高尾サポートレンジャー会

このブログでは高尾山で活動するボランティア「高尾サポートレンジャー会」の活動についてご紹介します。

2012年10月27日 裏高尾の旧甲州街道の歴史探訪

2012-10-31 22:16:47 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

【参加者】 高尾サポートレンジャー13名

 【コース】JR高尾駅~小名路~駒木野~蛇滝~霞台~1号路・3号路・4号路~高尾山頂~1号路~琵琶滝道~清滝駅前

 本日の巡回、午前中は歴史チームの特別活動として甲州道中に残る道標、石仏を確認しながら高尾駅前から蛇滝まで歩きました。

【コメント】 現在の小仏行バスが通る道は江戸幕府の道中奉行の支配下におかれていた五街道の一つ甲州道中です。

  江戸の町は度々大火に見舞われたことから、防火にご利益のある不動信仰が江戸庶民に迎えられました。こんな時代背景の中、江戸

時代中期の元文3年(1738)に初の高尾山江戸出開帳が行われて以降、富士信仰と重なった高尾山の人気は高まり、この甲州道中を

利用して高尾山へやってくる参詣者の数は一気に増加したと思われます。この参詣者を無事に高尾山へと案内したのが道標です。

 この道沿いには当時を偲ばせる「高尾山道」と刻まれた道標が現在でも数多く残されています。

 

          高尾山道道標                     小仏関跡                        念坂の石仏群            

 

霞台で昼食後は1号路・3号路・4号路の3班に分かれて山内巡回、さらに山頂下の1号路トイレ前、4号路入口、もみじ台下で案内活動を実施しました。

 【本日の活動内容】

 ① 家族連れでにぎわっていた山内での、特筆すべき活動を報告したいと思います。

    祖父母と一緒に訪れた5才と3才くらい(年令は推測です)の兄弟が迷子になっていました。

   本日参加されていた女性会員が犬を連れた祖父母とすれ違ったことを覚えていて、すぐに兄弟2人を連れて祖父母を追いかけ、

  サル園前で無事に引き渡したとのこと、とっさの判断と機敏な行動力はお見事でした。

 ② 道案内

   蛇滝路・3号路・山頂下で多数

③ 自然解説

   かつらの森について

【開花植物】

   イヌタデ      オオヤマハコベ     カンアオイ      コウヤボウキ   シラネセンキュウ  セキヤノアキチョウジ

   タニタデ       ノコンギク       ハナタデ         ヒナスミレ      ミヤマシキミ      ヤクシソウ

 

本日の活動に参加された皆さんお疲れ様でした、すっかり都会化した甲州道中ですが、残された石造物から少しは当時が想像できたでしょうか。                                                                             (TSR/TF)

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2012/10/24 共同活動

2012-10-24 15:18:47 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者:10名(うちレンジャー2名、管理センター1名)

今日のメインの活動は盗掘防止を呼びかける看板の設置です。

高尾山では春先にキンランやエビネなどの希少種が数を減らし、盗掘が疑われています。

これまで巡回中に植物を採取している利用者に指導をすることはあっても、盗掘防止に関する

積極的な取り組みは行っていませんでした。

設置場所は1号路、稲荷山、6号路の麓およびもみじ台下の計4か所です。

6号路を上がりながら11月1日からの一方通行関連の掲示や崩落個所の補修などの作業も行いました。

 

昼食後は奥高尾方面階段の清掃を行い、当初の予定以上の活動ができました。

今回設置した看板の効果は未知数ですが、一般の利用者の方々にも盗掘の現状を知ってもらうとともに、

盗掘が犯罪であることを意識してもらい、少しでも監視の目が増えていけばと思います。

そのため、掲示の内容や周知の仕方などをより効果的なものにしていくために今後も取り組みを続けていきます。

活動に参加された皆さま、お疲れ様でした。

                                                         (都レンジャー/田邉)

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 2012年10月14日 「山の中での救急法」 講習会

2012-10-23 23:17:51 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

    「山の中での救急法」 講習会

日時 : 2012.10.14(日)  10:00~ 15:00

場所 : 東京都多摩環境事務所 2階 会議室

講師 : 日赤 東京都支援ボランティア  救急法指導員 島田氏  堀江氏

参加者 : 高尾自然公園管理センター 1名  奥多摩ビジターセンター 1名 

  都レンジャー 1名  奥多摩SR会 10名  高尾SR会 15名   合計28名  

高尾SR、奥多摩SRの皆さんが日頃の活動の中で、救急法を必要とする場面に遭遇し たらどう対応したらよいのか?

緊急時に慌てずに適切な対応が図れるよう、救急法のスキルアップ講習会が行われました。 

  高尾SR会長あいさつ---12月16日奥多摩SRとの交流会予定も忘れずにPR

1. ・受講目的と達成目標は? ・救急法とは? ・7分間とは?

 講義は講師からのこの問いかけから始まった。 7分間の中で、自分の考えと、他の人に声をかけお互いの考えを 照らしあわせる。あっちへ行ったり、こっちへ来たり。

*7分間とは、都内での救急車の平均の到達時間。  山の中では更に時間がかかる。このため、山の中で怪我人が発生した場合、  他の人の協力を仰ぎ、適切な対応が必要になる。

 *応急手当の目的は、「救命」、「悪化防止」、「早期回復」。

 救急法とは、怪我人に対し、救助隊に引き継ぐまでの応急/救命手当である。

  医薬品は使わない。消毒はペットボトルの水が良い。  

 2. 日頃の活動の中で事故はどのような時に起こるか(活動の中にある危険は?)

 ● 「健康」  「行動」 「環境」 「服装」 この4つの条件が、悪い状態で重なっていくと事故が   起こる。全て重なると死亡事故に至る。  

● ハインリッヒの法則---ヒヤリハット(小事故300)が積重なると中事故(29)、 大事故(1)に   つながる。

 ● KY(危険予知)、さらには見えない部分の”潜在危険” に注意をはらう。

  四角いペットボトルを使って、心肺蘇生のための胸骨圧迫の講習

 

1.三角巾を使っての包帯の巻き方実習  

● 頭、耳、脚、膝、腕を吊る、 足首(捻挫の場合)  --常に怪我人への心配りをする。   

--足首(捻挫)は怪我人自身でできるよう、傍で口頭でサポートする。

       

2.搬送法

 ● ヒューマンチェーン

  -- 最低でも5~6人の協力者(介助者)が必要。    ここで協力者を集めるための”声かけ”が重要になってくる。     リーダーが怪我人に配慮しながら協力者の力を結集させる。    横になっている人を静かに持ち上げるのは、容易ではないことを実感した。  

 ● スットクや毛布、上着などを使った搬送法 もある。  

 救急法とは、事故がおこった時に役立てるためだけのものでなく、自分自身がその事故を起こさないためのもの。   

 「自分の身は自分で守る」------再認識しました。!!

    お疲れさまでした!  

                                 TSR (  SI )

 

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2012年10月21日 自主巡回(裏高尾・北高尾)

2012-10-22 20:56:36 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

【参加者】 6名

【巡回コース】

 日影バス停~(日影沢林道)~森の図書館~(日影沢林道)~(小下沢林道)~野営場跡~狐塚峠~板当峠~(北高尾山稜)~富士見台~(地蔵尾根)~駒木野~高尾駅北口

【日影沢保護地内コドラートでの植生調査】

 確認植物種 コド① → 16種、 コド② → 13種、 コド③ → 6種、 コド④ → 11種、 コド⑤ → 3種

 秋は、日影沢の林床内は植物種が少ない。

【本日の案内事項】

 1)日影沢林道にて30代男性とその子供に”山頂への道案内”

