世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【この亡霊、アメリカがこうなることの裏返しで出現?】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?⑦

2022-10-23 22:15:24 | 日本
前回からの続き)
 
 ということで、アベノミクス」の亡霊・・・ともいえるインフレ年率2%超(直近の報道によれば9月の消費者物価指数は同3%上昇!)を日本に降臨させた日銀の現行金融政策(異次元緩和:長短金利操作付き量的質的金融緩和)は、じつはアメリカのほうにより強いインフレ圧力をかける方向に作用してきました。そのおかげで(せいで?)、かの国が年率8%を超える・・・というより前代未聞の実質金利マイナス4~5%もの「真性インフレ」(実質マイナス金利がけっして解消しない)状態に陥ってしまったことは本稿、そして以前から繰り返しているとおりです。
 
 先週末時点でアメリカの長期金利は4%を大きく超えてきています。これを受け、国内外のメディアは、金利上昇に伴う米景気の減速が懸念される、みたいな報じ方をしていますが、上記からすれば、この水準でも「低すぎ」といえるレベル。にもかかわらずこうして心配されることのほうがずっと異常です。それほどまでに、かの国は金利上昇への耐性を失ってしまった・・・わけで、そこに追い込んだのが日銀・・・って、支援しているフリして(?)、という次第。

 と見てくれば、上記「アベノミクス」の亡霊は、それが出現しなければ―――日銀の現行政策がなければ―――アメリカもこうなることがなかった、逆にいえば、アメリカがこうなったことの裏返しで出現した、ということになりますね。となるとこの亡霊、一見すると悪霊・・・のようで、じつは・・・(???)

(「ついに現れた『アベノミクス』の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?」おわり)

金融・投資(全般) ブログランキングへ
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【債券投資を煽って金利上昇を抑制してインフレ堕ちへ誘導、が日銀の…】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?⑥

2022-10-17 22:34:19 | 日本
前回からの続き)

 ということで、「アベノミクス」の亡霊―――インフレ年率2%超―――の退治のためには、これを降臨させた日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)・・・の実施根拠となっている本邦政府の、まさに「インフレ年率2%」達成という現目標を先述した方向性の新目標(ドル換算のGDPや国民所得の増加等)に転換する必要がある・・・のですが、じつは同金融政策には、そんな「表向きの目的」の背後に「本当の目的」があるために、政府がその修正等(≒金融引き締め)を促すような目標を掲げるわけにはいきません。だからといって、このままだと物価がどんどん上がってしまい、それにつれて不平不満感を募らせた国民の多くが自公現政権に対して・・・ではなく日銀に対して現金融政策を転換せよ!との声を上げ出したら一大事、その「本当の目的」達成が危うくなりかねません。だから、そんな動きが起きる前に、先述の財政政策」(ガソリン代や電気代等への補助金拠出等)でインフレを少しでも抑えようとしてみせることで、現「金融政策」への転換圧力をかわそう、というのでしょう。でもそれでは金融政策(インフレ喚起)と財政政策(インフレ緩和)とのベクトルが真逆だけど?・・・って、そんなことはこの際、どうでもいいんです(?)、「本当の目的」を守るためなら・・・

 で、その「本当の目的」こそ「アメリカ支援」。そのあたり本ブログでは何度も指摘しているので端的に記すと、かの国が絶対に欠かせないリスク資産(株や不動産等)投資用の超低金利マネーを日銀の金融政策を通じて供給してやる、といったことになります。そして、その必要性はいまMAXに達しているわけです。本来その出し手を担うべきFRBが、アメリカが第二次大戦後最悪のインフレにあえぐなかでは、(本心はイヤでも?)マネー回収(引き締め)スタンスを取らざるを得ませんから。でもそうなると金利が上がって同資産価格に下押し圧力(デフレ圧力)が高まってしまいます。そこで、FRBに代わって日銀(現行金融政策)がその役割を担う、というわけ。このようにアメリカのデフレ・スパイラル堕ち回避に貢献してやる、というのが日銀(そして本邦政府)の本当のねらいでしょう・・・(?)

