世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
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【落ちてくるナイフを掴みまくりのカブノミクス】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇⑥

2016-02-27 00:01:56 | 日本

前回からの続き)

 前回まで、アベノミクス」唯一の取り柄「カブノミクス」(株のみ)崩壊阻止のために安倍政権黒田日銀は、「20141031日」の株価およびドル/円レートを最終防衛線とした、なりふり構わぬ(?)為替政策および金融政策(およびメディア政策?)を繰り出すだろう、なんて見方を綴りました。その理由は・・・もしこの「背水の陣」が破られて円高株安が進んだら、日銀「異次元緩和追加緩和)」の意義が失われるのはもちろん、年金基金の巨額運用損発生は不可避となってカブノミクスへの国民の信頼は失墜、これを推進した安倍政権・自民公明与党は憲法改正の成否がかかる7月参院選で苦戦を強いられるため(?)なのですが・・・

 しかし・・・どれほど政府・日銀が手を尽くしても、この円高株安の流れは押し留めることはできないでしょう(?)。というのも円高株安をもたらすリスクオフ・モードは、両者の政策グリップが効く日本・・・ではなく日本以外の世界各国―――米欧中そして新興国―――全体の資産バブルの崩壊に由来する構造的なものだから。そしてこれらバブルの清算―――巨大債務・巨大不良債権の処理―――は始まったばかりだからです。

 ということでこの先、グローバルな株安、ジャンク債安、原油安、そして(最恐の)米住宅安のいっそうの深刻化は不可避でしょう(?)。さすがの日本政府・日銀でもこれらすべての資産価額の下支えなどできはしないわけです。では、わが国はどうするべきなのか・・・

 ・・・答えは「なにもしない」―――日本は、手出し無用(よけいな為替&金融政策は不要、市場原理に委ねよ)、というスタンスを取るべし。なぜならわが国は、実体経済は資産効果消滅でしぼむ外需ではなく、資源安と円高メリットを享受できる内需の自律的な振興で、そして投資は、「金>円>ドル>ユーロ>新興国通貨」が教えるとおり、危険な外貨建て資産等を避けて「金」および「円」(日本国債)でマネーの保全を図ることによって、この世界バブルの崩壊局面を乗り切っていくことができると考えるからです。「君子危うきに近寄らず」だ!

 そんな、海外発のリスクオフ津波を上手にやり過ごす策をわが国は講ずるべきで、外国資産が大きく減価するいま、円安誘導でそれらに価値を見出し、飛びつくようなことをしてはならないと思っています。これを、近ごろ米経済メディアでよく使われている投資家に対する戒めのフレーズで表現するならば―――「Don’t catch a falling knife.」(落ちてくるナイフを掴むな:価格が下げ止まらないリスク資産を買おうとするな、の意)ということ。なお、世界にとってはラストリゾートのドル米国債すらも、わたしたち(円>ドル)にとっては「落ちてくるナイフ」であることを忘れずに・・・

 にもかかわらず安倍政権、そして日銀は上記のように、掴んじゃって傷つくいっぽう・・・。そのひとつが上述の年金基金、そしてもうひとつが、異次元緩和にともなう日銀の派手な資産買い入れ―――両者に共通するのは、「高値掴み」です・・・

続く

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【「中立な報道を」で円安デメリットを放送させない?】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇⑤

2016-02-25 00:01:48 | 日本

前回からの続き)

 前回、カブノミクス」(「アベノミクス[円安誘導]」の唯一の取り柄「株のみ」)崩壊阻止および再生に向けて安倍政権黒田日銀が現在実行中の為替政策すなわち円売り為替介入のラインは(個人的な推測では)1ドル112円のようですが、これは先述のように超円安超ドル高といえる水準。したがってその妥当性が疑われるところですが・・・

 ・・・そこで安倍政権はこの為替政策に、ちょっとうがった見方になりますが、メディア対策を絡めているのではないか・・・? つまりマスコミ各社に「中立性を保った報道を!」と訴えつつ、じつは「政権政策にネガティブな情報は出すなよ!」といったようなプレッシャーをかける、みたいな・・・

 213日朝のNHKニュースは前日の海外市場で急速に円高が進んだことについて、1円円高になると本邦自動車メーカー各社は〇〇円の利益が減る、と伝えていました。そう聞くだけだと視聴者の多くは「そうか、円高はやはり日本にとって良くないことなんだな、円安のほうが望ましいんだな」と感じるでしょう。となれば円高阻止を大義名分とした、じつは超円安局面といえる上記112円局面での為替介入も理解が得やすくなるというもの・・・

 ここでもし、実質ベースだといまはかなりの円安、とか、1円円高になると日本は原油の輸入額を〇〇円減らすことができる、といった現レートの客観的な捉え方や、円高が持つプラス面も合わせて伝えたら・・・って、それこそが公平なスタンスの報道のように思えますが・・・。でもそんな情報を国営放送が正直に(?)電波で流したら、ねぇ・・・。まあ古今東西の違いによらず、一般論として経済運営がうまくできなくなると権力は、メディア統制を強めたり、外国の脅威を強調したりするものだけれど・・・

 ・・・ともかく、こうして日本国民は政府・日銀の為替政策によって1ドル112円(ドル/円の下限)という超円安環境に、まるで牢獄のように留め置かれる―――円安インフレに苦しめられる―――ことになるわけです、すべてはカブノミクスのために・・・。その「拘留期限」は早くても7月、すなわち参院選が終わるまで・・・(?)

 カブノミクス死守に向けたもうひとつの政策は・・・いうまでもなく日銀のさらなる金融緩和策となります。その具体的な手は・・・先般導入の「マイナス金利」拡大、付利あるいはその適用金額の引き下げ、超長期国債の購入、などなど・・・危険な副作用を度外視すればいろいろ考えられますが、政策継続性の観点から日銀はつぎにマイナス金利を適用する範囲をさらに広げるのではないでしょうか。まあ手段が何であれそのねらいは一貫して円安誘導であり、円安株高を目論んだものには違いがありません。

続く

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【参院選勝利のため株価暴落は阻止しないと・・・】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇④

2016-02-23 00:01:34 | 日本

前回からの続き)

 前回、国民の年金基金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のリスク資産(内外株式および外債)投資は鬼のような超「高値掴み」で、当初から評価損が発生・拡大するリスクがきわめて大きなものだったことを指摘しました。

 そんなハイリスク投資にわたしたちの「虎の子」年金マネーを株・外債ともに超高値のタイミング(下記20141031日)で大量につぎ込むようGPIFをけしかけた(?)のはもちろん、「カブノミクス」(株のみ[が唯一の取り柄])を推進する安倍政権(と、これを「異次元緩和[円安誘導]」でサポートする黒田日銀です。したがってGPIFリスク資産の評価額がこの先、元本を大きく割り込むおそれがあるなか、上記高値掴みのせいで年金基金に兆円単位ものダメージを与えるであろう(?)安倍政権に対する非難の声が高まりそうです・・・

 これは7月の参議院議員選挙を見据える安倍政権および自民・公明与党にとってとてもマズイ事態のはずです。このまま株安円高が進んで年金原資がますます毀損し、年金支給額のカットが不可避となって国民に動揺が広がり、野党が「なんてことをしてくれたんだ!安倍政権は年金運用で大損害を出した責任を取れ~!」みたいに一斉に政権批判のボルテージを上げたら自公両党は同選挙において苦戦は必至、場合によっては敗北してしまうかも(!?)。これは憲法改正を悲願とする安倍首相周辺としては絶対に避けなければならない展開です。では、どうするか・・・?

 ・・・やはりここはアベノミクス」の一枚看板カブノミクスの再浮上に賭ける以外にないでしょう。何としても参院選投票日までに株価を立て直し、GPIFの元本割れを回避しなくては、ということです。で、具体的に何をするのかといえば、前述「防衛線」―――20141031日(日銀「追加緩和」発動&GPIFリスク資産偏重運用ポートフォリオ発表の日)の株価・為替レート―――絶対死守!に向けた政策、つまり為替・金融政策の強行(?)と考えられます。