【本日の点検事項】

 1)野営場跡~狐塚峠 → 倒木有り

 2)狐塚峠~富士見台 → 倒木多し。また、落枝の枝や切り口が登山道上にはみ出し危険。

   都の対応 ⇒ 北高尾山稜については、利用者の自己責任意識が高く装備もしっかりしており、土地所有者による登山道上の倒木処

             理も徐々に進んではいるので、レンジャーとしては様子見で考えております。

 3)富士見台~駒木野バス停 → 倒木及び道床の崩れなどで登山道が荒れている。

   都の対応 ⇒ 地蔵ピークについては恐らく都の管理している登山道ではない可能性が高く、業者による整備は困難ではないかと思

             われます。但し、土居木階段の補修で飛び出たボルトや杭は何とかしていきたいと考えています。

【今日見られた花たち】

  アキノキリンソウ       アズマヤマアザミ        クサボタン         コウヤボウキ        サラシナショウマ

   シラネセンキュウ       ツリガネニンジン        ツリフネソウ      ナガバノコウヤボウキ        ノダケ

 オオヤマハコベ     ツルニンジン1   ツルニンジン2     ベニバナボロギク

参加して頂いた皆様、長い時間と距離を歩いて頂きお疲れ様でした。また、落とし物をしてご迷惑をかけ申し訳ありませんでした。

                                                                             (by NKS)

 

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2012/10/08 共同活動

2012-10-09 13:52:47 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者12名(うち都レンジャー3名、管理センター1名)

今日の活動には多くの方が参加してくださったため、二手に分かれての作業となりました。

一つは当初予定していた稲荷山コースのロープ柵補修、もう一つは一丁平方面の横断溝の清掃です。

稲荷山コース5号路分岐のロープ柵は周辺の植生保護のために設けられたものですが、ロープの太さに対して鉄杭が細く、

地中に深く入ってしまい頼りないものになっていました。そのため、混雑時には休憩を取る利用者が柵の中に踏み込む光景も

見られました。

 

以前の鉄杭を撤去して太くて丈夫な木杭に交換しました。

作業前                             作業後

 

見た目もよくなり、ロープ柵として本来の効果を発揮してくれそうです。

祝日で人通りも多く、作業に興味津々の子供の視線や利用者からの感謝の声を背中に感じつつ作業できた一日でした。

横断溝の清掃も定期的に行うことで本来の効果を発揮するため、今後もご協力をよろしくお願いします。

活動に参加された皆様、お疲れさまでした。                                                                (都レンジャー/田邉)

 

 

 

 

 

 

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2012/10/04 自主巡回 北高尾

2012-10-07 00:34:58 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

                            

台風の影響で巡回前日の3日は深夜遅くまで風雨が強くて翌日の天気が気になって仕方なかったが、早朝には雨も上がった。 高尾駅北口9時34分発の陣馬高原下行のバスに乗り込み、松竹(まつたけ)バス停で下車した。松嶽稲荷の境内で準備体操をして巡回のスタートを切った。松竹側からの上りは八王子城山の北斜面に位置し、このルートからの登山者が少ないためか前夜の悪天候で登山道は少々荒れているような感じだった。

登山道に散らばっていた小枝や枯木を処理しながら八王子城山に到着。天候も急回復し、八王子城山からは、筑波山、東京スカイツリー、横浜ランドマークがよく眺望できた。

 ここ八王子城山を後に北高尾山稜との交点富士見台(標高556m)で昼食をとり、地蔵ピークを経て駒木野へ下った。全コースにわたり、前日の強風の影響も少なく倒木は見当たらなかった。お疲れさまでした。(HI)

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2012年9月16日自然観察チーム 内部研修

2012-10-06 23:54:42 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

この日は高尾SR会員の堀江洋司さんに講師をお願いして、自然観察チームの内部研修会を行った。

 ※ テーマ:生物多様性保全の視点で、高尾における虫達との出会いの楽しみ、記録、同定等を学び考える。

 ※ 観察コース:日影バス停~日影沢~森の図書館跡~水道みち~山頂(解散)

 ※ 観察できたもの:

  [ 昆虫 ] チョウ・ガ類 : シジミチョウ(*) クロスジノメイガ ハイイロシャチホコ  ナカシロオビエダシャク 

          トンボ類 : ハグロトンボ(*) ミヤマアカネ(*)

          セミ・カメムシ類 : ホソヘリカメムシ エゾゼミ(S) ツマグロオオヨコバイ 

          バッタ・キリギリス類 : ヤマトフキバッタ サトクダマキモドキ

          アブ・ハエ類 : ルリチュウレンジ(*) シマハナアブ(*)  

  [ その他 ] アズマヒキガエル サワガニ ジョロウグモ ザトウムシ

                                           (*止まっている姿が撮影できない等同定が不確実なもの、S鳴き声)