 ところが・・・これだと今度は肝心の米インフレ抑制がそっちのけになってしまいます。FRBがせっかくこれを抑えようとしているのに、日銀由来の上記マネーが上記資産価格を経済合理性がないほどに押し上げる方向に作用するため。たとえば・・・これで不動産価格が高騰すれば当然、(現在の米インフレに占める寄与度が大きい)家賃価格も跳ね上がります。そして、ここでもっとも重大なのが・・・同マネーで押し上げられた米国債MBSなどの債券価格が、これまた理不尽なほどの高値に達してしまう―――利回りが下がりすぎてしまう―――ことでしょう。となると、かの国の実質金利(=名目金利-インフレ率)はどんどん下がっていき・・・

 ・・・いまや実質マイナス4~5%(=長期金利約4%-消費者物価指数対前年同月比8%超の上昇)もの「超~低金利」状態・・・にもかかわらず、資産デフレ堕ち寸前、というのがこの瞬間のアメリカであり、そのふちに立たせたのが日銀、というわけ。これこそ上記「本当の目的」の背後に忍ばせた日銀(そして本邦政府)の「本当に本当の目的」―――「アメリカ支援」(デフレ堕ち回避)と思わせて同国をインフレで自壊に導くこと―――という次第です・・・って、もうずっと前からそう書いていますが。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【現行金融政策死守のために財政政策でインフレを少しでも緩和って…】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?⑤

2022-10-15 20:48:12 | 日本
前回からの続き)

 前述のように、国家国民を窮地に陥れつつある(安倍晋三元首相の鬼籍入りと時を合わせるかのように出現した)「アベノミクス」の亡霊(って、安倍氏の支持者らにとっては天使?)―――インフレ年率2%超―――を駆除するためには、これをついに降臨させた「黒(田?)魔術」・・・ともいうべき?日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)・・・に正当性を与えている、まさにその「インフレ年率2%」という政府のマクロ経済政策目標を転換する必要があるわけです。その転換の方向性は前述、そして本ブログのあちこちで書いているように、基軸通貨ドルで換算した本邦GDPや国民所得のプラス成長・増加等をめざす、といったものにするべき。これらがドル(石油交換券)で増える、ということは、日本の国家的弱点である「エネルギー」(を筆頭とする輸入原材料)の購買力が高まることを意味する、つまり同弱点のガードすなわち「経済安保」の強化になる、ということですからね・・・

 が、現実は・・・ご存じのとおりです。先週、日銀の黒田総裁は外遊先で現行金融緩和の継続の必要性にあらためて言及しましたが、その理由に挙げたのが現下のインフレトレンドの定着でした。もちろん日本政府(および現与党)もその方針を変えるつもりはないでしょう・・・

 「そうだろうか?政府もさすがにいまのインフレはちょっとマズいな・・・と感じているのではないだろうか。ガソリン代に補助金を出したりしているし、高騰中の電気代についても先般の施政方針演説で岸田文雄首相が価格抑制のための取り組みの開始を表明しているし」たしかにそうですね。そのあたり、くだんの亡霊―――円安インフレ―――の悪影響がいちばんはっきりと出るところで、これに対策を講じる、ということは、政府はその元凶である日銀の上記政策の変更を促すべくインフレ年2%目標の看板を書き換えようとしているようにも思えます(?)。そうでないと、こうして政府はインフレ抑制を志向、他方で日銀はインフレ喚起を志向、ということになって両者のスタンスが相反してしまうことに・・・

 ・・・って、政府・日銀の政策スタンスに矛盾はなく、やはり一貫しているんですよ・・・って、日銀の現行「金融政策」を死守する、という一点で。「ではどうして岸田政権は巨額の血税を投じてまで上記インフレ対策を進めようとしているの?」それは財政政策」のほうでインフレを少しでも緩和したい・・・と思わせることで国民に日銀(現行政策)こそがインフレ喚起の張本人であることに気づかせまいと(日銀に金融引き締め要求のプレッシャーがかからないように)しているんですよ。「そこまでして政府・日銀が『異次元緩和』を続けたいのは、なぜ?」それは・・・秘められた?「本当の目的」のためなんですよ。インフレ2%達成?それはカムフラージュのための「表向きの目的」に過ぎませんよ・・・

 「じゃあ、その『本当の目的』って?」---「アメリカ支援」です、何度もいうように。とりわけいまの局面ではね・・・

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【アベノミクスの悪霊退治、インフレ年率2%を取り下げさせる要あり】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?④

2022-10-11 21:45:52 | 日本
前回からの続き)

 前述、そして本ブログで何度も指摘してきたように、アベノミクス」の亡霊―――エネルギーを筆頭とする輸入原材料の高騰がもたらしたインフレ年率2%超―――を具現させたのは、日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)・・・が結果としてもたらした為替レートの極端なまでの円安(ドル高)になります(異次元緩和の仕組み等はここでは省略します)。そして、上記のとおりこの亡霊、(「外国人」には様々な意味で歓迎されるでしょうが)「日本人」の大半にとってはダメージをもたらすばかりの「悪霊」でしかありません。よって一刻も早く退散させるに越したことはないはずです・・・

 もっとも、それには金融政策の変更、すなわち緩和の縮小・引き締め方向へのシフトが絶対の条件になります。が、同政策の決定権は日銀にあるわけです。よっていくら外野が騒いだところで、肝心の日銀がこれを変えない限り、現下のインフレを駆除することはできません。ではいったいどうすればいいのか・・・?

 簡単な話です(って理屈の上では)。政府がマクロ経済政策の目標を変えればいいだけのこと。具体的には、これまた以前から書いているように、(基軸通貨ドルで換算した)GDPの3年以内の10兆ドル!到達をめざす、とか、ドル換算額の国民所得の倍増・・・どころか3倍増!をめざす・・・みたいな、基軸通貨ドルのベースでみたときの経済規模や所得水準がプラスとなるようなものに変更します。となるとどうなるか、ですが・・・日銀はこうした国家目標の達成に向けて金融政策のスタンスを転換(金融引き締めに着手)せざるを得なくなるわけです・・・って、ようするにそれによって輸入原材料インフレの元凶である円安が解消される(円高に向かう)ということになりますね。

 そのあたり日銀は現在、政府の「インフレ年率2%実現」という政策目標が達成できるような金融政策を進めているわけです。それは、実質的に政府の「子会社」といえる?日銀としては当然でしょう。逆に言えば、日銀は「親会社」(政府)に逆らうような政策(インフレ鎮圧等)は取り得ません。なので、もし日銀の政策スタンスを変えたいのなら、政府の同目標を変えよ、ということ。そうなれば、日銀もおのずと変更後の目標に従った政策を行うしかなくなる、という次第です。

 繰り返しますが、本当に登場してしまった「アベノミクス」の亡霊・・・といえる現下の激しいインフレにわたしたち(日本国&「日本人」)は窮地に追い詰められてしまいました。これを呼び寄せたのは日銀の現政策・・・に正当性を与える政府の上記目標です。よって、これを何とかしない限り---同目標を政府に取り下げさせない限り、この悪霊、退治できませんよ・・・

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【輸入増の痛み分けで「賃下げ」となっているのが現実…】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?③

2022-10-09 11:26:25 | 日本
前回からの続き)

 前述した見方をすれば、安倍晋三元首相が鬼籍入りしたとたんに(?)出現した「アベノミクス」の亡霊―――インフレ年率2%超―――が、日本国を、そしてわたしたちの日々の生活を、文字どおり鬼のように打ちのめしていることがよく分かることでしょう。

 そのあたり、念押しで補足しておきます。この亡霊の本質は、上記のように、エネルギー資源(石油や天然ガスなど)とか小麦やカカオ豆などなどといった輸入原材料の円換算価格の急上昇です。ということは、わたしたちは、物価が上がれば上がるほど、いっそう多くの円貨を「外国人」(おもに資源国)に支払うことになります。ここで、現下の物価高が社会全体で賃上げを拡大した結果として生じたものなら、値上がり分は他の「日本人」の所得増分になり、それが巡り巡って自身も潤す、という循環が生じ得ますが、そんなの、これっぽっちも生じていないのは前述したとおりです。

 となると・・・わたしたちは「外国人」に多くを支払ったら、それ以上に「外国人」に対する売り上げを増やしたい、つまり輸出等でもっと稼ぎたいところです。が、現実には、それとは真逆になっている―――対外収支(貿易収支等)がどんどん悪化している―――のはいうまでもありません(・・・って、あまりにむなしくナサケナイので、その惨状を示す数字はここでは出しません)。実際、円換算の輸入額があまりに膨らんだせいで、輸出等との差し引きの利益(貿易黒字など)が激減・・・どころか最近では月ベースで赤字となることも多くなっています。これ、国内のインフレで受けた損害を外国相手の商売で埋め合わせ、なんてまったくできていない、ということ。であれば、(輸出等で得た利益を原資に)「賃上げを!」なんて夢のまた夢、現実は(輸入増で食らったダメージの痛み分けに)「賃下げを!」となる・・・って感じで、すでに報道されているように(インフレの影響を考慮した)わたしたちの実質賃金がいま、どんどん減少してしまっているのは当たり前。だからこその「アベノミクス」の亡霊―――インフレ年率2%超―――の具現化、ともいえるでしょう・・・

 さあ国民のみなさん、とりわけ10年前から安倍元首相らを一生懸命支持してきた各位、どうですか?それでも、この目の前に降臨した「アベノミクス」、天使に見えますか?フツ~は違いますよね、電気代ガソリン代が上がって嬉しくはないですよね、物価上昇に各位の収入がまったくついていけていないですよね?それでも天使?そりゃ~そういう方々もたくさんいるはずですよ・・・っても(日本のマイナス成長を喜ぶ?)「外国人」(〇〇を支持する某宗教団体の本拠国の人々とか?)ならね・・・(?)

 さてこの亡霊をついに出現させたのは、本稿1回目で書いたとおり、そして本ブログのあちこちで(亡霊の出現阻止そして駆除の観点から)シツコすぎるくらいに指摘し続けているように、露プーチン大統領・・・じゃなかった黒田東彦総裁率いる日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)でしたね・・・

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【物価上昇の最大要因はエネルギー価格の高騰…】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?②

2022-10-05 22:56:45 | 日本
前回からの続き)

 安倍晋三元首相の殺害とタイミングを合わせたかのようにとうとう現れた「アベノミクス」の亡霊・・・ともいえる「インフレ年率2%超」という現局面。これ歓迎しますか?それともお引き取り願いたいですか?・・・

 ・・・って、こんなの退治したいに決まっています・・・って、より強く、そしてより豊かになりたい、という、ごく当たり前の方向性からすれば。その理由は、前述した、この8月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比2.8%上昇の具体的な中身を見れば、はっきりと分かるわけです。それがどんなものかというと・・・

 日経新聞等によれば、この物価上昇にいちばん寄与したのが「エネルギーです。同関連が16.9%上がり、2桁の上昇率が続いたとの由。燃料費の高騰のせいで電気代は21.5%(!)と7月の19.6%を上回って上昇しました。都市ガスは26.4%と、じつに41年5か月ぶり(!!)もの上昇率をマーク。ガソリン代は7月の8.3%から上げ幅が小さくなって6.9%になりました・・・が、これ国の補助金、つまり、わたしたちの血税が投入された結果だから、これを含めたトータルのガソリン代の国民負担は増えこそすれ減ってはいないはず。なので「電気代などと比べてガソリン代の値上がりは緩やかだね、政府のおかげだね」なんてありがたがっている場合ではありませんよ・・・

 エネルギーのほかに値上がりぶりが目に付くのが食料で、8月は4.7%上昇し、7月の4.4%を上回りました。生鮮食品を除いた食料は4.1%、食パン15.0%、チョコレート9.3%などなどと、軒並み上がっています。そのあたりは日々の買い物で誰もが痛感しているところでしょう。個人的には、価格もそうですが、同じ価格で買える量(個数やグラム数など)が減った食品等がずいぶん多くなったな、と感じています。