 為替政策とは政府・日銀による円売り為替介入のこと。これについては211日あたりのドル/円レートの目まぐるしい動きから、同112円(2014/10/31のレート)を防衛ラインとしてすでに実施されているようだ、なんて個人的な憶測を本稿前段に記しました。いうまでもなくこの112円という水準、現状(20161月)の実質実効レート74.81円)に照らすと5割近くもの超円安・超ドル高です。つまり日本国民は原油や小麦などのドル建て輸入品をそれだけ不当に(?)高く買わされていることになるうえ、公金で巨額のドルを(これまた!)超高値掴みしてわが国の為替差損を膨らませる危険を冒すことになるわけで、これらの観点から112円ラインでの介入の妥当性に今後、疑問や否定的な声が上がるかも・・・

続く

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【年金基金のリスク投資は初めから超高値掴み!】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇③

2016-02-21 00:00:10 | 日本

前回からの続き)

 前回、「カブノミクス」(「アベノミクス」を表現したわたしの勝手な造語で、そのプラス効果が「株のみ」ということ)の年金基金を使ったリスク資産投資のスタート日は、日銀「追加緩和」が発動され、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がリスク投資偏重の新しい運用ポートフォリオを公表した20141031日、そしてその投資の「発射台」すなわち内外の株や外債を買い上げていくうえでのゼロベースとなったのは同日の下記市況値(終値):

 日経平均:16413.76円、TOPIX1333.64

 ダウ平均:17390.52ドル、S&P500種平均:2018.05

 ドル/円:112.32

となっていると書きました。これを換言すると、運用資産の価額がこれら発射台数値を下回ったら(この数値に近い水準まで下がったら)上記リスク投資は明らかな失敗、つまり年金基金が運用損を抱え込むことになってしまうことになります。したがってカブノミクスを推進する安倍政権・黒田日銀は上記発射台を「防衛線」のように強く意識しているはずだと推測するわけです。その根拠が211日以降の為替の荒っぽい動き。110円に向かって急速に下がっていたドル円が突如、2円あまりも急騰して112113円台に戻ったのはおそらく政府・日銀が為替介入したからでしょう(両者は介入の有無を明らかにしていないが)・・・この「112」ラインを死守するべく・・・

 ところで、リスク資産投資はリターン極大・リスク極小を図る観点から当然、底値・安値で買いを入れ、ピーク・高値で手仕舞う、というスタンスで取り組みたいもの。その元手が自己責任の私財ではなく、多額評価損の発生がけっして許されない国民の年金原資であればなおさらです。では上の発射台がそんなリスク投資にふさわしい安値圏といえる水準だったのか・・・?

 まずは株価です。以前も書いたようにアベノミクスの実質的スタートは201211、ということで同月末日の日本の株価(終値)は、日経平均9446.01円、TOPIX781.46です。これらに対する上記発射台の値は日経平均で73.8%、TOPIX70.7%も高くなっています。いっぽうこの間(20122014年)のわが国の経済成長率はこちらの記事に書いたとおりの低迷ぶりで、世界共通基準のドルベースでは20%以上もの超マイナス成長・・・ということだけでも分かるとおり、発射台の株価ですらすでにファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)から大きく上方に乖離した「バブル」価格だったことが明白です。

 アメリカの株価も同様、いやそれ以上にバブリーです。米株価2008年秋のリーマン・ショック後の混乱が(とりあえず)落ち着きつつあった20093月を底(ダウ平均6469.95)に長期上昇トレンドを描いてきました。もちろんその上昇率(169%!)も米実体経済のパフォーマンス(経済成長率など)を大きく上回るもの。ということは20093月から57か月も経った201410月時点の株価もまたバブル水準とみるべきでしょう。実際、そんなバブルのあまりの膨張ぶりを警戒したからこそ同月29日、FRBは株価押し上げエンジンとなったQE3を終えたわけで・・・

 つぎに為替レートです。上記のように発射台となったドル/円は112円あまり。では201410月の実質実効レートはどうだったかというと同74.48円!・・・つまり市場レートは実質実効レートに対して50%もの「超」円安ドル高水準です。てな具合で、外貨建て資産投資も異常なほどにドル高の時点から派手に開始されたことが分かるわけです・・・

