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【ヤバいのは円ではなく…】アベノミクスでジャパンマネーが金に向かう?⑥

2013-06-17 00:00:39 | 金(ゴールド)

(前回からの続き)

 以上「アベノミクスでジャパンマネーが金に向かう?」と題し、思うところを長々と綴ってきました。

 じつは、本稿はこれから先が本番です。

 たしかに黒田日銀の「異次元緩和」によって「円」の価値が引き下げられ、インフレ・金利上昇が発生するおそれが出てきたことで、国民の間に「これはヤバそうだ。金(ゴールド)を買うべし!」といった気運が今後ますます高まるとみています。

 しかし、金を保有することによって結果として日本国民が何から救われるのかといえば、確率の高さからすると「円」ではなく「外貨」の暴落から、となるだろうと予想しています。

 以前から本ブログに書いているように、通貨の価値は「実質金利」(=名目金利-インフレ率)の高さで決まると思っています。その序列を不等式で表すと「金>円>ドル>ユーロ>新興国通貨」となります。これは本稿①②でご紹介した「金価格に対する各国通貨の減価推移」が示すことと同じです(金価格に対する減価率が小さい通貨が上位に入るということ)。そしてこの順番は通貨の信頼度や安全性の高い順とも言い換えられます。

 さて、ここのところ外国為替市場では、インド・ルピーやブラジル・レアルといった新興国通貨やユーロがドルに対して売られています(ドル高ユーロ安・新興国通貨安モードということ)。そして円は、そんな強いドルに対しても買われる展開となっています(円高ドル安となっているということ)。これはいうまでもなくFRBの「出口戦略」つまりQE3(量的緩和第3弾)の縮小・終了が近いとの恐怖感から、マーケットの空気が「リスクオフ」モードに転換してマネーの巻き戻しが起こっていることの現われです。まさに上記の「円>ドル>ユーロ>新興国通貨」のとおり、マネーが安全性の高い通貨(実質金利の高い通貨)に吸い寄せられてきているといったところです。

 ここで何といっても注目は、現在は世界のマネーを集めている感じのドルの今後。足元では円に対しては弱含みだけれど、QE3の縮小等によってベースマネーの拡大が止まるわけだから、基本的にはいっそうのドル高になるはずですが・・・。

 以下に本稿⑤で書いたことをあらためて引用します。

(引用はじめ)------------
・・・この先も「金利を抑え込んでやる!」とムキになって中銀がマネーのばらまきを続ければ、意に反して金利が上昇(国債価格低下)→中銀が国債を買い入れ→マネーの大量散布で金利低下(国債価格上昇)→インフレ発生・金利上昇→中銀がさらに・・・といったサイクルを止めることができなくなり、中銀本来の目的である「物価の安定」と「金融システム安定」が失われ、最終的に通貨価値が崩落(金利高騰・ハイパーインフレが発生)する可能性が高まる・・・
------------(引用おわり)

 以上は黒田日銀の金利コントロールの危なっかしさを述べた文脈での一節なので、本来ならばここでは「日銀」というワードを使うべきですが、あえて「中銀」を選びました。その理由は、このフレーズを書きながら強く意識したのが(まあ日銀もそうだけれど、それ以上に)米FRBだったからです。そう、こうした危機的な状況に直面するのは、FRBのほうなのではないか・・・

(続く)


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