 ※ ビジターセンターにて座学

  【PC環境の紹介】

         30インチ、24インチ、2台のモニターを1台のPCにつなぎ、参照しやすいようにアプリケーションを配置し、観察したものを調べて、ブログに

       アップしている。モニターの1台は縦に設定して見やすくしてある。

    【ブログの紹介】

         「自然ウォッチング」livedoor

    【自然との関わりの記事の紹介】 

        1) 永六輔さんの言葉より、1300種を超えるとされる高尾山の植物にも触れ、「高尾山を守ろうとする人なら、時間をかけて樹

           木の半数の名前を半分くらい言えるようにしてほしい」。

     2) 新聞の読者投稿「アスファルトのセミの死骸を土の上に」→共感の投稿→天声人語

         身の回りの自然で起こっていることを発信していくことにより、世代を超えて共感の輪が広がることを大切にしたいもの。

    【図鑑の紹介】

         1)   (『昆虫』『図鑑』をキーワードにWEB検索する)

        デジカメ、情報インフラ等の進化で格段に生態写真が増え、準じてWeb図鑑(造語)が充実し始めている。その代表例が・全

             成虫縮小画像一覧(注意:10,000枚以上あります!)

             全幼虫など縮小画像一覧とうたわれている「みんなで作る日本産蛾類図鑑」があります。

             蛾に特化したWikipediaといったところです。生態写真は色あせた標本写真と違い生き生きとした生命力と美しさを感じます。

         2)   出版物:ヤマケイ野外ハンドブック「甲虫」 高尾・陣場山の蝶 長池公園トンボ図鑑 等

           WEB :やさしいガの図鑑 福光村昆虫記 ちょうがの図鑑 昆虫エクスプローラ 等

    【高尾山内の案内板の紹介】

    案内板に登場する生きものについて、知識を深めようとの提案。

    【観察記録の紹介】

        1) オトシブミ(オトシブミの作成と交尾、産卵の様子)

        2) ハイイロチョッキリ(散乱するドングリと穴、成虫)

        3) エゴヒゲナガゾウムシ(エゴの実に開く穴、成虫)

        4) シロオビアシナガゾウムシ(アジサイの枝を食いきって折ってしまう様子)

        5) エダナナフシ・トビナナフシ・トゲナナフシ・ナナフシモドキ(形態の分化が様々)

        6) クマゼミ(関西で騒音とされている。関東でも確認)

        7) ニジュウシトリバ(鳥の羽のような翅)

        8) ガ類(非常に種類が多く、多彩なデザイン!)

    【観察者(堀江さん)からの声】

        1)   性能が良いデジカメで写し取った映像からはフィールドでは気付かなかった多くのことに気づかされます。小さな虫についた

       それ以上に小さいダニのような虫(例:セミヤドリガ)。

     2)   同じ仲間と思っていた虫達に微妙な違いがありそれでいて種が異なる虫(例:ナナフシ)不完全変態の幼生と思っていた虫

       が実は成体であった(例:フキバッタ)など、

        多くの事を学んでいます。それもブログに掲載し調べる時間を持つからに他なりません。

     3)   動画の紹介

       YOU TUBE 「ニイニイゼミ」 (桜の樹で鳴く多数のセミが足でちょっかいを出したり、動き回る様子がユニーク♪ 検索上位

       の人気動画) 

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 午前中にひとしきり降られてしまい、虫との出会いは多くはなかったのですが、盛りだくさんの内容に、あっという間に一日が過ぎてしま

いました。

 今回は、堀江さんには、快く引き受けてくださり、骨身を惜しまず準備していただいた上に、丁寧にリードしていただきまして、こころより感

謝いたします。

 10年にもわたる高尾近辺の自然観察を、自分のスタイルで記録しつつ、ブログにアップしている堀江さんに、自然から受ける喜びを自

分だけの満足に留めず、次世代へ贈ろうとする意思を感じました。

 私達もより資質を高め、それを適正利用の推進と豊かな自然の保護・保全というサポレンの活動に生かすべく、導いて下さる方との出

会いも大切にしていきたいと思いました。

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