 以上からいえるのは、政府・日銀の後押しを受けたGPIFによる年金基金を元手にしたリスク資産投資はスタート時点からすでに底値・安値とは真逆の高値、それもピーク値水準だったこと。ようするに、そんな株高ドル高の局面から始められたカブノミクスの公金を投入した内外の株や外債の買い上げは・・・その初っ端から、とんでもないくらいの「高値掴み」で、評価損を被るリスクがきわめて高いものだった、ということです・・・

続く

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【年金基金、早くも激しく元本割れか】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇②

2016-02-19 00:00:23 | 日本

前回からの続き)

 前回、足元の株価が201410月、つまり日銀の「追加緩和」発動(同年10/31)前のレベル以下に落ち込む意味はとても重大だと指摘しました。その理由のひとつめは、結果として追加緩和(と「マイナス金利」)が株価の押し上げに結びつかなかったことが明らかとなったこと。そしてふたつめは・・・これによっていよいよ国民の年金基金がリターンを得られないどころか元本割れになったと推測されること。

 こちらの記事を含めて何度も書いているように、国民年金・厚生年金の原資を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、「カブノミクス」(株のみ)の高リターン狙いの意向を受け(?)、それまでの国内債券を中心とした安定運用型から株や外債といったリスク資産偏重型へと運用ポートフォリオを変更しました。それを公表したのが(世界的にはリスクオンからリスクオフへの潮目の時期に当たる)20141031、つまり上記追加緩和と同日・・・ということで安倍政権・黒田日銀には、追加緩和で円安株高効果を高めてGPIFのリスク資産投資を後押ししよう、という目論見があったのは間違いないでしょう・・・

 ここであらためて、その日(2014/10/31)の株価を確認してみると・・・日経平均(終値):16413.76円・TOPIX1333.64、ダウ平均(同):17390.52ドル・S&P500種平均:2018.05 となっています。これがリスク投資のいわば「発射台」で、GPIFはここから内外の株式や外債を「買い上がっていった」(いっぽうで国内債券を日銀等に売った)わけです・・・

 ・・・で、先週末(2/12)の株価は・・・日経平均(終値):14952.61円・TOPIX1196.28、ダウ平均(同):15973.84ドル・S&P500種平均:1864.78・・・どれも上記2014/10/31の「発射台」すらも大きく下回った、つまりGPIFの現時点のリスク資産評価額が開始時点の資産元本額を大きく割り込んでしまった・・・。

 ここで発射台「すらも」と書いたのは次のような理由から。GPIFは実際は発射台よりもずっと高い価格で株や外債を買い漁っていることになります。発射台から上へと買い向かったのだから当たり前・・・で、GPIF投資は損益分岐ラインがメチャ高の超高値掴みということ。なので発射地点の株価ですら元本割れ必至なのにそれを下回ったいまの株価なら、GPIFはいったいどれだけ評価損を食らったのか・・・と戦慄するわけです、小心者のわたしとしては・・・。政府・日銀の意を汲んだ公的な株投資の大失敗で年金原資がこのように毀損し、現在そして将来の年金支給額のカットが現実となりかねない事態に、わたしのようなフツーの国民ならば「なんてことをしてくれたんだ・・・」とGPIFと「カブノミクス」を責めたくなるのではないでしょうか・・・?

 もちろん安倍政権・黒田日銀もこのあたり(責任追及のおそれ!)を感じ取り、カブノミクスの崩落阻止に向けたアクションを開始したものと思われます。それが感じられたのが2/11から先週末にかけてのドル/円のめまぐるしい動きです。211日、休日の日本の虚を突いたように欧米の投機筋(だと思う)が大挙、円買いドル売りを仕掛け、ドル/円は一気に3円ほども下がって一時110円台をつけました。そのあと突然ドルが対円で2円ほども吹き上がって113円台となり、その後は112円に接近するとドルが戻る、なんて動きを繰り返しました。

 ・・・これについては経済メディアの多くが、政府・日銀はどうやら1ドル110円を「防衛線」に円売り為替介入を行っているようだ、と推測しています。わたしもそう思っています・・・が、両者の防衛ラインは上記先週末の為替推移から、もう少し円安ドル高の「1ドル112円」なのだろうと読んでいます。なぜか? それは・・・「2014/10/31」のレートが1ドル112.32円(日本時間終値)、つまり追加緩和&GPIFリスク投資開始の日の「為替」のほうの「発射台」が1ドル「112円」だからです・・・

