのカウントが多いのです。これは
・奥高尾の階段を登ってくる時点では、疲れがピークに達して歩いているため、ランナーと認識されない。
・1号路を下る時に再び走り始めるため、ランナーとしてカウントされる。
というのが原因ではないでしょうか。
ランナーかどうかは、荷物の量、服装、靴などで判断するのですが、最近は一般の登山者でも同じような服装、靴の方も多く、なかなか判断し辛い場合がありますからね。
詳しくはレポートをご覧いただくとしても、今までは何となく「そうじゃないか」と感じていたことが、ある程度数値として裏付けされた、意味のある調査ができました。
ご参加くださったSRの皆様、ありがとうございました!(レンジャー・福田)
追伸:12日の調査ですが、十分な人数が集まりました。ご協力ありがとうございました。あとは15日の水環境調査です!
12日の利用動態調査、15日の水環境調査の人手が足りず、困っています。
12日は最低でも4名いないと調査ができないため、あと2名の参加者が必要です。また、15日の参加希望者は現在のところレンジャーのみですので、あと4名程度の参加をお願いしたいところです。
今月は特別活動などもあり、皆さん忙しかったと思いますが、よろしくお願いいたします。(レンジャー・福田)
まず、GW中だというのに、特別活動にご参加いただいた方にお礼を申し上げます。ありがとうございました!
なにしろ一番人気と言ってもよい4号路が使えない中での下山コース案内ですから、大変で当たり前ですよね。そんな中、大きなトラブルもなく活動を終えることができたのは、参加いただいた皆さんのおかげです。
普段なら下山コースとして3号路を案内することは珍しいのですが、今回は3号路、稲荷山コースを中心に案内しました。ただ、3号路好きの私としては、これを機会に3号路のファンが増えてくれるとうれしいです。
さて、6号路の一方通行化も今回で4回目になりましたが、少しずつ一般の利用者にも知れ渡ってきているように思います。毎回細かい改良はしてきていますが、皆さんも「こうしたら?」という点がございましたら、レンジャーまでお聞かせください。
さて、次回は11月の紅葉シーズンです。次回もよろしくお願いします。(レンジャー・福田)
人。人。そしてまた人。混雑期はよく「銀座や渋谷のようだ」と形容される高尾山ですが、若葉の美しいGW期間中はまさにその状態です。
山頂付近では、「えー。吊り橋コース通行止めなの」「なんで6号路下れないの?」「じゃあ、どこ行けばいいんだよ」の声であふれています。そうした声に応えて下さっているのが特別活動に参加していただいている皆さん。
服装や好みに応じたコースを案内すると共に、何故6号路を一方通行にしなければならなかったのか、その経緯をきちっと利用者の方に説明して理解を得ています。
今日午前中に6号路を登った時は、鳥の声や風の音を楽しんでいる方を多くみかけて、本来の高尾山の素晴らしさを楽しんでいただけていると感じました。もちろん、今のところ渋滞や6号路での事故は発生していません。
現在届いている利用者の声をいくつか紹介します。
・もっと下で教えてほしかった。
・6号路を下るつもりで、他のコースを登ってきた。とても残念。
(麓では、八王子観光協会さんが、道案内を実施しています)
・6号路を登ってきたが、歩きやすかった。
・とてもいい事だ。ぜひ続けてほしい。
※ 昨日昼頃1号路を下ってみました。4号路、6号路が下れなくて人が集中した為か、奥の院周辺で大渋滞が発生していました。そして、ロープ柵外を追い越して行く方、お弁当をひろげている方が続出。後者は、イエローマップやレンジャーカードを渡しながら利用ルールについて説明し、理解を求めました。しかし、前者については、とても全員に声をかけられる状態ではありませんでした。
今までコツコツと声をかけながら植生の回復を待っていたものが、一日で大打撃を受けてダメになるのを目の当たりにし、とても残念な気持ちになりました。
それとは対照的に、3号路を下る方たちがみな笑顔で、「気持ちいいね」と話している声が聞けて、少し救われる思いがしました。(レンジャー・甲把)
一部の方から「何するのかよくわからないんだけど…」とのご指摘をいただきましたので、ちょっと説明を。
現在高尾山ではゴールデンウィークと11月の間、6号路の琵琶滝より上の区間を、登り方向の一方通行としています。なんで一方通行かというと、事故防止、渋滞の緩和というのがあります。6号路は道幅が狭くすれ違いの難しい場所があり、混雑する時期ではすれ違いだけで20分も待たされるような渋滞が発生していました。また、そのような場所で無理にすれ違おうとすれば、滑落などの事故が発生するおそれがあります。
このことは多くの方に知っていただく必要がありますので、東京都では広報への記事掲載、マスコミへのプレスリリース、山内各所への掲示を行っていますが、必ずしも来山するすべての方が、この件について知っている訳ではありません。
そこで6号路の山頂側入口(人数に余裕のある日は、稲荷山コースからの分岐点でも)に立ち、下山しようとする方に他のコースをご案内する活動にご協力いただきたいということです。
また、さらに人数に余裕がある状態ならば、山頂周辺の各所(4号路入口脇とか、奥高尾方面階段の下など)での案内にもご協力いただきたいと考えています。
地味な活動ではありますが、過去3回の一方通行化により、6号路の渋滞はほぼ回避できているようです。山頂に着いてから一方通行だったことに気がついた利用者の方から、「そういうば、以前は渋滞がすごかったけど、今日はあまりにも簡単に登れたんで、逆に気がつかなかった」などと言っていただけると、非常に嬉しいです。
多くの方の参加をお待ちしております。飛び入り歓迎!です。(レンジャー・福田)