参加者:11名
コース:高尾山口→旧金比羅台道→浄心門→4号路・1号路・3号路→一丁平(昼飯)→高尾山頂→6号路→清滝
・梅雨の晴れ間、夏のような天気。
・熱中症に注意する、夏休みを前に来山者への「夏の高尾山の歩き方」を体現する、を念頭に出発。am10:00
・旧金比羅道入口で石の道標を読んで、薬王院まで約一里 ということを知る。
・この道は院までの近道という意味でかつて「すぐち道」と呼んだという。
・江戸後期、不動信仰が盛んで、薬王院も何度か江戸の町で出開帳をおこなっている。
・江戸には高尾山の講が数多くあり、当時はこの「すぐち道」の利用も多かったことだろう。
・今は主だったコースから外れ、行きあう人も数える程だ。
・気温は上がって、こまめに水分補給の休憩をとりながらゆっくり登る。
・アカショウマ、土から出てきたギンリョウソウに出会う。
・金比羅台着。海から遠いこの地に金比羅宮とはこれいかに?
・am11:30 浄心門。ここで4号路・1号路・3号路の3方向に分かれる。一丁平まで。
・1号路では、「天狗の腰掛け杉」で今年はセッコクを発見したとF氏。
・薬王院山門の東西南北の四方を護る四天王を確認。東から時計まわりで「ジ(持国天)
・ゾウ(増長天)・コウ(広目天)・タ(多聞天)」と覚えるという。因みに北の多聞天は単独だと毘沙門天という。古くは東北地方で多く作られ、護国、戦勝神として信仰された。大河ドラマ「天地人」で上杉謙信が「毘」の旗をかかげていたのが記憶にある。
・薬王院本堂。薬王院は真言宗の寺だが、階段の上に本社(権現堂)がある。
・さらに階段を上って行くと富士山信仰の浅間社。勧請は1500年代中頃。
・江戸時代は先に述べた不動信仰と共に富士信仰でも人々が高尾山を訪れた。現在も「ふじみち」と言っていることに思いあたる。
・他にも富士信仰に関連する名称が高尾山内にある。これについては後ほど。
・さて、4号路グループは、モミジバハグマ、カシワバハグマを確認。
・3号路グループは、道の枯損木を処理し、道にかかる枝を剪定。
・一丁平pm1:00着、昼食。
・午後は一丁平歩道、大垂水歩道から山頂へ。
・途中トラノオ、ウツボグサ、ギンリョウソウ、アサギマダラを見る。
・もみじ台下の南巻き道で、行く先に母と少年が立ち止まっていた。花を見て名前を問われたのか、母親が「わからない」と小さく返答していた。そばを通る時、「コンニチハ」のあと「トラのオッポみたいね。」と少年に声をかける。追い越した後でうしろの方で「トラの尾っぽだって」と母子の声がしてた。
・山頂着。30分の休憩の後6号路を下る。
・「大山橋」で橋名についてI氏から説明を受ける。富士信仰でのお詣りで高尾山の浅間社にプラスして神奈川の大山をダブルで詣でるとより良いごりやくがあった、という。「大山橋」は薬王院から大山に向かう道が橋名で残った、と。富士信仰に関して、S氏からも、現在 都内や近郊に土や溶岩を積み上げた富士山がいくつも残っている、という話を聞く。
・pm5:20清滝にて解散
・この時期の5時すぎは明るいとはいうものの、解散時間が遅くなってしまった。
午前中の登りに 時間をかけたのが後までたたった。
・夏は体力の消耗も多く、熱中症の予防の水分補給休憩の回数も多くなるのはやむを得ないのだが。
・むしろ夏のコース設定をする際、休憩時間を配慮した設定が必要だと思った。
・夏休みを前に 来山者への「夏の高尾山の歩き方」 について 登行速度、水分補給休憩の必要性、これらを考慮した時間及びコース設定の必要性を 今回歩いて実感した。
・いつか もみじ台下で出会った少年が、 夏の高尾山で 母さんと花を見たことを思い出したらいいなと思った。
以上(TSR/sak)
登山をする方であれば、「奥多摩登山考」という本をご存知の方も多いと思います。私も持っていますが、はっきり言って名著です。川苔山など「自分が知っている場所・行ったことのある場所」で起こった事故の事例など、何度読んでも背筋が寒くなってしまいます。
著者である金(こん)邦夫さんは、青梅警察署山岳救助隊の副隊長として、数多くの山岳事故を見てこられた方です。奥多摩交番にいらした金さんと、直接お話ししたことがあるという方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
その金さんの講演が7月14日、奥多摩ビジターセンターで行われます。スケジュール的には高尾での作業日と重なってしまうのですが(笑)、興味がおありの方はぜひ行ってみてください。申し込み方法は通常通りですが、早めに参加人数を確定する必要があるため、7月7日23時に締め切らせていただきます。
・日時:7/14(火)10:00~12:00
・場所:奥多摩VC2階レクチャールーム
・対象:奥多摩R、高尾R、奥多摩SR会、高尾SR会
・内容:奥多摩を中心に東京都における山岳事故の特徴、原因、対策等について
・講師:青梅警察署山岳指導員・金邦夫氏
また、奥多摩登山考は、現在奥多摩観光協会から入手可能です。ぜひ、一度読んでみて下さい。
http://www.okutama.gr.jp/osirase/tozankou.htm
参加者:4名
コース:JR高尾駅→夕焼け小焼け→夕焼け道→板当峠→富士見台(昼食)→荒井摺差分岐→地蔵ピーク→駒木野→JR高尾駅
梅雨の真っ只中の日程でかなりの雨を覚悟していたが、当日は小雨が降ったり止んだりの空模様だったのでいつもは登山者で一杯の高原下行バスもガラガラの状態。夕焼け小焼けで下車し概要説明の後巡回を始めた。
本日の巡回の最大目的は、新掲載の地蔵ピークコースの現状確認がメインとなることを説明しスタート。普段下山でしか利用しなかった夕焼け道をのんびりと登って行く。途中ヤブレガサやカンアオイ?が目立つ中、黒ドッケ(夕焼け分岐)に約1時間で到着し、ここから北高尾でおなじみのアップダウンが始まる。指導標に手書きされたピーク名・地点名表記を確認しながら進んで行くと狐塚峠先で新たな古損木倒木を発見し記録を取る。次に高ドッケ手前で立木状態の古損木を伐倒処理した。 当初、板当峠辺りで昼食の予定でいたが、本日は強脚揃いだった為正午は過ぎていたが富士見台まで頑張る。
予報では蒸し暑い一日となると聞いていたが、昼休憩ではかなり冷え込んできた。雨は霧に変わりヒンヤリした中最大目的に向け歩き出す。
荒井摺差分岐よりいよいよ新領域の地蔵ピークコースへ向かう。途中ムヨウランやミヤマナミキ、特定不可能だったウツボ等を確認した。このコースは最近発行のガイド地図には実線で表記されているためか予想よりも踏跡はハッキリし、目立った危険箇所もなく難なく地蔵ピークに到着した。名前の如く、明治時代に建立された古い地蔵尊が2体と3年前に新しく建立された地蔵尊2体がひっそりと東の方向を向いていた。またここでは他では見かけなくなったイチヤクソウが一際目立って咲いていた。
この地点は北高尾山稜が八王子盆地に没する最も東のピークに当たり地蔵の歴史と存在がとても気になっていた。駒木野に着いたころには霧も晴れ、蒸し暑さがぶり返してきた。小仏関跡の公園で今日の巡回を振り返り高尾駅へ向かった。 薄ら寒い天気の中、参加いただいた方々へ感謝いたします。
最後に、気になっていた地蔵ピークの事を駒木野に下山後、麓の畦道で草刈中の方に話を伺うことが出来たので以下に記載しておきます。
◎ この地蔵は愛宕地蔵と言い、駒木野町会で管理している。明治の初頃駒木野集落で疫病が流行し、その退散祈願のために集落で資金を出し合い地蔵を建立し祈願した。今でも町会ぐるみで管理し毎年8月の第3日曜日には、竹で作った松明を担ぎ上げ地蔵ピーク上で松明を燃やす祭りが続いているそうです。不便な山の頂上に建立した理由は分からないが多分、疫病のような悪事は集落の中で最奥で最も天に近い場所で葬ると言った理由ではないかと思われる。
なお、このピークは京王高尾駅のホーム上と高尾山口駅へ向かう車窓右側から
眺望可能なので8月の第3日曜日には松明の火が見られるかもしれません。(TSR/S.K)
「高尾山薬王院で精進料理を食べる会」を下記の通り開催します。
高尾の歴史に興味をお持ちの方も、そうでない方もご参加下さい。
記
1. 開催日時:平成21年7月19日(日) 9時30分~15時30分
2. 集合場所:9時30分 清滝駅前集合
3. スケジュール:徒歩にて薬王院:ご本堂へ移動、11時開始の御護摩修行に参加(約1時間)の後、精進料理2,500円コースをいただきます。会食後は境内歴史散歩しながら今後の企画を検討したいと思います。
4.参加申込:参加ご希望の方は歴史グループ、正田 洋 又は、藤川 孝之
(Eメール taka-f-gmg@iam.ne.jp または TEL 080-5004-4249)迄ご連絡下さい。
5.申込締切:7月12日(日)
以上
参加者:4名
コース:清滝駅前→6号路→5号路→もみじ台南巻き路→もみじ台→高尾VC(昼食)高尾山頂→5号路→3号路→1号路→清滝駅
高尾SR会の自主活動を活性化させる為、5月30日の委員会で、まずは委員でチームをつくり活動を具体化して行こうということとなり、自然観察チームは正木さんをチームリーダーとして宇田川さん、小林(勤)さん、鈴木さん、中村(久)さん、坂内の陣容で発足することとなりました。
活動目標は、いきなり難しい取り組みをせず、まずは対象を植物に限って行うこと。自然環境の保護・保全を意識した活動とすること。みんなが取り組みやすいことからはじめること。などを合意事項として、以下のように設定した。
①これまでに観察・記録してきた結果をもとに、各コース毎の「花暦」を作成する。
②6号路に於いて、ハナネコノメソウ群落の消長を調べる。
③シモバシラ観察地のシモバシラの個体数調査をする。
④もみじ台南巻き路のヤマユリとイナモリソウの個体数調査をする。
⑤もみじ台奥スロープにコドラートを設け、全植物種調査をする。
⑥その他、希少種を中心にデータベースを作成する。
今日は自主活動「自然観察チーム」の本格的な始動を前に下見を兼ねての臨時の巡回。
どんよりとして今にも降り出しそうな空模様の中を6号路から出発した。実際に調べてみると予想以上に多い。とりあえず4つの群落を選んだ。ついでシモバシラ観察地内に2ヶ所設定した。一昨年南側の樹木が間伐されたのでどのような変化があるのか調べてみたい。次にもみじ台南巻き路では目視によるヤマユリとイナモリソウの個体数を調べてみた。ヤマユリは蕾の段階で切られていたり、他の雑草に隠れて人により調査結果はかなりばらつきが出そうであるが、これも調査法の一つとする。イナモリソウについては予想を遙かに上回る数が確認された。最後にもみじ台奥スロープ部分でのコドラートの設置であるが、0からの出発として出来るだけ裸地化したところを選んだ。
調査の始動については委員会に概要報告をし、承認を得た上で開始したい。興味のある方は是非積極的に参加して頂けることをお願いします。
以上(SR/SAK)