続く

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【株価「2014年10月」を下回ることの重大さ】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇①

2016-02-17 00:04:20 | 日本

 本ブログでは以前からアベノミクス」(≒日銀の「異次元緩和」つまり円安誘導)のことをこう表現してきました―――「カブノミクス」―――株のみ、つまり株高だけが唯一の取り柄、と・・・

 ・・・アベノミクスが始まって以降、わが国の実体経済のパフォーマンスは・・・貿易収支は悪化(円安により輸入額が輸出額以上に増えて貿易赤字が拡大)、世界標準(ドル)で測ったGDPおよび金融資産額はともに激減、そしてわたしたちの実質所得も昨年で4年連続の減、さらに今年度10-12月期GDPは前期比マイナス0.4%・年換算でマイナス1.4%・・・などのデータが示唆するとおりの惨状です・・・。そのなかでただひとつ(?)、だけはポジティブといえます。というのは、こちらの記事に書いたように、日本の株価は「黒魔術」の幻覚とは違って正真正銘(って、ファンダメンタルズの反映ではなく、後述する「緩和剤」の薬効に過ぎませんが・・・)、アベノミクス前と比べて円建てでもドル換算値でもプラス圏にあるから―――したがって、「カブノミクス」というわけです。で、いま、その一枚看板までグラグラと激しく揺れ始めて・・・

 ご存知のように、世界的なリスクオフ・モードの流れを受けた日本の株式市場は大荒れの展開となっています。先週末(12日)の日経平均株価は終値で前日比760.78円安(下落率4.84%)の14952.61円と、201410月以来の安値に落ち込みました。ここでいう201410月」(以来の安値)の意味はとても重大で、次のような見地からカブノミクスの全面的な崩壊を予感させるものと考えています。

 その重大性のひとつめは、足元の株価がとうとう日銀の「追加緩和」前の水準に沈んでしまったということ。日銀は20141031日の金融政策決定会合で追加緩和の発動を決定しました。それまでの株高推進エンジンであった米FRBQE3終了観測と実際の終了(10/29)で下落傾向にあった日本の株価はこの追加緩和で再上昇に転じ、昨年夏あたりをピークに日経平均はおおむね19千円台~2万円台後半の高値圏を享受しました(最高は6/24の20868円)。

 ところが昨年12月のアメリカの利上げなどをきっかけに株価は年明けから急落、先月の日銀「マイナス金利」導入発表直後のインパクトもあっという間に雲散霧消して・・・とうとう上記のようなトホホな局面に・・・。ということは結果からすれば、日銀の追加緩和そしてマイナス金利はカブノミクスに何らの貢献をしなかったということになります。日銀の金融政策は最低でも「株のみ」には効果があるはずだ、と目論んだらダメだった・・・となればそれは、上記実体経済を含めて100%、何の役にも立たない、ということになるのではないでしょうか・・・

 もうひとつの重大事は、本ブログで何度もマズいよ・・・といい続け、直近では「戻り地獄」と表現したこと―――株式投資をしている、していないにかかわらず、すべての国民にとって虎の子である年金基金がいよいよ巨額の「元本割れ」を起こす悪夢の事態が現実になってしまった・・・と推察されることです。

続く

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【金ブームはドル切り下げ必至の米から?】日銀「マイナス金利」で妙味増す「金」⑤

2016-02-15 00:04:03 | 金(ゴールド)

前回からの続き)

 米FRBイエレン議長10日に米下院金融サービス委員会で、さらに11日には米上院銀行委員会で証言し、FRBは利上げを先送りにするかもしれないが放棄はしない、などと、昨年12月に開始した金融引き締め(利上げ)から一転して金融緩和路線に戻る可能性を否定しました。

 以前の記事そして本稿でも指摘しましたが、これはFRBが、われわれ(FRBとアメリカ経済)は超低金利のQEマネーという「麻薬」を断ち切ってみせる!という強い意志を示した、もとい虚勢を張った(?)ものといえます。ですが・・・何度も繰り返しているとおりアメリカは、もはやその「禁断症状」(QEマネーが市場に供給されない状態:最終的に長期金利の暴騰をもたらす!?)に耐えられるわけがありません。その過酷さは同じく麻薬の禁断症状と戦っている某有名人〇〇の比ではない。

 当然、マーケットもそれをとっくに見抜いています。利上げが継続できそうなほど景気が良いのなら米株価は上がるはずなのに実際は下げ止まらず、ハイイールド債の価格は暴落、スプレッド(国債との利回り差)は拡大の一途。為替レートにおいても急速な円高ドル安が進行中(なもんだから、どうやら1ドル112円を防衛線に政府・日銀が為替介入に入ったか!?)。 金融ストラテジストの皆さんの見方が正解ならば、金融政策の方向性の違い(アメリカ:利上げ、日本:マイナス金利)からドル/円は上昇するはずなのにな・・・

 ・・・「楽になっちゃえよ・・・」そんな悪魔(≒金利上昇圧力)のささやきに抗しきれず、どのみちアメリカの行く先は同じ(4たびの)「麻薬」乱用になるわけですが(?)、その投与が上述の状況から手遅れになるため、リスクオフ・資産バブル崩壊がますます進み、いっぽうでFRBの上記「やせ我慢」が続けばそのスケールは半端ないものになるのはもはや必然です(?)。つまりドルの大幅な切り下げは不可避ということ。で、何に対してドルがその価値を落とすのかといえば・・・「金>円>ドル>ユーロ>新興国通貨」をみれば一目瞭然、すなわちドルよりも上位にある「」と・・・「」(ゴールド

 というわけで、稿の上段で書いた「反逆行為」―――国民が中銀とその発行通貨に対する不信感を募らせて一斉に「金買い」に走ること―――は、じつはドル切り下げが必至(?)のアメリカから本格的に起こりそうだ・・・(?)。そしてこれが欧州、さらに日本にもようやく伝播して・・・

 ・・・と綴りながら気が付いたのですが、日銀はひょっとして、マイナス金利導入でこれに先んじようとしているのではないか。つまりマイナス金利というショック療法でドルの上記大幅切り下げ前(金価格の暴騰前)に日本国民を金買い、すなわち資産の自衛に向かわせようとしているのでは? このあたりはこちらの記事に書いた方向性と同じ、つまり日銀は自らの過激な金融政策によってアメリカをいっそうの麻薬漬けにし、そしてその自壊を促しつつ、日本国民にはそれに備えて金を買うよう、愛国のメッセージを発している・・・で、それこそが「マイナス金利」なのかも(?)・・・などと、わたしの妄想は膨らむいっぽう・・・

 ・・・まあこんなことは99%、あり得ないでしょうが、マイナス金利のご時世、素直に(?)そう考え、あらためて「金」投資に乗り出すのもよろしいかと・・・(投資のご判断は自己責任でお願いします)。11日、金価格は大きく上昇して節目の1200ドル(/トロイオンス)をやすやすと突破しましたしね・・・

(「日銀『マイナス金利』で妙味増す『金』」おわり)

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【国民の反逆「金買い」は起こるか?】日銀「マイナス金利」で妙味増す「金」④

2016-02-13 00:04:27 | 金(ゴールド)

前回からの続き)

 前回、日銀が、ジャパンマネーによる「リスク資産」(株や外債などのように、高いリターンが見込めるが、いっぽうで元本割れのリスクもある資産)投資を活発化させる目的で「マイナス金利」政策を導入したにもかかわらず、日本国民が肝心の株や外債を買わずに大挙して「」(ゴールド)買いに走ったら、それは日銀にとって意図せざる投資行動であり、その意味で国民の自らに対する反逆行為に映るだろう、なんて見方を綴りました。

 本ブログでたびたび指摘していることの繰り返しですが、エネルギーや食料品を狙い撃ちにした通貨安インフレをさらに煽り立てたい黒田日銀と安倍政権は国民にリスク資産、とりわけドル建て資産への投資を増やしてもらいたいはずです。ドル買いはすなわち円売り―――これによってドル建てで取引される原油や小麦などの円建て価格が押し上げられ、ふたたび円安インフレがもたらされるからです。ところが日本人の多くが円を売ってドル・・・ではなく金を買ったら円建て金価格こそ上がるものの、ドル/円の上昇にはつながらない・・・(それどころか、世界一の純資産国・日本の人々が金の「爆買い」に動き出した、となればドル/円は急落必至でしょう・・・?)

