SYNERGYの昇圧トランスをマラツンのMC千からMYSONICのSTAGE-202にしてみた。これは入力低インピーダンス1~6Ωなので、SYNERGYの2Ωに対応する。
掛けてみると、薄い。最初の印象だ。低音も無い。中音は平面だが、CDのような細かい粒子の塊のような音を出す。これは以前オンキョーのショールームで聴いたオルトホンMC3000の音に近い。考えてみれば納得もいく。低インピーダンスは同じである。もしかしたらトランスも似たようなものかもしれない。イメージ的にオルトホンはもう少し粒子のぶつぶつ感があったかもしれない。
低音が無いという事で、試しにナッツクラッカーを掛けてみた。最後の曲の「ズン」が出るか?結果はうーん微妙。鳴ってるのは分かるが、量感が少ない。微かに鳴ってるな、程度。MC千ではこれ以上何が必要か?と思えるバランスだが、これでは聴く気になれない。
トランスについては良く分からないものがある。
まず、EL34PPmonoに付けた入力トランス。600Ω:20kΩでは低音が無くなった。トランスの周波数特性によるものと、今は考えている。以前ヒノオーディオで聞いた「トランスを使うと周波数レンジが狭くなる」というのを実感したわけだ。今はTD-2に替えている。これは10kΩ:600Ωで、それでも周波数特性は30~20kHzだ。今はこれで満足な音を出している。
LCRフォノイコは、RIAA回路にインダクタ。段間にインピーダンス整合用のトランス(これはEL34PPmonoに付けていたA-8713を移植)を使用している。こいつも最初は低音が無かった。こんな周波数特性の悪いトランスを噛ませたら・・・とも思うが、一次側並列で、20kではなく5kで使っているので大丈夫と思う。いまはカソードパスコンを追加して低音を増強してまあ、満足な音ではあるが、もう少し何とかならないか、とも考えてる。CRタイプと比べると、どうも抑え付けられた、のびのび歌ってないような感じだ。一応パスコンで対応したが、周波数特性計算し大丈夫なはずだが設計から外れてるわけだ。そしてフィードバックを切るためゲインが上がる。そのせいか、ハムも大きくなってしまった。以前、出力トランス付のプリも作ったが、これはひどく捻じ曲げられた、ごちゃごちゃな音だったのですぐ解体した。残骸は手元にあるのだが。
こんなわけでえらい苦労してるのだが、トランスはやめられない。「ズン」な低音が無ければこのDS3000を使っている意味が無い、そう思うがこの中音、なにか、絹で漉したような純な、ピュアな音、これがやめられない。定かではないが、館山の店主もこんな考えなのではないか、そう、想像しながらやっている。おじさん、もういい年なのだが元気だろうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます