年末なので第9番を掛けた。
いつもはウィルヘルムを聴くのだが、今はレコードを繋いでいない。
何か有ったかな?っとCDを探したらクレンペラーのが出てきた。
セット物でも買ったはずで、(同じものが2枚ある)今はどこかに行ってすぐに出てこない。
これを掛けた。
クレンペラーの録音は結構良いものと思ってたが、なんかおかしい。
中音しか鳴らず、キーキーして聴くに堪えない。
年末だからみんな家に居て電源が最悪の環境なんだろうと思った。
’57録音・・・・Stereoと書いてあるが、音源はmonoかもしれない。
それにしてもこんなに悪かったか?
独奏だと心地よいのだが、合奏になると煩くなる。
レベルが上がるとおかしくなる?
独奏で音量上げてもならなかったからアンプでは無いと思う。CDを疑った。でもこれ本気で確認したか?ちと自信ない。
ここまではIPT付きのEL34三結のPPアンプをトランジスタアンプのAX‐1200をプリとして鳴らした結果だ。
真空管プリでもなったしこのAX‐1200でもなったという事は、パワーかスピーカーか?
CDかもしれないけど。
解決したと思ってたが、なんか段々酷くなってる気がする。
前回5687のプレート電圧を調べたので、EL34についてはもう一度調べてみる。
取り敢えずネットで電圧が出てるEL34PPの回路を探した。
大体プレート電圧は400V台だが、まれに430Vを超えるものもある。
達人のHPにはプレート電圧を424Vに抑えると有る。この人は6CA7をパラレルプッシュプルで組んでいる。
ここで、規格を見直した。
タングソルのデータシートを見ると、プレート電圧は800Vとかになってる。が、第二グリッドの耐圧は425Vとなっている。
なにー?こんなの有るの?
EL34を組んでもう30年近く経ったが、まじめに規格を見た事は無かった。
そういえば今のアンプは425V位だった記憶がある。
過去の測定結果を見たら、430V超えの物がちらほらある。
パワーは6種類くらい、ほとんど三結かULだがEL34で組んだがまだ知らないことが有ったとは。
ここで故上杉氏のアンプを拾ってみた。
スクリーングリッド(SG)の電圧を拾ってみた。ある時から表示が無くなったのでプレート電圧を拾った。プレートとSGは1V程しか違わないと思う。
SGに流れる電流は10mAほどとどこかで見たので計算したらそんな感じだった。
14台作ってうち3台が超えている。425Vを守ってるような気もするが、時にそうでは無いものが出てくる。
この辺は設計思想などを聞いて見たいものだ。
私の過去の「いい音」を出していた時はこれが守られていたんだ。
さらに調べていくと、SG耐圧が松下の場合500Vとなっている。更にあるメーカー
では耐圧400Vと言うのもあるとか。
故上杉氏はこれを知らないはずは無いと思うが、SG電圧が高い時には使用真空管はシーメンスと言っている。
そしてプレートと繋ぐときには大体100Ωを繋ぐ。これで少なくともプレートより電圧を下げるのかと思ってたがどうやら発振防止抵抗らしい。SG電流が10mAと何かで見たが、せいぜい1Vしか下がらないのだ。
そしてSGの最大損失は絶対に越えてはいけない。超えても良いというというのは見た事が無い。
以前SG電圧がP電圧より高くなって、“勘”でなんかヤバいかな、と質問したことが有ったが、曖昧な答えしか返ってこなかった。
と言う訳でP電圧よりSG電圧が高いという事は、電圧が高い分電流も流れるという事で注意が必要。
しかしULの場合、トランスのPタップよりSGタップの方がBに近いので高いのが当たり前で無いか、と思うのだが。
因みに三極管のグリッドとプレートの間にもう一つグリッド(スクリーングリッド)をもうけ正電圧を掛け増幅度を上げる目的(このグリッドは静電遮蔽も行い浮遊容量も下げる)だったが動作が安定しない。=四極管。
そこでSGとPの間にもう一段(サプレッサーグリッド)設けて安定させるものがでこれが五極管となる、らしい。
と言うのが解れば上図の横点線三本がそういう事か、とわかる。
電源のインピーダンスを下げるという事で、整流管からチョーク(コンデンサー)まで何も入れたくは無かった。
丁度電源トランスのタップが400Vだったのでチョークのみで減圧してEL34に給電してた。
ドロップ抵抗を使っても音が悪くなる気はしなかったが、気分的なもので入れなかった。
ただ、これを入れないと何故か電源トランスとチョークが少し熱くなった。
20220101