高尾サポートレンジャー会

このブログでは高尾山で活動するボランティア「高尾サポートレンジャー会」の活動についてご紹介します。

2014年5月24日 自主巡回ー奥高尾

2014-05-24 21:00:39 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者:TSR6名

コース:高尾駅北口~夕焼け小焼けバス停~関場~盆堀林道~鳥切場~峰見通り~市道山~醍醐丸~和田峠~陣馬高原下バス停

    ~高尾駅北口

  新緑のこの時期、皆さんもお気付きと思いますが、午前9時前後の高尾駅北口バス乗り場・陣馬高原下行と小仏行バス停は  

長蛇の列でごった返しています。本日もいつものように長い行列ができていましたが8:55分発臨時急行バスに全員乗ること

が出来ました。しかし、途中の夕焼け小焼けバス停で超満員のバスから下車するのが一苦労でした。

 本日の巡回は歴史チーム特別活動として、関場の名前の由来となった口留番所跡の解説と、奥高尾北部に残る峠道を解説し

ながらの巡回でした。

 夕焼け小焼けのバス停から2~3分歩いたところに口留番所跡があります。甲州街道の裏街道である佐野川往還(現在の陣

馬街道)の分岐点の高留にあった番所跡で、明治2年(1869)に廃止されるまで村で管理していました。この口留番所があっ

たことから現在でも付近を「関場」と呼んでいます。

 口留番所は江戸時代に物資の移出監視と、警備のために交通の要所に設置されていた関所のようなものでした。

 関場バス停の先にある分岐を直進、龍泉禅寺を過ぎるとすぐに盆堀林道入り口があり、ここから本日の巡回をスタートしま

した。

 盆堀林道をしばらく行くと登山道が始まり、急な上りを登りきる

と入山トンネル上部の尾根道に出ます。この尾根道は鳥切場(とっ

きりば)、峰見通りを経由して戸倉三山の一つ市道山に向ってい

ます。

 奥高尾北部の峰見通りは初めてでしたが、多少アップダウンはあ

るものの、新しい道路標識が数多くあって非常に分かりやすい登山

道でした。

 

                                                                                                      入山トンネル上部の尾根道への急登前に一息入れて

 

                                            戸倉三山の最高峰!市道山にて

 市道山からは直角に南に折れて八王子市の最高峰・醍醐丸(867m)へと向かいます。両端が高くなったこの尾根道は吊尾

根と呼ばれ、最後は醍醐丸への急な上りになっています。

 吊り尾根の所々でササバギンランが可憐な花を咲かせていました。

 市道は桧原村の人々が八王子宿の市場に通った道と云われていますが、このように奥高尾にある峠道は八王子宿の市場と深

いつながりがあるようです。

 【今日見た花々】

 

    ハリエンジュ    オオデマリ      オダマキ    キランソウ    トチノキ    クサノオウ

 

   マルバウツギ     ガクウツギ    カキドオシ   ヤマツツジ   ジャケツイバラ   ヤマゴボウ

 

    コナスビ      ハナイバナ   コゴメウツギ   コアジサイ   ツクバネウツギ   ノイバラ

 

  マムシグサ     ヘビイチゴ ホウチャクチゴユリ ササバギンラン  フタリシズカ   ヤブデマリ

【今日いた昆虫】

 

         ウスバシロチョウ                  ビロードナミシャク

  本日の活動に参加された皆さんお疲れ様でした。アップダウンのある長丁場、ちょっとしたハプニングもありましたがすべ

て解決、この日の天気と同じ気持ちの良い巡回でした。(TSR/TF)

コメント

2014年 5月18日自主巡回(裏高尾)

2014-05-18 10:02:06 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者:サポートレンジャー9名

コース:高尾駅北口―日影バス停~日影沢林道~森の図書館(昼食)~八王子管理道~一丁平北まき道~もみじ台南まき道

    ~仮設VC前(解散)

【コメント】

  スプリングエフェメラルを中心とした春の花のピークが過ぎたにもかかわらず、相変わらず人の出が多い。花の後は昆虫

 なのか?捕虫網をもった人が目立つ。

  今日は参加者が9名ということで、午前中は日影沢保護地内コドラートでの植生調査を行うグループと開花植物調査を行

 う二つのグループの2班での活動とした。午後は一つの班として開花植物調査および東A南での個体数調査を行った。

  巡回ではテーマを設けて行うとの意を受けて、今日は高尾山内で見られる「ウツギ”の分類と同定」をテーマとして行っ

 た。

【本日の活動内容】

 1)日影沢保護地内コドラートでの植生調査

 2)東A南でのヤマユリとイナモリソウの個体数調査

 3)巡視コース内の開花植物調査

 4)日影バス停発のバス時刻

 5)自然解説3件・・・ホタルカズラ、ガクウツギについて

 6)シダの分類についての質問

 7)維持管理についてのヒヤリング(①小仏城山から相模湖への階段補修について、②3号路の植生荒廃について)

【本日の開花植物】全60種。

  サイハイラン、ハナウド、フタリシズカ、ミヤマキケマン、ジュウニヒトエ、シャガ、ヤブヘビイチゴ、カキドオシ、

  ムラサキケマン、クサイチゴ、タチガシワ、ツルカノコソウ、フタバアオイ、ミヤマハコベ、ツボスミレ、ウリノキ、

  ウワバミソウ、ヤブデマリ、クワガタソウ、オオバウマノスズクサ、ホタルカズラ、ハンショウズル、イナモリソウ、

  ヤブデマリ、ヒロハコンロンソウ、ラショウモンカズラ、オウギカズラ、キランソウ、ジュウニキランソウ、

  オッタチカタバミ、シャガ、ナツトウダイ他

  

    ヒロハコンロンソウ     ハナウド      サイハイラン     オウギカズラ     ラショウモンカズラ    クワガタソウ

  

   オオバウマノスズクサ    ホタルカズラ     ハンショウヅル    タカオワニグチソウ     イナモリソウ    オッタチカタバミ

【本日の虫】コオニヤンマ・・・サナエトンボ科のトンボの一種。和名は小型の「オニヤンマ」の意味であるが分類上は、

               ヤンマ科でもオニヤンマ科でもない。成虫は80~90mm程度でサナエトンボ科の中

               ではニホン最大種。体の大きさに比べて頭が小さく、後脚が長いのが特徴。

【本日のテーマ】ウツギの分類と同定

  ウツギ(空木)はユキノシタ科ウツギ属の落葉低木で、ウノハナ(卯の花)とも呼ばれます。5-6月に白い花を咲かせ

 ます。普通、花弁は5枚で細長いが、八重咲きなどもあります。各地に野生するほか、観賞用に植えたりします。

  茎が中空の為空木と呼ばれます。「卯の花」の名は空木の花の意または卯月(旧暦4月)に咲く花の意ともいいます。東

 アジアやアメリカに60種ほど分布します。 

  同属のものにヒメウツギ、マルバウツギ、ウラジロウツギ、サラサウツギ、ウメウツギなどがありますが、ガクウツギ、

 コガクウツギ、ノリウツギなどはユキノシタ科アジサイ属、バイカウツギはバイカウツギ属、コゴメウツギ、カナウツギ

 などはバラ科コゴメウツギ属、タニウツギ、ハコネウツギ、ニシキウツギ、ベニウツギ、ベニバナウツギなどはスイカズ

 ラ科タニウツギ属、ツクバネウツギ、オオツクバネウツギなどはスイカズラ科ツクバネウツギ属です。

  高尾山中ではマルバウツギ、コゴメウツギ、カナウツギ、ガクウツギ、ツクバネウツギ、オオツクバネウツギなどがよ

 く見られます。

  本日見られたのはヒメウツギ、マルバウツギ、ガクウツギ、コゴメウツギ、ミツバウツギの5種ですが、この時期に高尾

 で見られる他のウツギについても観察上の特徴を記しておきます。

 【ヒメウツギ】ユキノシタ科ウツギ属

   葉は対生し、長さ4~8cmの長楕円状披針形で、先はとがり、ふちに細鋸歯がある。質はやや薄く、葉や花には星状

  毛がまばらにある。花弁は5枚。雄しべは10本で花糸に1対の角(翼)がある。

  

 【ウツギ】ユキノシタ科ウツギ属

   葉は対生し、長さ5~12cmの卵状長楕円形で、先はとがり、ふちに浅い鋸歯がある。質は厚い。表面は星状毛が多く

  ざらつく。花弁は5枚。雄しべは10本で、花糸には狭い翼がある。ヒメウツギより少し遅れて咲く。

  

  【マルバウツギ】ユキノシタ科ウツギ属

   葉は対生し、長さ4~7cmの卵円形で、基部は円形。ふちには鋸歯があり、両面に星状毛が密生していてざらつく

  花弁は5枚、雄しべは10本で花糸には角(翼)がない。花はウツギに比べて小さい。

  

  【ガクウツギ】ユキノシタ科アジサイ属

   葉は対生し、長さ4~7cmの長楕円形で先は尾状に鋭くとがる。ふちに浅い鋸歯がある。質はやや薄く、表面は緑色

  で光沢がある。花は淡黄色で小形。装飾花は白色で花弁状の顎片が3~5枚あり、3枚は大きく2.5~3cm

   

   【コゴメウツギ】バラ科コゴメウツギ属

   葉は互生し、長さ2~4mmの卵形で先は細くとがる。膜質で、ふちは羽状に浅~中裂する。花弁は5枚でへら形。雄

  しべは10本、雌しべは1本、顎片は5枚で卵円形。

     

  【ミツバウツギ】ミツバウツギ科ミツバウツギ属

   葉は3出複葉で対生する。小葉は長さ3~7cmの長卵状楕円形で脈に沿って短毛がある。花弁は5枚で顎片よりわず

  かに長く、完全には開かない。雄しべは5本。めしべは1本。朔果は膜質で熟すと先が浅く2~3裂する。

      

   【ツクバネウツギ】スイカズラ科ツクバネウツギ属

   葉は対生し、長さ2~5cmの広卵形または長楕円形でふちにあらい鋸歯がある。本年の枝の先に淡黄色の花を2個

  開く。花冠は長さ2~2.7cmの筒状鐘形で5浅裂し、内側に黄赤色の斑紋がある。顎片は5枚でほぼ同じ大きさ

   

   【オオツクバネウツギ】スイカズラ科ツクバネウツギ属

   葉は対生し、長さ2~5cmの広卵形でふちにあらい鋸歯がある。本年の枝の先に黄白色の花を2個開く。花冠は長さ

  3~4cmの筒状鐘形で5浅裂し、内側に黄赤色の斑紋がある。顎片は5枚あり、そのうちの1枚が著しく小さい

   

 

 

コメント

2014年5月5日 共同活動 【高尾山~小仏城山/6号路利用者カウント】

2014-05-09 00:06:21 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報
参加者(SR8名、R1名)
 
この日は2手に別れての活動となりました。
一方の班には、ゴールデンウィーク期間中、登り一方通行となっている6号路の利用動態調査及び道案内を行っていただきました。
都レンジャーが一人しかいなかったため、こちらの班には都レンジャーの対応ができずに申し訳ありませんでした。
積極的にご活動いただきありがとうございました。
 
もう一方の班には、高尾山から小仏城山周辺にかけての植生保護や施設整備に関する作業にご協力いただきました。
具体的には、植生保護のために設置しているロープ柵の張り直しや古くなった掲示物の付け替え、キンランなどの盗掘の対象となりやすい植物が生育する場所の近くに小型の制札板を設置する作業を行いました。
また、指導標の矢羽がぐらついていた場合には、ボルトを締め直す作業などを行いました。
 
植生保護柵の張り直し
 
古くなった掲示物の付け替え
 
 
盗掘防止の制札板
 
指導標の矢羽の締め直し
 
連休中にもかかわらず多くの方々にご協力いただきました。
おかげさまで効率的・効果的な活動を行うことができました。
ご参加いただきありがとうございました。
 
都レンジャー・三好
コメント

2014/05/04 自主巡回 高尾山内

2014-05-04 10:30:23 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

天候:快晴

今日は、ゴールデンウィークの後半4連休の二日目、「みどりの日」にふさわしい快晴である。高尾山口の駅前は、電車が着くたびに大勢の行楽客が改札口から吐き出されていく。

また清滝駅前は、ケーブルカーやリフトの順番待ちでごった返している。我々巡回チームは登り専用の6号路の状況を確認しながら巡回をスタートした。6号路琵琶滝から上の登り専用は、今年は「午前8時から午後2時まで実施」という方針に変更された。巡回の途中、稲荷山コースから6号路に下る利用者に出会った。早速「6号路登り専用」の趣旨を説明して、稲荷山コースに引き返してもらった。昼食後は、「もみじ台下」「1号路・5号路交点」「6号路下山口付近」の3か所に別れて下山コースの案内を行った。

6号路下山口付近では午後2時の「登り専用解除」を待つ人が100余名集まり下山開始を待っていた。解除の時刻になるとどっと一斉に下山した。飛び石付近では通行できる部分が狭いため、登りの利用者から「待たされた」「2時の解除は早すぎる」「上からどっと降りてきたので恐怖を感じた」等の苦情や意見が寄せられた。

1号路の布流滝付近では、樹木にムササビが見られ、大勢がカメラに収めていた。清滝駅で本日の利用者数を尋ねると「2万人」との回答であった。納得!!(HI)

コメント