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【株価「2014年10月」を下回ることの重大さ】「カブノミクス」崩壊がもたらす国民的悲劇①

2016-02-17 00:04:20 | 日本

 本ブログでは以前からアベノミクス」(≒日銀の「異次元緩和」つまり円安誘導)のことをこう表現してきました―――「カブノミクス」―――株のみ、つまり株高だけが唯一の取り柄、と・・・

 ・・・アベノミクスが始まって以降、わが国の実体経済のパフォーマンスは・・・貿易収支は悪化(円安により輸入額が輸出額以上に増えて貿易赤字が拡大)、世界標準(ドル)で測ったGDPおよび金融資産額はともに激減、そしてわたしたちの実質所得も昨年で4年連続の減、さらに今年度10-12月期GDPは前期比マイナス0.4%・年換算でマイナス1.4%・・・などのデータが示唆するとおりの惨状です・・・。そのなかでただひとつ(?)、だけはポジティブといえます。というのは、こちらの記事に書いたように、日本の株価は「黒魔術」の幻覚とは違って正真正銘(って、ファンダメンタルズの反映ではなく、後述する「緩和剤」の薬効に過ぎませんが・・・)、アベノミクス前と比べて円建てでもドル換算値でもプラス圏にあるから―――したがって、「カブノミクス」というわけです。で、いま、その一枚看板までグラグラと激しく揺れ始めて・・・

 ご存知のように、世界的なリスクオフ・モードの流れを受けた日本の株式市場は大荒れの展開となっています。先週末(12日)の日経平均株価は終値で前日比760.78円安(下落率4.84%)の14952.61円と、201410月以来の安値に落ち込みました。ここでいう201410月」(以来の安値)の意味はとても重大で、次のような見地からカブノミクスの全面的な崩壊を予感させるものと考えています。

 その重大性のひとつめは、足元の株価がとうとう日銀の「追加緩和」前の水準に沈んでしまったということ。日銀は20141031日の金融政策決定会合で追加緩和の発動を決定しました。それまでの株高推進エンジンであった米FRBQE3終了観測と実際の終了(10/29)で下落傾向にあった日本の株価はこの追加緩和で再上昇に転じ、昨年夏あたりをピークに日経平均はおおむね19千円台~2万円台後半の高値圏を享受しました(最高は6/24の20868円)。

 ところが昨年12月のアメリカの利上げなどをきっかけに株価は年明けから急落、先月の日銀「マイナス金利」導入発表直後のインパクトもあっという間に雲散霧消して・・・とうとう上記のようなトホホな局面に・・・。ということは結果からすれば、日銀の追加緩和そしてマイナス金利はカブノミクスに何らの貢献をしなかったということになります。日銀の金融政策は最低でも「株のみ」には効果があるはずだ、と目論んだらダメだった・・・となればそれは、上記実体経済を含めて100%、何の役にも立たない、ということになるのではないでしょうか・・・

 もうひとつの重大事は、本ブログで何度もマズいよ・・・といい続け、直近では「戻り地獄」と表現したこと―――株式投資をしている、していないにかかわらず、すべての国民にとって虎の子である年金基金がいよいよ巨額の「元本割れ」を起こす悪夢の事態が現実になってしまった・・・と推察されることです。

続く

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