 「反逆」―――そう中銀の目に映る本質的な理由を述べると・・・金を買うことは中銀が発行する通貨に対して不信任票を投ずることだということ。国民が自国通貨を売って一斉に金に買い向かうということは、当該国の通貨の信頼が失われたことを意味するからです。以前こちらの記事でご紹介したように、金には中銀の政策に対する通信簿としての側面があります。マイナス金利みたいな通貨の自傷行為を中銀がやったら当然、その成績はガタ落ち(金に対して価格が急落)することになるわけです。

 もっとも、通貨の不等式「金>円>ドル>その他通貨」に基づけば、どれほど円が貶められても、円に蓄えられた価値は円より上位の金に向かう以外になく、反対に円より下位のドル等に大量に流れる事態は考えにくいため、金価格は高騰するものの真の国家的危機:円の対ドル等暴落は起きないだろうと思われます(と考えたいが・・・「通貨の番人」の本分を忘れ、世界の中銀で唯一、自国通貨(&金融システム・財政)の「破壊者」になり果てた?日銀のスタンスを見ていると油断はできなくなってきた・・・?)。

 そうしたこともあって、実際には金ブームがこの国で起きる可能性は(あくまで)現時点では低い感じです。というのは、スイスなどと違ってそもそもわが国には金を持つという習慣が一般的ではないうえ、世界的な原油安に加えて為替基調が円高ドル安となっているなか、幸いインフレの脅威が身近ではないため(だからこそ安倍政権・黒田日銀は「デフレ脱却」≒エネルギー&食料品の価格引き上げに躍起なのだけれど・・・)。したがって結果的に日銀が国民の反逆―――国民がドルなどのリスク資産ではなく金を大量に買うこと―――に遭うリスクはそれほどはなさそうです、いまのところは・・・。

 むしろ金買いのムーブメントは海の向こうからやってくる可能性のほうがはるかに高いでしょう(?)。

続く

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【日銀「リスク資産を買え」国民「分かった買うよ、金を」】日銀「マイナス金利」で妙味増す「金」③

2016-02-11 00:01:17 | 金(ゴールド)

前回からの続き)

 前稿等でも書きましたが、日銀の「マイナス金利」導入には、世界的な運用難のなか、付利を得るために日銀当座預金口座に貯まるばかりのジャパンマネーを株や外債といったリスク資産投資に向かわせようという意図があるに違いありません。とくに日銀としてはこれに米株・米国債といったドル資産買いをしてもらうことで円安(ドル高)株高モードを促したい、という思いが強いでしょう。もちろん日本株、REIT(不動産投資信託)、新興国資産などでもOK。とにかく日銀は日本人投資家に「マイナス金利にしたのだからハイリターン狙いの『リスク資産』投資をしろ!」とぶっちゃけ、いいたいはず・・・

 ここで、「」(ゴールド)ですが、究極の安全資産という見方があるいっぽう、そのときどきの市況によって価格が上下するため、円のキャッシュ(とかマイナス金利導入前の預貯金)を基準にすると当然、元本割れを起こす可能性もあることから「リスク資産」の一種とみることもできると思います。ということで国民が日銀の上記期待に素直に応え(?)、価値保存と高い利回り(値上がり益)を求めて「リスク資産」・・・のひとつである「金」買いに殺到したら・・・日銀は「やっと国民も重い腰を上げてリスク投資に乗り出したか・・・」と、きっと大喜び・・・

 ・・・なわけはないでしょうね。これまで書いてきたように日銀は、「異次元緩和」によって円安ドル高株高を再演出し、その資産効果で景気浮揚を図ろうという「カブノミクス」(株高だけが唯一の取り柄)を支援すると同時に、市場への大量の流動性供給を通じてアメリカの「資産バブル」崩壊阻止に寄与したいはずです。そのために国民には株、外債、ジャンク債、商品ETFなどなど、リスク資産は何でもいいから買ってほしい・・・けれど唯一、「金」だけはNGでしょう。なぜなら「金」買いを促すことは、「金」のアンチテーゼであり、資産バブルの元手でもある「ドル」の価値引き下げとバブルつぶしの促進につながりかねないからです。それでは困る・・・というわけで日銀としてはリスク投資推奨に当たって、こう付け加えたいところ―――「・・・ただし『金』は除く!」

 いっぽうの本邦投資家からすれば先述の理由から「マイナス金利」下の「金」購入は合理性のある投資となります。なので今後、日銀がマイナス金利幅の拡大など、異次元緩和を進めれば進めるほど「金」の魅力は高まっていくわけで・・・。ということで本当にここに綴ったようなことになったら―――ジャパンマネーが、日銀が意図した株や外債への投資ではなく、逆に意図しない「金」に大挙して向かったら―――日銀にとってそれは自らへの国民の反逆行為に映るでしょう。

 そう、きっと「金」買いは反逆なんです、日本国民の―――日銀そして異次元緩和という名の円安誘導策すなわち「」の自殺行為に対する・・・(?)

続く

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【米が利上げしたのに金価格上昇、ということは・・・】日銀「マイナス金利」で妙味増す「金」②

2016-02-09 00:01:44 | 金(ゴールド)

前回からの続き)

 前回綴ったとおり、日銀が「マイナス金利」を導入したせいで、家計、企業の区別なく、わたしたち日本人にとって最大のマネーの預け先であった日本国債への扉が閉ざされてしまいました。現在、国債の利回りは10年物がかろうじてプラス、9年物よりも短期のものはすべてマイナスとなっています。これでは国債投資つまり預貯金はまったくリターンが得られないばかりか、へたをすれば口座管理にかかる手数料が引き上げられて差し引きが元本を下回る、なんて異様なことになりそうです(?)。

 では手元のおカネ(円貨)をどうしたらよいか? これまた前述のように、株などのリスク資産投資はいま、文字どおり危険です。とりわけアブナイのはドル等の外貨(預金)そして外貨建て株式や債券でしょう。これらはただでさえリスクオフで価額が下がっているうえ、為替が円高方向に進むのが必至(?)の情勢のもと、いま日本人が手を出したら評価損&為替差損のW損失を食らうおそれが非常に高いといえます。ということでマジメな話、「タンス預金」(キャッシュ)もあり、なのかもしれませんが、さすがにそれだけでは・・・

 ・・・そこで浮上するのが「」(ゴールド)投資です。を預貯金しても利息が受け取れない、それどころか逆に手数料を取られて元本割れする、となれば自ずとそうなる―――マネーを預ける対象としての「金」の価値が国債以上に高まる、ということです。これはマイナス金利下の日本はもちろん、以下のような状況から、世界共通のトレンドとなっていきそうな気がします。

 ご存知のとおり米FRBは昨年12月、利上げを開始しました。本来、ドルの金利が上がることは金利を生まない「金」にはマイナス、ということで金価格は下がってしかるべきはずです。しかし実際の金価格はその逆の推移をたどっています。アメリカの利上げ時、つまり昨年12月中旬に1トロイオンス当たり1050ドル前後だった金(先物)価格はその後、急速に上がり、現在(2月8日日本時間23:00)は10%以上も高い同1180ドル台に達しました。

 アメリカが利上げしたのに金価格が上昇、ということはマーケットが今後、FRBが4たび金融緩和という名のドル大量散布に追い込まれると予想しているということでしょう。これは以前からのわたしの個人的な見立てと合致するところです。そう、アメリカには利上げみたいな金融引き締めなんてできっこないんです、ドルをばらまく以外にもはや打つ手はない。以前から使っている「たとえ」で、そしていま世間を震撼させているワードで表現するならばそれは、重篤なヤク中患者が禁断症状に耐えがたいのと同じです。

 円(の預貯金とか日本国債)はマイナス金利、そしてドルは果てしない(?)インフレ・・・。「不換紙幣」と「金」、ともに利息が付かないもの同士なら後者「金」のほうが選好されるのは当然でしょう(?)。

続く

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