 このように「アベノミクス」の亡霊―――インフレ年率2%―――は、エネルギーや食料などの原材料インフレの姿をとって、わたしたちの日々の経済生活を本格的に脅かしつつあります。もっとも、生活コストが上がっても給料や賃金がそれ以上に増えれば差し引きの利益も増えるからOK・・・ですが、実際にはまったくそうなっていない様子も上記から明白です。というのも、もし、社会全体で賃上げ等が拡大しているのなら、原材料価格が上がる中でも、インフレ寄与の項目に労働者の賃上げ分が(上記のエネルギー・・・とまではいかなくても、せめて食料と同じくらいの率で)登場してくるはず。当然、出てくるはずはありませんし、現に出てきていませんよね。だってどの企業等も、経営効率化等で得たせっかくの賃上げ原資を電気代やガス代の値上がりでどんどん失っているでしょうから・・・

 こうして、原材料価格は上がるいっぽう・・・で収入はその上昇率にまったくついていってくれない、となって、じり貧に陥った多くの国民は「アベノミクス」の亡霊にホントに破局に導かれていってしまいそう・・・だからこの亡霊、断固退治だ!となるべきでしょう・・・

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【8月のCPI、30年ぶりの上昇率…】ついに現れた「アベノミクス」の亡霊、天使か?それとも退治すべきか?①

2022-10-03 00:01:53 | 日本
 「だってアナタたちさんざん支持してきたんでしょ。それが実現したのに、イヤだのツラいだのって、いまさら言えるの?」ホント、そのとおりですよ・・・

 ご存じのように、総務省が先月発表した8月の消費者物価指数(CPI)が102.5(2020年100)となり、前年同月比2.8%上昇しました。日経報道などによると、これは、消費増税の影響を除くと、1991年9月(同2.8%)以来、じつに30年ぶりの上昇率とのこと。また2%台も5か月連続との由で、このあたり現下の物価上昇が一時的な現象ではない様子も窺えます・・・

 さて、この「2%」で思い出されることがあります。それは・・・約10年も前にスタートした「アベノミクス」の目標値がソレだったということ。当時(2012年12月)発足した安倍晋三政権が上記目標を掲げてデフレ脱却・インフレ発現を図ると訴えました。でその達成のための(唯一の)手段が2013年春に開始されて現在まで続けられている日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)であることはいまさらいうまでもないでしょう。具体的には、同政策のもとで日銀が国債をそれ以前(ゼロ金利政策)以上の高値で買い上げることで実質金利をマイナス圏に誘導してインフレを・・・

 ところが・・・この2%のインフレが実際にはなかなか起こらなかったのはこちらの記事を含めて何度も指摘したとおりです。その理由等もこれらに書いたので、ここでは論じませんが、結果として安倍政権の間、大したインフレにならなかったことで、国民が日常生活においてインフレの影響をそれほど感じることはなかった、といえるでしょう。そのあたりは2020年9月に安倍氏が首相の座を降り、(控え目に言っても)21世紀の世界で自国経済をもっとも「マイナス成長」させた政治家となったことが確定した時点においても、でした。

 それが・・・いまになって―――安倍氏の殺害・鬼籍入りとタイミングを合わせるかのように―――この「2%」が具現した、という次第です・・・って、まるで「アベノミクス」の亡霊のように。となると・・・この「亡霊」の登場を国民の多くは(「天使」のように?)大歓迎しているはずです(!?)。なぜなら、彼ら彼女らは、10年前(2012年12月)の衆議院議員選挙において、「2%」達成を公約に掲げた当時の安倍氏ら現与党議員を勝利させたから。となれば、現与党の支持者は、自分の希望のとおり、ようやくインフレ率が2%になってめでたしめでたし、あとはこれが定着してくれればなおけっこう、と願っている・・・って、そうでなければオカシイってことになります。そこは、この亡霊をようやく出現させた日銀の思いでもあるでしょう・・・って内心、冒頭のように、つぶやきつつ・・・

 さて、では、この亡霊、天使に見えますか?それとも退治したいですか?

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする