高尾サポートレンジャー会

このブログでは高尾山で活動するボランティア「高尾サポートレンジャー会」の活動についてご紹介します。

2007/02/27 ヒナスミレ

2007-02-27 10:52:00 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

 稲荷山コースと5号路の合流点から山頂に向かって長い階段が伸びています。山頂に向かって左手のヒノキ林は今回の間伐でかなりの部分が伐採され、階段右手側のコナラの林まで陽光が降り注ぐようになりました。その陽だまりの中、小さなヒナスミレが花を付けていました。ヒナスミレは数あるスミレの中でもひときわ可憐で、"ヒナ"の名前がピッタリなスミレです。全体は小型で、花はほんのりとピンクがかかり、数枚のハート型の葉が特徴的です。
 すみれという名は、花の後ろに突き出した部分(距[きょ]といいます)を大工道具の「墨入れ」に見立てたものという説が有力です。「墨入れ」という道具は全く見たことがありませんが、大工が一瞬にして材木や石に正確な直線を引くための道具のようです。(参考HP: http://www.mitsuinomori.co.jp/kentiku/shintiku/report/takumi/takumi.html)。植物の名前を知ることは、日本の文化や歴史に通じていて面白いですね(都レK)

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2007/2/25 ダンコウバイ開花しました。

2007-02-25 15:53:40 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

 「開花はまだかまだか」と待ち続けていた5号路のダンコウバイが、数日前についに開花しました!鮮やかな青空にうかぶ黄色の花。寒い中を歩いてきた疲れも吹き飛ばすみごとな美しさでした。
 高尾山でよく見られるダンコウバイの仲間(クスノキ科クロモジ属)は4種類。ダンコウバイの他、アブラチャン、クロモジ、ヤマコウバシです。このうちダンコウバイとアブラチャンはまず花が咲き、クロモジとヤマコウバシは葉と花が同時に開きます。
 さて、この中でヤマコウバシは最も不思議な樹木です。雌雄別株なのですが、中国や朝鮮半島では雄雌どちらも見つかるものの、日本では雌株しか見つかっていません。なぜ雌しかいないのに日本の山からいなくならないのか不思議に思いますが、現在の日本のヤマコウバシは単為生殖でも結実できるそうです。むかし大陸から日本に渡ってきた時、何らかの事情で雄がいなくなり、雌だけでも生きていけるように生殖システムを変化させたのでしょうか。そういえば、フナ(ギンブナ)も雄がほとんどいないのに卵がちゃんと孵化するといいます。自然界にはまだまだ不思議がいっぱいです。(都レK)

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2006/2/24 5号路・鳥のみち(もみじ台近辺)開通!

2007-02-24 15:14:37 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

 林野庁による間伐作業で閉鎖されていた5号路と鳥のみち(もみじ台近辺)が開通しました。林床には伐採した枝や幹がまだ転がっていますが、登山道に問題はないようです。稲荷山コースともみじ台南側のまき道は、予定通り3月1日からの開通になりそうです。
 間伐された林は以前の鬱蒼とした状態から一転、陽光が差し込む気持ちのいい林に変わりました。スギやヒノキの人工林は苗を密に植えるので、どうしても林床が暗くなりがちです。暗い林床では下草が生えないために土壌が流出したり、餌となる植物が少ないために動物が寄り付かなかったり、生き物の多様性に乏しい林になってしまいます。はたして今回の間伐で、色々な動植物が利用できる林になったのでしょうか?春からどんな動植物が見られるかが楽しみです。(都レK)

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2007/02/23 一輪でも・・

2007-02-23 13:18:50 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

 この写真の仲間はスプリングエフェメラルと呼ばれる春植物の代表格です。写真の種類はニリンソウ。6号路でついに開花しました。「花が一輪しかないのにニリンソウ?」と思われる方も多いでしょうが、一輪しかない場合も多々あります。見分け方は・・自分で調べてみましょう(笑)。高尾山周辺でよく見られるニリンソウの仲間(Anemone:イチリンソウ属)は、イチリンソウ・ニリンソウ・アズマイチゲ・キクザキイチゲの4種です。日影沢林道や甲州街道から蛇滝方面に延びる梅郷コースでよく見られます。
 ニリンソウの仲間が花を咲かせる早春は、花粉を運ぶ虫たちにとってこの時期はまだ寒い時期。そこでニリンソウの仲間はパラボラアンテナのような花をつけ、花びら(本当はがく)で太陽光を花の中心に集め、虫たちが活動しやすい暖かい場所を提供しているそうです。誰か温度計を持っていたら測ってみませんか?(都レK)

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2007/02/18 早春の花、続々と

2007-02-18 14:07:30 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

 小下沢林道は高尾山から陣場山に向ってのびる尾根と、北高尾山稜との間を流れる沢沿いのコースです。土日祝日でも人が少なく、アップダウンもきつくないので、ゆっくりと自然観察を楽しみたい人にはお勧めのコースです。
 久々に小下沢林道を歩いてみると、ここでも春の息吹を感じることができました。新葉の両脇がくるくると丸まって出てくる(筒の中にしまっていた賞状を取り出したときみたいな感じ)のが特徴的なスミレは、アオイスミレ。高尾山周辺では春一番に咲くスミレの代表格。これが咲き始めると、スミレの季節の始まりです。高尾山周辺では20種類以上のスミレが見られるといいます。この春は、何種類のスミレが見られるでしょうか。今から楽しみです。(都レK)

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2007/02/18 二度寝ガエル

2007-02-18 13:37:12 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

 小下沢の道脇の水路で一匹のニホンアカガエルが卵塊を守るようにジッとしているのを見つけました。この一匹はたぶんタマゴを守るお父さん・・ではなく、水辺にメスが来るのを待ちわびているオスだと思われます。良いお相手が見つかるといいですね。
 でも、「こんなに早い時期に産卵に出てきてしまって、そのあと寒くなったらどうするの?餌はあるの?」と他人事ながら心配になってしまいます。でも大丈夫。アカガエルたちは産卵を終えると、5月頃まで再び眠りにつくのです。これを「春眠」と呼ぶそうです。ゆっくりと二度寝ができるなんてうらやましい限りです(笑)。 (都レK)

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2007/2/17 自主巡回 高尾山内

2007-02-17 20:00:00 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者:3名+Ⅲ期生1名
コース:清滝駅~1号路~2号路(北道)~3号路~5号路~管理センター(昼食)山頂~6号路~清滝駅

 今日はⅢ期生の参加を得て、高尾のアウトラインを説明すべく、欲張ってみました。案の定、時間がかかり、山頂に着いたのは午後1時になってしまいました。また、Ⅳ期生の実地研修日と重なりケーブルカーの山頂駅までは一緒に行動しました。
 まず、1号路では三十六童子(1~11、18,19)・八十八大師(1~8、76~87)・高尾八景(1~4)・神変大師堂など山岳信仰としての高尾を見学、次に実地研修グループと別れ、高尾山塊の成因とその後の気候変動によって形成された、温帯林の特徴が見られる2号路と暖帯林の特徴が見られる3号路で、樹種や林相を観察しながら5号路を経て山頂に!さすがに、実地研修グループはもう研修に入っていました。
 帰りは6号路で高尾山を形成する地質(砂岩、粘板岩、チャートなど)を露頭や河原の転石などを観察しながら下山。
 高尾には着実に春の足音が!3号路でネコノメソウ、6号路ではユリワサビ、ハナネコノメ、ヨゴレネコノメの開花が見られました。登山者情報では、ニリンソウも開花しているとのことでしたが、残念ながら見つけることが出来ませんでした。巡回に参加していただいた皆様お疲れ様でした。また、実地研修をサポートしていただいた方々ご苦労様でした。
 なお、ビジターセンター内にインタープリターの説明があり、そこで都レンジャー・パークボラ・自然解説員と共にサポートレンジャーの紹介もありましたので、是非、立ち寄って見てください。(SR/SAK)

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2007/02/12 春の便りが届いています

2007-02-12 14:52:30 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

沢沿いの6号路から、春の便りが届きました。早春の人気者ハナネコノメが開花したのです。咲いているのはまだ3株だけで、周りはまだ小さなつぼみが確認される程度でしたが、昨年の記録より1ヶ月も早い開花にビックリ!最近、温暖化の話題が新聞やTVを騒がせています。今年の暖冬と温暖化をそのまま結びつけるのはいささか短絡的ですが、それでも気になってしまいますよね。サポレンで温暖化対策まではできるかどうかはわかりませんが、とりあえず高尾で気付いたことを教訓に、家の電気をこまめに消したり、ゴミの分別だけはちゃんとやるように心がけています。(都レK)

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2007/02/12 透かし俵?

2007-02-12 14:37:45 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

この写真、何に見えますか?粗く編まれたアミのようなものに外側を覆われて、なかに何か黒い塊が入っています。これはスカシダワラと呼ばれる蛾の繭です。この蛾、正式な和名はクスサンと言います。いわゆる野蚕の一種で、かつてはその幼虫からとった糸が釣り糸として利用されていたそうです。クスサンの幼虫は、防虫剤として使われる樟脳の原料であるクスノキや、我々が触れたらかぶれてしまうウルシまで食べてしまうそうで、これが名前の由来になっています。すさまじい生命力に脱帽です。(都レK)

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2007/2/11 共同巡回+登山道補修

2007-02-11 14:02:49 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者:9名+都レンジャー2名
コース:清滝~甲州街道~金比羅台コース~1号路~富士道~高尾山頂~一丁平~高尾山頂

 暖かい日差しに連休の中日ということもあいまって、高尾山口は大勢の人があふれていました。そんな人ごみを避けるように、今日は金比羅台コースを経由して1号路に向かいました。金比羅台コースは高尾山口駅ができる前、淺川駅(現在の高尾駅)から高尾山薬王院に向かう人が使っていた近道。今では訪れる人も少なく、静かに山の自然を楽しむことができるコースです。雑木林に囲まれたコースを、スカシダワラの羽化後の繭やスゲの花を観察しながら金比羅台へ到着。今日は眺望もよく、久しぶりに筑波山やベイブリッジを望むことができました。
 午後は1月21日の続きで、一丁平で階段の段差解消のための補修作業を行いました。土・土嚢・石・丸太を駆使して新しい段差を作る作業はパズルのようで、埋める、外す、また埋めるの繰り返し。地道な作業ですが、やり始めると熱中してしまうのはいつもどおり(^^)。終了予定時間を30分オーバーして作業は終了。みんなで記念撮影をして高尾山頂に戻りました。お疲れ様でした。(都レK)

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